その断熱性能、本当に掛川に必要ですか?全国一律の「高性能住宅」に私が疑問を持つ理由

おかげさまです。明工建設の仁藤です。

今日は「断熱」について、少し違った角度からお話ししたいと思います。

これから家を建てようとすると、皆さん本当に勉強されます。

YouTubeを見て、Instagramを見て、住宅系のブログを読み、UA値、C値、断熱等級、HEAT20、樹脂サッシ、トリプルガラス……。

調べれば調べるほど、こんな気持ちになりませんか?

「結局、どこまでやればいいの?」

私はここに、今の家づくりの大きな落とし穴があると思っています。

インターネットで発信されている住宅情報の多くは、日本全国の人に向けた情報です。

北海道の人も読む。
長野県の人も読む。
東京の人も読む。
沖縄の人も読む。

そして私たちの暮らす掛川・菊川・袋井・御前崎周辺の人も、同じ情報を見ています。

でも、考えてみてください。

北海道と掛川で、本当に同じ家を建てる必要があるのでしょうか?

ここを考えず、数字だけを競争してしまう家づくりに、私は疑問を感じています。


家は「日本」に建つのではありません。「その土地」に建つのです

断熱性能を高めること自体に、私は大賛成です。

明工建設でも断熱等級6を一つの基準として考え、高気密施工にも徹底してこだわっています。

気密についても全棟で測定し、C値0.3程度を一つの基準として施工精度を追求しています。

なぜそこまでするのか。

性能競争で勝ちたいからではありません。

掛川地域で暮らすご家族に、本当に快適に、健康に、そして経済的に暮らしていただきたいからです。

ここが非常に重要です。

断熱材は厚ければ厚いほど正義。

UA値は低ければ低いほど正義。

窓は何が何でも最高スペック。

そんな単純な話ではありません。

家づくりには必ず予算があります。

断熱性能の数字を極限まで追い求めた結果、本来必要だった耐震・制振、換気、太陽光発電、蓄電池、日射対策などへ予算を回せなくなったら、それは本当に良い家なのでしょうか。

私はそうは思いません。


掛川の家づくりで考えるべきは「冬」だけではない

掛川地域の住宅を考えるうえで、絶対に忘れてはいけないのが、この地域特有の気候です。

冬の寒さへの対策は当然必要です。

しかし、北海道のような極寒地と同じ発想だけで住宅を考える地域ではありません。

むしろこれから重要になるのは、

夏の猛烈な暑さと湿気、強烈な日射、風、豪雨、台風、そして地震です。

近年の夏を思い出してください。

昔の「静岡は温暖だから」という言葉だけでは説明できない暑さになっています。

外気温が高いだけではありません。

湿度が高い。

夜になっても暑い。

エアコンを止められない。

そして短時間に猛烈な雨が降る。

線状降水帯やゲリラ豪雨という言葉も、珍しいものではなくなりました。

つまり掛川で求められる住宅性能とは、

冬だけ暖かい家ではなく、一年を通して外部環境の変化から家族を守れる家

でなければならないのです。


だから明工建設は「断熱材だけ」を見ません

家の快適性を決めるのは、断熱性能だけではありません。

断熱。

気密。

窓。

日射遮蔽。

換気。

湿度。

空調。

そして空気の流れ。

これらは全部つながっています。

例えば、どれほど高性能な断熱材を入れても、家に隙間がたくさんあれば、そこから外気が侵入します。

だから明工建設では、気密測定を全棟で行います。

「高気密住宅です」とカタログに書くだけではありません。

建てた家を実際に測る。

私はここが大事だと思っています。

C値0.3程度という高い気密性能を目指すのも、数字を自慢するためではありません。

計画した場所から空気を入れ、計画した場所から排出する。

換気を本当に機能させるためです。


明工建設が「正圧の家」にこだわる理由

そして、ここからが明工建設の家づくりの大きな特徴です。

私たちは、ただ高断熱・高気密にするだけではなく、

「深呼吸する正圧の家」

という考え方を大切にしています。

一般的な住宅では第三種換気が多く使われています。

機械で排気し、その力で外から空気を入れる仕組みですから、室内は負圧側になりやすい。

家に隙間があれば、そこから外気を引っ張り込みます。

では、掛川の蒸し暑い夏に何が入ってくるでしょう。

高温多湿の外気です。

風雨の強い日なら、隙間の状態によっては雨水や湿気の侵入リスクも考えなければなりません。

だからこそ私たちは、高い気密性能を確保したうえで、第一種全熱交換換気システム「エクリア」を活用し、給気と排気、室内圧力まで含めて空気環境を考えています。

断熱とは壁の中だけの話ではない。

私はそう考えています。


夏の掛川では「熱を入れない」ことも断熱です

そしてもう一つ重要なのが日射です。

夏の日差しを大きな窓から室内へ大量に入れて、その後エアコンで一生懸命冷やす。

これは、蛇口から水を出しながら雑巾で床を拭いているようなものです。

だから明工建設では、窓の性能だけでなく、窓の位置、大きさ、方角、庇、外付けブラインドなどを含めて日射を考えます。

夏はできるだけ日射を外で止める。

冬は必要な太陽熱を利用する。

これは設備の力ではありません。

設計の力です。

設備はいつか壊れます。

でも、きちんと考えられた庇や窓配置は、簡単には壊れません。

私はこうした「機械に頼りすぎない性能」も、これからの住宅では非常に重要だと思っています。


掛川では「地震の後」まで考えなければ意味がない

さらに、この地域で家を建てる以上、南海トラフ巨大地震への備えを無視することはできません。

明工建設では耐震等級3を基本に考え、さらに制振装置を組み合わせています。

なぜ断熱の記事で地震の話をするのか。

実は、ここもつながっているからです。

大きな地震によって建物が変形すれば、気密層や断熱層、開口部などにも影響する可能性があります。

新築時だけC値が良ければいいのではない。

新築時だけ暖かければいいのでもない。

地震を経験した後も、できる限り性能を維持できる家でなければならない。

だから「耐震+制振」まで含めて、長期的な住宅性能を考えるのです。


エネルギー価格という「人災」からも家族を守る

そして私は、もう一つ忘れてはいけないものがあると思っています。

それがエネルギーです。

どれほど断熱性能の高い家でも、電気料金が大幅に上昇すれば、家計への負担は増えます。

そこで明工建設では、太陽光発電と大容量蓄電池を組み合わせたスマートオフグリッドハウスという考え方を進めています。

まず家そのものの断熱・気密性能を高め、必要なエネルギーを小さくする。

その小さくなったエネルギーを、太陽光でつくる。

余った電気を蓄電池へ貯め、夜に使う。

つまり、

省エネだけで終わらず、エネルギーを自給するところまで考える。

これがこれからの住宅です。

電気代がいくらになるかを予想するより、電気を買う量そのものを減らす方が確実です。

そして災害による停電時には、太陽光と蓄電池が家族の生活を支えてくれる。

断熱性能が高ければ、少ないエネルギーで室温も維持しやすくなります。

ここでも全部がつながります。


オーバースペックも「家づくりの失敗」になり得る

ここで私は、あえて住宅会社として言っておきたいことがあります。

何でも最高スペックにすれば良い家になるわけではありません。

予算が無限にある方はいません。

北海道で必要な断熱仕様を、そのまま掛川へ持ってきた結果、数百万円予算が増えた。

そのため太陽光を諦めた。

蓄電池を諦めた。

制振装置を諦めた。

自然素材を諦めた。

家を小さくするしかなくなった。

本当にそれが、ご家族にとって最適解でしょうか。

性能は高いほど良い。

しかし、

性能には「バランス」というものがあります。

地域の気候。

敷地条件。

家族構成。

暮らし方。

予算。

将来の光熱費。

災害リスク。

それらを全部見ながら、お金をどこへ配分するかを考える。

これが本当の住宅設計だと思います。


「全国で良い家」と「掛川で良い家」は同じとは限らない

インターネットで情報を集めることは素晴らしいことです。

ぜひ勉強してください。

でも、最後に一度だけ立ち止まってください。

その情報は、

どこの地域を前提にした情報ですか?

そのYouTuberは掛川の夏を知っていますか。

遠州の風を知っていますか。

この地域の湿度を知っていますか。

豪雨を知っていますか。

地震リスクを知っていますか。

そして、あなたの土地を見たことがありますか。

家はインターネットの中には建ちません。

あなたが選んだ、その土地に建つのです。

だから明工建設は、地域を見ます。

土地を見ます。

風を見ます。

太陽を見ます。

災害リスクを見ます。

そして、そのご家族の暮らしと予算を見ます。

その上で、断熱等級6を基本とした断熱性能、高い気密性能、全棟気密測定、第一種全熱交換換気、正圧という空気設計、日射遮蔽、耐震等級3と制振、太陽光発電や蓄電池などを、一軒の家としてバランスさせていきます。


仁藤流の結論。「数字を買う」のではなく「未来の暮らし」を買ってください

UA値はいくつですか。

C値はいくつですか。

断熱等級はいくつですか。

もちろん聞いてください。

非常に重要な数字です。

でも最後に、もう一つ住宅会社へ質問してみてください。

「なぜ、私の土地ではこの仕様なんですか?」

その質問に、地域の気候、災害、暮らし、健康、エネルギー、将来の維持費まで含めて答えられるか。

私はそこに、その住宅会社の本当の実力が表れると思っています。

家づくりの目的は、断熱性能日本一を競うことではありません。

真夏の夜、家族が気持ちよく眠れること。

真冬の朝、布団から出ることが苦痛ではないこと。

電気料金の請求書に怯えないこと。

地震や停電が起きた時、我が家が家族を守ってくれること。

そして20年、30年経った時、

「この家にして、本当に良かったね」

と家族で言えること。

そこまで考えて初めて、私は「高性能住宅」と呼べるのだと思っています。

全国の正解を、そのまま掛川へ持ってくるのではない。

掛川を知り、遠州を知り、この土地で暮らす人を知ったうえで、必要な性能にはきちんとお金をかけ、必要以上の部分にはお金をかけすぎない。

そして浮いた予算を、家族の健康や安全、エネルギー自立、そして暮らしの豊かさへ振り分ける。

地域を知っているからできる、過不足のない高性能住宅。

それが、私たち明工建設が考える家づくりです。

家を建てる前に、ぜひ一度考えてみてください。

あなたが欲しいのは「全国ランキングで性能の高い家」ですか?

それとも、

「掛川で、あなたの家族が30年後も幸せに暮らせる家」ですか?

この二つは、似ているようで、実は同じではありません。

そのことに気づいた時から、本当の家づくりが始まります。

ご縁を大切に。
住んでからがお付き合いの始まり。

明工建設は、地域を知る住宅会社として、掛川・菊川・遠州で暮らすご家族にとっての「本当の適正性能」を、これからも追求していきます。

おかげさまでありがとうございます。

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明工建設が選ばれる理由とは?

第1位 住む人の幸せを考え抜いた高性能住宅

明工建設の家は強い方が売れる、省エネだから売れる・・・
そんな安っぽい理由で、住宅を高性能にしているわけではありません。
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