「近くの工務店を紹介してほしい」から始まったご縁が、東京・小平市のスマートハウス完成につながるまで。
おかげさまです。明工建設の仁藤です。
今日は、私にとって忘れることのできない、あるお客様とのご縁についてお話ししたいと思います。
そのお客様は、東京都小平市にお住まいのG様ご家族。
2022年3月5日、明工建設のスマートハウスをお引き渡しさせていただいたお客様です。
静岡県掛川市を拠点に家づくりをしている明工建設が、なぜ東京都小平市で注文住宅を建てることになったのか。
実は、最初から「明工建設で建ててください」というお話ではなかったんです。
むしろ、最初のお問い合わせは、
「仁藤さんの本を読んで共感しました。東京で家を建てたいのですが、近くによい建築会社があれば紹介していただけませんか?」
というものでした。
普通に考えれば、東京の方に東京の工務店をご紹介して、それで終わるお話かもしれません。
でも、私はそうは思いませんでした。
せっかく私の本を読んでくださった。
家づくりについて真剣に考えてくださっている。
それなら、できる限りのお手伝いをしたい。
ただ、それだけだったんです。
その後、何度もメールをいただき、電話でお話しし、土地のこと、断熱のこと、換気のこと、住宅ローンのこと、ご家族の将来のことまで、一緒に考えていくことになりました。
そして、思いがけない展開が待っていました。
G様ご家族が、東京から掛川のモデルハウスを見に来てくださったんです。
今日は、そのご縁がどのように家づくりにつながったのかを、少し長くなりますが、お話しさせてください。
家づくりを考えている方にとって、きっと参考になることがあると思います。
1.すべての始まりは、私の本を読んでくださったことでした
G様が最初に考えていらっしゃったのは、完全分離型の二世帯住宅でした。
ご夫婦と小さなお子様、そして親御さんの将来の暮らしを見据えた家づくりです。
しかも、ただ新しい家が欲しいというお考えではありませんでした。
「最低でも60年はもつ家を建てたい」
「最初に費用がかかっても、将来のランニングコストを抑えたい」
「20年後には親世帯の住まいを賃貸に出すことも考えている」
ここまで将来を見据えていらっしゃいました。
木造と鉄骨ではどちらがよいのか。
長期優良住宅にした方がよいのか。
将来の維持管理費はどれくらい違うのか。
住宅を建てるというより、ご家族のこれからの人生を設計しようとされていたんですね。
私は、このようなご相談をいただくと、うれしくなります。
なぜなら、家は建てたときが完成ではないからです。
住み始めてからの30年、40年、50年をどう暮らすか。
そこまで考えてこそ、本当の家づくりだと思っているからです。
私はまず、土地の情報を調べたり、東京で対応できそうな建築会社を探したりしました。
実際に不動産会社へ問い合わせて、公図や用途地域の情報を取り寄せたこともありました。
もちろん、お客様の個人情報を勝手に先方へ伝えることはしていません。
まだ明工建設に工事を依頼すると決まっていたわけではありません。
それでも、できることを一つずつ進めました。
私は以前から、こう思っています。
ご縁というものは、契約書に印鑑を押してから始まるものではない。
人と人が出会ったときから、もう始まっているんです。
2.10社以上の住宅会社を回っても、答えが見つからなかった
G様は、とても勉強熱心な方でした。
私の本だけでなく、家づくりに関する本を何冊も読まれ、住宅展示場や工務店にも足を運んでいらっしゃいました。
その数は、10社以上。
ところが、勉強すればするほど、迷いが増えていったそうです。
ある会社は、断熱材の性能を強調する。
別の会社は、気密性能が大切だと言う。
ある会社は、第1種換気がよいと言う。
別の会社は、自然換気の方が木造住宅に向いていると言う。
床暖房を勧める会社もあれば、エアコンで十分だという会社もある。
お客様からは、こんな質問をいただきました。
「断熱性能にこだわっている会社と、気密性能にこだわっている会社では、どちらがよいのでしょうか?」
「UA値とC値は、どちらが重要ですか?」
「発泡ウレタンとグラスウールは、どちらを選べばよいですか?」
「換気システムは、建築会社が勧めるものに任せた方がよいのでしょうか?」
どれも、家づくりの本質に関わる質問です。
私は、そのたびに、できるだけ具体的にお答えしました。
例えば、UA値。
これは住宅の外皮から熱が逃げやすいかどうかを表す数値です。
一方、C値は建物の隙間の程度を表します。
どちらか一方だけよければ、それで快適な家になるというものではありません。
断熱、気密、換気、日射取得、日射遮蔽、冷暖房。
これらがきちんと計画されて、初めて住み心地につながっていくんです。
断熱材についても、名前や種類だけで優劣を決めるのではなく、厚みや施工方法、建物全体の設計まで考える必要があります。
私は、お客様に数字を覚えていただきたいわけではありません。
数字は手段。住み心地が目的。
そのことを理解していただきたいんです。
そして、もう一つ。
住宅会社によって説明が違うときには、こう聞いてみてほしいと思います。
「なぜ、その仕様を選んでいるのですか?」
その質問に、暮らし方や性能の根拠まで含めて説明してくれるかどうか。
住宅会社を選ぶ大切な判断材料になると思います。
3.「明工建設で建てられれば、ここまで苦労しなかったのに」
何度もメールでやり取りをしていたある日、G様から、忘れられない言葉をいただきました。
「これまで10社以上建設会社を回り、ようやく2社に絞られてきましたが、明工建設で建てられればここまで苦労しなかったのにと思います」
このメールを読んだとき、私は胸が熱くなりました。
だって、東京のお客様ですよ。
私たちの拠点は、静岡県掛川市です。
簡単に「では、建てましょう」と言える距離ではありません。
施工できる会社の確保。
設計と現場管理。
設備の修理や交換。
お引き渡し後のアフターメンテナンス。
考えなければいけないことが、たくさんあります。
それでも、私はこうお返事しました。
「弊社の家づくりを気に入っていただけましたら、責任を持って小平市で施工できるように調整するつもりです」
東京方面で信頼できる会社と協力する方法もある。
明工建設は一級建築士事務所でもありますので、設計監理や技術面で協力する方法も考えられる。
まだ、すべてが決まっていたわけではありません。
でも、何とかよい方法を見つけたいと思いました。
これは、商売として計算した行動ではなかったんです。
もちろん、会社を経営する以上、利益は必要です。
社員の生活を守り、建てた家の責任を果たすためにも、利益は欠かせません。
ただ、利益だけを考えていたら、最初のご相談の段階で、ここまでのお手伝いはしていなかったかもしれません。
私は、目の前の方の役に立とうとすることが、結果としてよいご縁につながると考えています。
4.コロナ禍で家づくりが止まっても、ご縁は止まらなかった
G様との家づくりが始まった頃、世の中は新型コロナウイルスの影響を大きく受けていました。
東京都では緊急事態宣言もあり、自由に移動することが難しい時期でした。
土地探しも、思うようには進みません。
そんな中でも、G様は年賀状を送ってくださいました。
私も、新しいモデルハウスが完成したことや、新しい本を出版したことをお伝えしました。
すると、またメールをいただいたんです。
「モデルハウスの完成おめでとうございます!」
「新しい本が気になり、早速ネットで購入しました!」
こういうやり取りが、私は本当にうれしいんです。
家づくりの相談というより、もう、ご家族の近況を聞かせていただくような関係になっていました。
お子様のこと。
ご主人のお仕事のこと。
親御さんとの暮らし方。
将来の土地探し。
そして、家づくりに対する期待と不安。
コロナ禍で計画が進まなくても、ご縁が切れることはありませんでした。
振り返れば、ここが大きな転機だったように思います。
家づくりの計画は止まっても、信頼関係は少しずつ育っていたんですね。
5.東京から掛川まで、モデルハウスを見に来てくださった
その後、私はG様に、掛川のスマートハウスを一度体感していただきたいとお伝えしました。
写真や図面、数字では伝えきれないことがあるからです。
例えば、冬の室内の温度。
床の暖かさ。
部屋ごとの温度差。
室内の空気の流れ。
窓を閉めたときの静かさ。
こうしたものは、実際にその空間に入っていただくのが一番です。
当時、私はモデルハウスの温度モニターを確認し、屋外が9℃、床下側の室内温度が21℃を示していたことをメールでお伝えしました。
また、そのときの蓄電池モニターでは、住宅の消費電力が約500Wと表示されていました。
もちろん、これは特定の日時の測定値です。
いつでも同じ温度や消費電力になるという意味ではありません。
ただ、私たちが取り組んでいる断熱・気密・換気・空調・日射取得の組み合わせを知っていただく、一つの参考になるデータでした。
そして、ついにG様ご家族が掛川までお越しくださいました。
東京から、わざわざです。
私は、うれしかったですね。
家を建てるために、ここまで真剣に行動してくださる。
そのお気持ちに、こちらも本気で応えなければいけません。
後にG様は、お引き渡し時のインタビューで、こう話してくださいました。
「実際にスマートハウスを訪れ、それまで見たどの展示場よりも優れた家だと感じました」
これは、お客様ご自身の率直なご感想です。
そして、さらにうれしかったのは、次の言葉でした。
「当初から損益関係なく相談に乗っていただいた仁藤社長の人柄が決め手となりました」
私は、この言葉を今でも大切にしています。
住宅の性能を評価していただけるのは、もちろんうれしいことです。
でも、人として信頼していただけた。
そのことが、何よりありがたかったんです。
6.東京の限られた敷地で、家族の未来を設計する
さて、ここからが建築屋としての腕の見せどころです(笑)。
東京都小平市の土地は、掛川周辺の土地とは条件が大きく違います。
土地の価格も違いますし、敷地の広さも、隣の家との距離も違います。
今回の計画では、建ぺい率40%、容積率80%、北側斜線規制などの条件がありました。
簡単に言えば、好きな大きさや形の家を、自由に建てられるわけではないんです。
しかも、G様ご家族のご希望は、たくさんありました。
お子様が二人いらっしゃる。
ご主人の仕事用の本が多い。
収納は十分に欲しい。
吹き抜けも欲しい。
室内干しもしたい。
小屋裏収納も欲しい。
太陽光発電や蓄電池も設置したい。
線路が近いので、音にも配慮したい。
もちろん、予算もあります。
さて、どうするか。
私は、まず敷地と周辺環境を丁寧に確認しました。
隣地に建つ予定の住宅の情報も参考にしながら、冬の太陽がどこから入るかを考えました。
そして、南側にできるだけ空間を確保し、リビングやダイニングに自然光が入るように配置を検討しました。
大切なのは、南側に大きな窓を付けること自体ではありません。
その窓から、実際に太陽の光が入るかどうか。
隣の建物が近ければ、大きな窓でも思うように明るくならないことがあります。
反対に、吹き抜けや窓の高さを工夫すれば、限られた敷地でも明るさを確保できる可能性があります。
家づくりは、カタログの間取りを土地にはめ込むだけではないんです。
その土地で、どう暮らせるかを考える。
そこに、設計の面白さがあります。
7.大きな家ではなく、無駄の少ない家をつくる
G様とのやり取りで、私は食事の時間についても質問しました。
「ご家族は、夕食を皆さん一緒に召し上がりますか?」
家づくりなのに、食事の時間を聞く。
不思議に思われるかもしれませんね。
でも、これが大切なんです。
例えば、ご主人の帰宅が遅い。
お子様が成長すれば、塾や習い事で食事の時間が変わる。
ご家族が必ずしも同じ時間に食卓を囲むとは限りません。
それなら、昔ながらの大きなダイニングを、当たり前のようにつくる必要があるでしょうか。
その分、キッチンの収納を充実させたり、家族が自由に使えるスペースを確保したりする方法もあります。
G様からは、当時、平日は親世帯で食事をすることが多いと教えていただきました。
こうした日常の話を聞くことで、間取りの優先順位が見えてきます。
最終的に、G様のお住まいには、家族がつながりやすいLDKを計画しました。
アイランドキッチン。
お子様の勉強や奥様の作業に使えるスタディーコーナー。
ご主人の仕事スペース。
そして、上下階をつなぐ吹き抜け。
限られた床面積でも、暮らしの豊かさはつくれるんです。
私はよく、こうお伝えしています。
家は大きければよいというものではありません。必要な場所に、必要な広さがあることが大切です。
余分に大きな家をつくらなければ、建築費だけでなく、将来の維持管理費を抑えられる可能性もあります。
その分を、断熱や窓、換気、耐震など、長く暮らすための性能に振り向けることもできます。
これも、生涯住宅費を考えた家づくりです。
8.吹き抜けを「もったいない空間」にしない
G様は、本の収納をとても気にされていました。
ご主人のお仕事で使う本がたくさんあり、大きな本棚にも入りきらないほどだったそうです。
一方で、吹き抜けも欲しい。
吹き抜けをつくると、その分、2階の床面積は減ります。
普通に考えれば、どちらかを諦めることになりそうですよね。
でも、私は、できるだけ両方を実現したいと思いました。
吹き抜けの大きさを調整する。
廊下の壁面を本棚として使う。
階段下に仕事用のカウンターを設ける。
小屋裏にも収納を確保する。
一つひとつの空間を、無駄なく使っていくんです。
また、吹き抜けの周辺には、洗濯物や布団を室内干しできる場所も計画しました。
外に干すことだけを前提にしない暮らし方です。
花粉の季節や雨の日にも、室内干しの選択肢がある。
これは、ご家族にとって大きな魅力だったようです。
ただし、室内干しの乾きやすさは、空調条件や湿度、洗濯物の量によって変わります。
設計では、そうした条件も考える必要があります。
そして、この吹き抜けには、完成後に思いがけないよさがありました。
お客様から、
「吹き抜けがあることで、2階と1階の家族が身近に感じられることが、思わぬメリットでした」
と教えていただいたんです。
私は、この言葉を聞いて、本当にうれしかったですね。
吹き抜けは、ただ天井が高い空間ではない。
家族の気配が伝わる空間にもなるんです。
もちろん、音が伝わりやすいという面もあります。
だからこそ、ご家族の暮らし方を理解して、採用するかどうかを考えることが大切なんですね。
9.線路の近くでも、安心して暮らせる家を目指して
G様が検討された土地には、もう一つ気になる条件がありました。
線路が近かったんです。
住宅地として便利な場所でも、列車の音が気になることはあります。
そこで、窓の仕様や建物の気密性などを考慮し、遮音性にも配慮しました。
トリプルガラスの樹脂サッシなどを採用し、外部からの音の侵入を抑えることを目指しました。
ただし、音は窓だけで決まるものではありません。
壁や換気口、建物の形、列車の種類、周辺環境によっても変わります。
完全に音が聞こえなくなるということではありません。
大切なのは、土地の条件を理解し、できる限りの対策を計画することです。
お引き渡し後のインタビューでは、G様から、
「今回検討した土地は線路に近いため、スマートハウスでなければ土地の購入を見送っていたと思います」
というお話をいただきました。
これは設計者として、とてもうれしい言葉でした。
建物の工夫によって、それまで不安だった土地が、ご家族の新しい暮らしの場所になった。
土地選びと建物の設計は、別々に考えてはいけないということを、改めて感じました。
10.家族の空気を整える「正圧の家」
G様が、特に関心を持っていらっしゃったのが、室内の空気環境でした。
ご家族には、花粉やダニ、ほこりなどのアレルギーに関するお悩みがありました。
そのため、換気方式やフィルター、断熱材などについて、何度も質問をいただきました。
明工建設が取り組んでいるスマートハウスでは、建物の気密性と換気計画を組み合わせ、室内を正圧側に保つことを目指しています。
正圧とは、簡単に言えば、室内の気圧が屋外よりわずかに高い状態のことです。
計画された給気経路から空気を取り込み、室内に空気を届ける仕組みを考えています。
ただ、ここで誤解していただきたくないことがあります。
正圧だから、必ず健康になる。
正圧だから、アレルギーが治る。
そういうものではありません。
住宅の空気環境は、換気量、フィルターの性能、室内の発生源、湿度管理、清掃など、さまざまな条件に左右されます。
私たちは、住まいの空気環境をよくするために、設計と設備の両方を考えています。
G様のお住まいでも、換気や空調を計画し、家の中の温度差を小さくすることを目指しました。
そして、お引き渡し後、お客様からこんな感想をいただきました。
「以前の家は冬寒く夏暑いと感じることが多かったですが、今の家はどの部屋にいても温度差をほとんど感じず快適です」
さらに、花粉症での通院や、お子様の体調についても、以前との違いを感じていらっしゃるとお話しくださいました。
もちろん、住まいが変わったことだけで、体調の変化の原因を断定することはできません。
それでも、ご家族が新しい住まいで快適に暮らしてくださっている。
そのことは、私にとって何よりうれしいことです。
11.将来の光熱費まで考えたスマートハウス
G様が最初のお問い合わせで希望されていたことを、覚えていらっしゃいますか。
「初期投資をしても、ランニングコストを抑えられる家を建てたい」
というお考えでした。
そこで、太陽光発電や蓄電池も含めて、住んでからのお金を考えました。
設計コンセプトでは、太陽光発電設備や蓄電池を組み合わせ、光熱費の負担を減らす計画としています。
また、将来の電気自動車への対応を考え、EVコンセントやV2Hに備えた配管も計画しました。
これは、今だけでなく、10年後、20年後の暮らし方が変わる可能性を考えたものです。
車がガソリン車から電気自動車に変わるかもしれない。
電気料金が変わるかもしれない。
お子様が成長して、家庭の電力使用量が増えるかもしれない。
そうした変化に、できるだけ対応しやすい家をつくりたいんです。
お引き渡し後のインタビューでは、G様から光熱費についてもお話をいただきました。
以前のお住まいでは、ある2月の電気代が28,000円、ガス代が12,000円だったそうです。
一方、新しいスマートハウスでは、当時のご家庭の収支として、電気代が「プラスマイナスゼロ」、ガス代がゼロになったとお話しくださいました。
ご家族にとって、とても大きな変化だったと思います。
ただし、この結果はG様のお住まいでの、当時のご感想と実績です。
太陽光発電の発電量、売電単価、電力契約、蓄電池の使い方、天候などによって、光熱費の収支は変わります。
すべての家で電気代がゼロになるという意味ではありません。
また、太陽光発電や蓄電池には、将来の点検や機器交換の費用も考える必要があります。
私は、そうしたことも含めて、住んでからのお金を考えていただきたいと思っています。
住宅ローンだけで家計を考えない。光熱費やメンテナンス費まで含めて考える。
これが、明工建設の大切にしている生涯住宅費の考え方です。
12.約355万円の補助金も、家づくりを支えました
今回の家づくりでは、当時利用できた補助制度も検討しました。
東京都のゼロエミッション住宅に関する補助制度や、地域型住宅グリーン化事業、蓄電池関連の補助制度などです。
その結果、G様の計画では、補助金の合計が約355万円となりました。
これも、ご家族にとって大きな助けになったと思います。
ただし、これは2022年当時のG様の事例です。
補助金は年度ごとに制度や条件、予算枠が変わります。
現在の家づくりで同じ金額を受け取れるということではありません。
大切なのは、家づくりの計画段階で、利用できる制度を確認しておくことです。
後から知っても、申請時期や契約条件によっては利用できない場合があります。
だからこそ、土地、建物、住宅ローン、補助金を別々に考えるのではなく、全体で資金計画を立てることが大切なんですね。
13.見えないところにこそ、お金をかける
G様のお住まいでは、長期優良住宅の認定、BELS評価、耐震性能についても計画しました。
耐震性能は、許容応力度計算による耐震等級3。
さらに、制振ダンパーも採用しました。
耐震等級3は、住宅の耐震性能を示す等級の中で最も高い等級です。
ただし、どんな地震でも絶対に壊れないという意味ではありません。
建物の安全性は、地震の規模や揺れ方、地盤条件などにも影響されます。
それでも、構造計算を行い、根拠を持って設計することには、大きな意味があります。
実は、お引き渡し直後の2022年3月16日、福島県沖で大きな地震がありました。
G様のお住まいの地域でも、震度4の揺れがあったと伺いました。
その後、確認したところ、棚から物が落ちることもなく、漆喰壁にも目立ったひび割れが見られなかったとのことでした。
もちろん、一度の地震で損傷がなかったことが、すべての地震に対する安全性の証明になるわけではありません。
それでも、お引き渡ししたばかりのお住まいで、ご家族が無事に過ごされていたことに、私は安心しました。
家づくりでは、キッチンやお風呂など、目に見える設備に関心が集まりがちです。
でも、構造、断熱、気密、換気、地盤。
こうした完成後には見えにくくなる部分こそ、長く暮らすための土台になります。
見えないところを、きちんとつくる。
建築屋として、私はそこに責任を持ちたいんです。
14.引き渡してから分かった、設計の本当の価値
家づくりをしていると、完成したときに「よい家ができた」と感じることがあります。
でも、私が本当に知りたいのは、その後です。
住み始めて、どうだったのか。
朝起きたときはどうか。
冬のお風呂上がりはどうか。
洗濯物はどうか。
子どもたちはどこで過ごしているか。
ご夫婦の仕事や家事は楽になったか。
こうしたことを聞いて、初めて設計の答え合わせができるんです。
G様からは、こんなお話をいただきました。
奥様は、吹き抜けで布団や洗濯物を干せることがお気に入り。
ご主人は、リビングの仕事スペースや、小屋裏のシアタールーム、本の収納棚がお気に入り。
そして、吹き抜けを通して、上下階にいる家族が身近に感じられることも喜んでくださいました。
私は、こういうお話を聞くのが大好きです。
設計図には、吹き抜けの大きさや、本棚の寸法を書くことはできます。
でも、
「家族が身近に感じられる」
という気持ちは、図面の数字には表れません。
それは、住んで初めて分かる価値なんです。
家づくりは、数字だけでも、デザインだけでもありません。
そこで暮らす人の毎日が、少しずつよくなっていくこと。
私は、それを目指しています。
15.「東京で建てられたことは、とても幸運でした」
お引き渡し後のインタビューで、G様に、これから家づくりをする方へのアドバイスを伺いました。
すると、こんな言葉をいただきました。
「東京でスマートハウスが建てられたことは、とても幸運だったと思います」
そして、
「家も人もご縁だと感じます」
「たくさんの情報や会社の中から、自分が本当に信頼できる建築会社の方に建築をお願いするのが一番だと思います」
とお話しくださいました。
私は、この言葉を読んで、しばらく考えました。
G様にとって、今回の家づくりは「幸運」だった。
でも、その幸運は、何もしないで突然やってきたものではありません。
本を何冊も読まれた。
10社以上の住宅会社を回られた。
分からないことを、何度も質問された。
土地の条件を調べられた。
家族の将来について考えられた。
コロナ禍でも、家づくりを諦めなかった。
そして、東京から掛川まで、実際に家を見に来てくださった。
そうした一つひとつの行動が、今回のご縁につながったのだと思います。
私は、そこに「運」というものの面白さを感じるんです。
16.「ツキ」と「運」は違う。家づくりにも通じる話です
最近、ある先生のお話を聞いて、なるほどと思ったことがあります。
それは、「ツキ」と「運」は違うというお話でした。
先生の考え方では、ツキは偶然訪れたチャンスをつかむこと。
一方、運は、日々の行動や努力、人とのよいご縁の積み重ねによって育っていくものだそうです。
そして、
「気・縁・運」
という順番が大切だとおっしゃっていました。
まず、自分がよい気持ちで行動する。
次に、人とのご縁を大切にする。
その積み重ねが、よい運につながっていく。
私は、この考え方が好きなんです。
もちろん、運のよしあしを科学的に測れるという話ではありません。
でも、人との関係を大切にして、目の前のことに誠実に取り組む。
そうすれば、信頼が生まれ、新しい機会につながることはあるでしょう。
今回のG様との家づくりも、私にはそのように感じられます。
最初から、東京で家を建てる仕事を取ろうと思っていたわけではありません。
ただ、本を読んで相談してくださった方の役に立ちたかった。
土地のことを調べた。
建築会社を探した。
断熱や換気について説明した。
住宅ローンや将来の生活費について、一緒に考えた。
ご家族の希望を聞いた。
できることを、一つずつ続けていたんです。
すると、気が付けば、東京での家づくりという新しいご縁につながっていました。
よいご縁が、次のよいご縁を運んできてくれる。
私は、そんなふうに感じています。
17.このブログにたどり着いたあなたも、運がいいかもしれません
さて、ここまで読んでくださったあなた。
私は、あなたも運がいい方なのではないかと思っています。
「仁藤さん、またそんなことを言って(笑)」
と思われるかもしれませんね。
でも、少し考えてみてください。
世の中には、たくさんの住宅会社があります。
インターネットには、家づくりの情報があふれています。
その中から、こうして一つの記事にたどり着き、長い文章をここまで読んでくださっている。
少なくとも、あなたは家づくりについて、何かを知ろうとして行動されています。
その行動が、将来の後悔を減らすきっかけになるかもしれません。
例えば、今日初めてUA値とC値の違いを知った方。
これから住宅会社に、換気の仕組みを聞いてみようと思った方。
建物価格だけでなく、生涯住宅費を考えようと思った方。
家族と将来の暮らしについて話してみようと思った方。
その小さな行動が、家づくりの結果を変える可能性があります。
だから私は、こうお伝えしたいんです。
このブログに出会ったことを、ぜひ、よい家づくりのきっかけにしてください。
それだけでも、一つのよいご縁だと思いませんか。
運がいいというのは、何もしなくてもよいことが起こるという意味ではありません。
知ろうとする。
確かめる。
相談する。
自分で納得して選ぶ。
そんな行動を重ねる人に、よい機会が訪れやすくなるのではないか。
私は、そう思っています。
18.家を建てることが目的ではない。家族が幸せに暮らすことが目的です
G様とのやり取りを振り返ると、私は一つのことを強く感じます。
最初のご相談は、完全分離型の二世帯住宅でした。
ところが、土地探しやご家族の状況、予算、将来の暮らし方を考える中で、計画は少しずつ変わっていきました。
家づくりでは、こういうことがよくあります。
最初に思い描いていた間取りが、必ずしも最終的な正解とは限りません。
土地を見て、変わることもある。
予算を考えて、変わることもある。
お子様の成長を考えて、変わることもある。
それでいいんです。
むしろ、変わっていいんです。
最初の希望に無理やり合わせるより、ご家族にとって本当に必要なものを見つけることが大切です。
私は、お客様に家を買っていただくためだけに、相談に乗っているわけではありません。
家づくりで失敗してほしくない。
住んでから、後悔してほしくない。
ご家族が長く、安心して暮らしていただきたい。
その思いでお話ししています。
だから、時には、
「その設備は、本当に必要ですか?」
とお聞きすることもあります。
「その土地なら、もう少し検討した方がよいかもしれません」
とお伝えすることもあります。
家を大きくすれば、建築費は上がります。
設備を増やせば、見積金額も上がります。
でも、それが必ずしも、お客様の幸せにつながるとは限りません。
家を売ることと、よい家をつくることは、同じではないんです。
19.AI時代だからこそ、人と人との信頼が大切になる
今は、AIを使えば、家づくりについて多くのことを調べられる時代になりました。
断熱性能も、耐震等級も、住宅ローンも、補助金も。
昔に比べて、情報を手に入れることはずいぶん簡単になりました。
でも、情報が増えれば増えるほど、迷うこともあります。
G様も、10社以上の住宅会社を回り、さまざまな説明を聞く中で、何を信じればよいのか悩まれていました。
今なら、さらにAIからも多くの情報が得られます。
だからこそ、大切になるのは、その情報をどう判断するかです。
AIは、情報の整理や比較を手伝ってくれます。
でも、そのご家族にとって何が一番大切なのか。
何を優先し、何を諦めるのか。
どんな暮らしを幸せだと感じるのか。
最後に決めるのは、人です。
そして、住宅会社の役割は、ただ情報を伝えることではありません。
お客様の不安を聞く。
選択肢を示す。
メリットもデメリットも説明する。
できることと、できないことを正直に伝える。
そのうえで、お客様自身が納得して選べるようにお手伝いすることです。
私は、AI時代になればなるほど、こうした人間同士の信頼関係が大切になると思っています。
20.2022年3月5日のお引き渡し。そして、本当のお付き合いの始まり
G様との家づくりは、最初のお問い合わせから、2年以上の時間をかけて進みました。
途中には、コロナ禍もありました。
土地探しの難しさもありました。
東京での施工体制を考える必要もありました。
予算の調整もありました。
何度も間取りを検討し、設備の仕様を確認し、細かな寸法まで調整しました。
正直に言えば、簡単な家づくりではありませんでした。
静岡県を中心に家づくりをしてきた私にとって、東京の限られた敷地条件は、勉強になることも多かったんです。
でも、その分、完成したときの喜びは大きなものでした。
そして、2022年3月5日。
無事にお引き渡しの日を迎えることができました。
私は、家をお引き渡しするとき、いつも思います。
「ここからが、本当のお付き合いの始まりだな」と。
住宅は、完成したら終わりではありません。
エアコンが故障することもあるでしょう。
設備の交換が必要になることもあるでしょう。
ご家族の暮らし方が変わることもあるでしょう。
そのときに、相談できる関係でありたい。
だからこそ、建てる前から信頼関係を大切にしたいんです。
G様からいただいた、
「家も人もご縁だと感じます」
という言葉。
私は、これからも忘れないと思います。
最後に。よい家づくりは、よいご縁から始まる
家づくりを考えている皆さん。
住宅会社を選ぶとき、ぜひ性能や価格を比較してください。
UA値やC値を確認してください。
耐震性能を確認してください。
光熱費やメンテナンス費も確認してください。
土地の条件も、しっかり調べてください。
そして、もう一つだけ、確認していただきたいことがあります。
その住宅会社の人に、あなたの不安を遠慮なく話せますか?
分からないことを、何度でも質問できますか。
予算の心配を、正直に相談できますか。
ほかの会社と迷っていることも、話せますか。
将来の暮らしについて、一緒に考えてくれますか。
私は、そこがとても大切だと思っています。
G様とのご縁は、一冊の本から始まりました。
東京で家を建てるお手伝いができるかどうかも分からないところからのスタートでした。
でも、目の前のお客様の役に立ちたいという気持ちで、一つずつ行動してきました。
その結果、東京・小平市に、ご家族の思いが詰まったスマートハウスが完成しました。
そして、お引き渡し後には、住み心地や暮らしの変化について、ありがたいお言葉をいただきました。
私は、このような家づくりを、これからも続けていきたいと思っています。
掛川市、菊川市、袋井市、島田市、御前崎市をはじめ、静岡県で家づくりをお考えの方。
そして、遠方であっても、明工建設の家づくりに関心を持ってくださった方。
まずは、あなたの家づくりに対する思いを聞かせてください。
すぐに建てる予定がなくても構いません。
まだ土地が決まっていなくても構いません。
ほかの住宅会社と比較していても構いません。
お手伝いできる範囲には地域や施工体制による制約もありますが、家づくりについて考えるお手伝いはできると思います。
そして、今日このブログにたどり着いたあなた。
私は、これも一つのご縁だと思っています。
家づくりの運をよくする第一歩は、信頼できる人と出会い、自分で納得できる選択を重ねること。
この出会いが、あなたとご家族の未来を考える、よいきっかけになればうれしいです。
私も、まだまだ勉強です。
お客様から教えていただくことも、たくさんあります。
だからこそ、これからも感謝し、感謝される家づくりを続けていきたいと思っています。
ご縁を大切に唯一無二の家造り。
住んでからがお付き合いの始まり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
明工建設が選ばれる理由とは?
第1位 住む人の幸せを考え抜いた高性能住宅

明工建設の家は強い方が売れる、省エネだから売れる・・・
そんな安っぽい理由で、住宅を高性能にしているわけではありません。
高性能な家に住んでもらった先にある『家族の幸せ』を手に入れてもらいたいから高性能にしているのです。
第2位 圧倒的省エネ住宅で1,000万円以上の節約に

明工建設の考える住宅は、住むだけでお金が貯まります。
光熱費が0円以下にすることが出来る、圧倒的省エネ住宅であなたの家計を守ります。
第3位 売ることが仕事じゃない!お客様のありがとうを考えるご提案

明工建設は住宅を売ることを仕事だと考えていません。
お客様の幸せをとことん考え、その結果『ありがとう』を頂くことを仕事にしています。
その対価としてお金を頂く。これが明工建設のポリシーです。
第4位 最新の技術提供なのに、圧倒的なコスパを実現

M-THE BESTに代表されるように、明工建設の家は常に最新の技術を提供します。
それなのに誰もが納得、いやそれ以上のコスパの良さで皆様に選ばれています。
それを実現出来るのは、圧倒的な仕入れ力と無駄なお金を使わない工事力があるからです。



