
おかげさまです。明工建設の仁藤です。
最近の雨の降り方を見ていると、私は住宅会社として強い危機感を感じます。
昔のような「一日中しとしと降る雨」ではありません。
突然、空が真っ暗になったかと思えば、一気に道路が川のようになる。短時間に猛烈な雨が集中するゲリラ豪雨、線状降水帯による長時間の豪雨、そして台風に伴う暴風雨。
「今までこの地域は大丈夫だったから」
その経験則だけでは、これからの家づくりは考えられない時代になってきたと思っています。
しかも怖いのは、雨そのものだけではありません。
冠水。
停電。
断水。
通信障害。
道路の寸断。
避難所へ向かうことさえ危険になるケースもあります。
だから私は、これからの住宅に必要なのは単なる「省エネ住宅」ではないと考えています。
必要なのは、
災害が起きた時にも、家族の日常をできるだけ止めない住宅。
もっと言えば、
家そのものが、家族を守る避難所になる住宅
です。
それが、明工建設が提案しているスマートオフグリッドハウスの考え方です。
これからの防災住宅に必要なのは「二つの力」
豪雨災害を考えた時、住宅には大きく二つの力が必要です。
一つは、
外からの水や風、地震の力から建物そのものを守る力。
もう一つは、
電気や水道などのインフラが止まっても、暮らしを継続する力。
私は、この二つがそろって初めて、本当の「防災住宅」になると考えています。
建物が丈夫でも、停電した途端に真夏のエアコンが止まってしまう。
太陽光や蓄電池があっても、建物そのものが浸水や地震で大きく損傷してしまう。
どちらか片方だけでは足りないのです。
だから明工建設では、
建築性能 × 防災設計 × エネルギー自立
を一体として考えています。
まず考えるべきは「水をできるだけ家の中へ入れないこと」
豪雨災害では、床上浸水ばかりが注目されます。
しかし住宅にとって大きな問題になるのが、まず床下浸水です。
一般的な木造住宅には、床下を外気で換気するため、基礎パッキンなどを通じて外気が出入りする構造があります。
普段は床下換気として機能します。
しかし、周辺道路が冠水するほど水位が上がれば、外部とつながる低い部分は水の浸入経路になる可能性があります。
明工建設では、床下を室内環境の一部として考える基礎断熱を採用しています。
床下を外気に開放するのではなく、建物の断熱・気密ラインの内側へ取り込みます。
この考え方には、温熱環境だけではなく、防災上のメリットもあります。
外部と床下をむやみに開放しない。
低い位置に不要な開口をつくらない。
水が入り込みやすい経路そのものを減らしておく。
これが最初の防御です。
「高基礎」という、単純だけれど非常に大切な考え方
水害対策には、非常に単純な原理があります。
水より高くする。
これです。
どれほど高性能な設備を使っても、水位より低い場所にあれば水没します。
だから敷地条件やハザード情報を確認しながら、基礎高さ、地盤面、道路高さ、周辺地形を考えることが重要です。
明工建設では、一般的な住宅より基礎高さにも配慮し、
「どの高さまで水が来る可能性があるのか」
「床レベルはそれに対して十分なのか」
という視点を持って設計します。
もちろん、どのような住宅でも想定を超える浸水を100%防げるとは言えません。
水深が大きくなれば、窓や玄関などの開口部、配管貫通部、排水系統など、複数の経路から浸水する可能性があります。
だからこそ重要なのは、
最初から水害を設計条件に入れておくこと。
「起きてから考える」のでは遅いのです。
水害で最も弱点になりやすいのは「開口部」
どれほど壁の防水性能を高めても、住宅には必ず開口部があります。
玄関。
掃き出し窓。
勝手口。
換気口。
配管貫通部。
水は弱いところを探して入ってきます。
特に掃き出し窓は床面に近いため、冠水時には注意が必要です。
だから私たちは、窓そのものの性能だけでなく、
外構。
地盤高さ。
雨水の流れ。
庇。
排水計画。
サッシ下端の高さ。
周囲から流れ込む水の方向。
こうしたものまで含めて考えます。
玄関ドアについても同じです。
明工建設では断熱・気密性に優れた高性能ドアを採用しますが、ここで大切なのは「高性能ドアだから絶対に浸水しない」と考えないことです。
水害は、水深や水圧、風向、施工条件によって状況が変わります。
だから、
部材の性能だけに頼らず、建物全体で水を寄せつけにくくする。
これが仁藤流です。
「正圧の家」は豪雨時にも意味があるのか
明工建設の家づくりを語る上で欠かせないのが、
深呼吸する正圧の家
です。
私たちは、気圧調整式第一種全熱交換換気システム「エクリア」を使い、住宅内の空気圧を適切にコントロールしています。
一般的な第三種換気では、室内を排気することで負圧側になりやすく、建物に予期しない隙間があれば、その隙間から外気が室内側へ入り込もうとします。
一方で正圧側では、空気は基本的に室内から外へ向かおうとします。
これは、花粉、ホコリ、湿気などを予期しない隙間から吸い込みにくくするという点で大きなメリットがあります。
豪雨時にも、風雨が当たる部位で微小な隙間が存在する場合、内外の圧力差が空気や水分移動へ影響する可能性があります。
ただし、ここは非常に重要なので正確にお伝えします。
住宅の正圧だけで、冠水した水を押し返せるわけではありません。
住宅換気で生じる圧力差は非常に小さく、何十センチもの水深が生む水圧とは別次元です。
正圧のメリットは、
隙間から外気や湿気を吸い込みにくくすること、風雨時の浸入リスクを抑える設計の一要素になること
と考えるのが正しいのです。
水害対策の主役は、あくまで
基礎。
開口部。
防水。
外構。
排水。
高さ。
この物理的防御です。
そして正圧は、その上に加える「空気側の守り」です。
給排気口は、なぜ高い位置に設けるのか
私は設備の設置高さも、防災性能の一部だと思っています。
換気システムがどれほど高性能でも、外壁の低い位置に給排気口があり、そこまで水位が上がれば、そこが水の入口になる可能性があります。
だから明工建設では、給気・排気の外部開口位置についても、高さを考慮します。
一階天井付近など、できるだけ冠水の影響を受けにくい位置へ計画する。
非常に地味な話です。
モデルハウスの写真を見ても分かりません。
しかし災害時には、
こういう「目に見えない設計」が家を守ります。
私は家づくりとは、こういうものだと思っています。
ハザードマップを見るだけでは足りない
土地を購入するとき、
「ハザードマップは確認しました」
という話はよく聞きます。
もちろん重要です。
しかし、それだけで終わってはいけません。
例えば浸水想定が50cmなら、
室外機は何cmの高さに置くのか。
エコキュートはどうするのか。
分電盤はどうするのか。
V2H設備はどうするのか。
蓄電池はどこへ置くのか。
給排気口の高さはどうするのか。
つまり、
ハザードマップを見て満足するのではなく、設計へ落とし込むこと
が重要です。
私はこれを「ハザードマップ連動設計」と考えています。
豪雨の次に考えるべきは「地震」です
日本では、水害だけを考えれば良いわけではありません。
地震もあります。
しかも大きな地震では、一度の揺れで終わりません。
その後、余震が繰り返します。
だから明工建設では、
耐震等級3+制振
を基本として考えています。
耐震は、建物を強くする。
制振は、揺れのエネルギーを吸収する。
つまり、
固める+いなす。
この両方です。
耐震等級3だけで終わらせない理由は、地震後も家を使い続けていただきたいからです。
構造体だけではありません。
内装。
気密層。
断熱材。
配管。
設備。
サッシ。
こうした部分へのダメージも、できるだけ小さくしたい。
大地震を経験した後でも、
「この家なら、このまま住める」
と思えること。
それが、私たちが考える防災住宅です。
停電しても暮らせる。そのための太陽光と蓄電池
豪雨や地震で大きな被害が出ると、建物そのものが無事でも、
停電
が起こります。
そして真夏の停電は、単なる不便ではありません。
命に関わる場合があります。
冷蔵庫が止まる。
スマートフォンを充電できない。
照明が消える。
テレビや通信機器が使えない。
そしてエアコンが止まる。
だから明工建設のスマートオフグリッドハウスでは、
太陽光発電+大容量蓄電池
を重要な柱としています。
昼間は、自宅の屋根で電気を創る。
使い切れない電気は蓄電池へ。
夜になったら、その蓄電池から使う。
これは普段なら電気代の削減になります。
しかし災害が起きた瞬間、
その意味は一気に変わります。
自宅に電気がある。
これほど心強いものはありません。
「停電しているのに、家の中はいつも通り」
私が理想とするのは、
地域全体が停電していても、
自宅では照明が点く。
冷蔵庫が動く。
スマートフォンを充電できる。
通信ができる。
そして、システム容量や運用条件の範囲内で空調も使える。
そういう家です。
もちろん、蓄電池にも容量があります。
使い放題ではありません。
天候や発電量にも左右されます。
だからこそ、
高断熱。
高気密。
日射遮蔽。
高効率空調。
が重要なのです。
そもそも使う電気を少なくしておけば、
同じ蓄電池容量でも長く暮らせます。
ここでも、
住宅性能とオフグリッドは別物ではない
のです。
災害時に「水」がなくなったらどうするか
そして、電気と同じくらい、いや場合によってはそれ以上に重要なのが、
水
です。
人間は電気がなくてもある程度暮らせます。
しかし水がなければ暮らせません。
飲む。
料理する。
手を洗う。
トイレを流す。
身体を清潔にする。
災害時には、この当たり前が一瞬で失われます。
そこで明工建設では、オプションとして非常用給水タンクシステム
「みずがめ君」
という考え方もご提案しています。
水を「買って備蓄する」のではなく、普段使いながら備える
非常用のペットボトル水を大量に保管している方も多いと思います。
もちろん、それも大切です。
しかし賞味期限があります。
入れ替えも必要です。
置き場所も必要です。
「みずがめ君」は、水道配管の途中に設置し、日常生活の中で水を循環させながら非常用水を確保する考え方です。
普段使うことで、中の水が入れ替わる。
そして断水時には、そのタンクの水を利用する。
資料では、
1本約163L。
2本なら約326L。
という容量が示されています。
家族人数や使用量にもよりますが、災害時の貴重な備蓄となります。
また、システムの仕様に応じ、手動で加圧することで停電時にも水を取り出せる仕組みがあります。
明工建設のモデルハウスでは実物をご覧いただけます。
私はこういう設備ほど、
カタログで見るのではなく、
実際に触って確認していただきたい
と思っています。
本当の防災とは「避難所へ行かなくても済む可能性を高めること」
ここが、今回一番お伝えしたいことです。
もちろん、危険が迫っている時は避難してください。
河川氾濫。
土砂災害。
津波。
行政から避難指示が出ている。
そういう場合は、住宅性能を過信してはいけません。
命を守る行動が最優先です。
しかし災害後、
家が安全で、
構造に問題がなく、
浸水していなくて、
電気があり、
水があり、
空調が使えるなら、
無理に混雑した避難所へ長期間移動しなくても済む可能性があります。
小さなお子様。
高齢者。
ペット。
介護が必要な家族。
感染症への不安。
プライバシー。
避難所生活にはさまざまな負担があります。
だからこそ私は、
自宅を「在宅避難できる家」にする
という発想が、これからますます重要になると思っています。
家は「平常時だけ快適」であってはいけない
住宅展示場へ行けば、
素敵なキッチン。
大きな吹き抜け。
おしゃれな照明。
豪華な浴室。
たくさん目に入ってきます。
それも家づくりの楽しさです。
しかし私は、もう一つ質問してほしい。
「停電したら、この家はどうなりますか?」
「50cm冠水したら、設備は大丈夫ですか?」
「断水したら、何日暮らせますか?」
「大地震の翌日にも、この家で眠れますか?」
そこまで答えられて初めて、
私は本当の住宅提案だと思っています。
明工建設が考える「三重の防御」
私たちがスマートオフグリッドハウスで目指しているものを整理すると、大きく三つです。
第一の防御
建物そのものを守る
高基礎。
基礎断熱。
高気密。
適切な開口計画。
防水。
ハザード情報に応じた設備高さ。
耐震等級3。
制振装置。
まず「壊れにくく、浸水しにくい器」をつくる。
第二の防御
室内環境を守る
気圧調整式第一種全熱交換換気。
正圧制御。
高断熱。
高気密。
湿度管理。
効率的な空調。
災害時にも家族が過ごせる室内環境を維持する。
第三の防御
ライフラインを守る
太陽光発電。
大容量蓄電池。
将来的にはEV・V2H。
そして必要に応じた非常用給水設備。
外部インフラが止まっても、
自宅の中で暮らしを継続できる時間をつくる。
この三重の備えです。
スマートオフグリッドとは「電気代を安くする家」だけではない
私はこれまで、
「電気を買わない家」
という言い方をしてきました。
もちろん経済的なメリットは大切です。
電気料金が上がっても、買う量を減らせる。
太陽光でつくった電気を自分たちで使う。
蓄電池に貯める。
EVにも使う。
35年という長い時間で考えれば、家計防衛として非常に意味があります。
しかし最近、私はさらに強く思います。
スマートオフグリッドの本当の価値は、
電気代ではなく「選択肢」を持てること
なのです。
電力会社から買うこともできる。
自分でつくることもできる。
蓄えることもできる。
停電しても一定時間暮らせる。
避難所へ行くこともできる。
家が安全なら自宅に残ることもできる。
この、
「選べる自由」こそが、本当の豊かさ
なのだと思います。
仁藤流の結論
これからの住宅性能とは「災害の後も日常を続けられる力」
断熱等級。
UA値。
C値。
耐震等級。
大切です。
でも、それらは目的ではありません。
私たちが守りたいのは数字ではない。
家族の暮らしです。
豪雨の夜にも安心して眠れる。
地震の後にも住み続けられる。
停電しても冷蔵庫が動く。
真夏でも空調を使える可能性を残す。
断水しても、水を確保できる。
スマートフォンを充電できる。
家族へ「大丈夫だよ」と言える。
私は、そこまで含めて住宅性能だと思っています。
家は、晴れた日のためだけにつくるものではありません。
人生で一番困った日に、家族を守ってくれる場所でなければならない。
だから明工建設は、
高気密・高断熱だけでは終わりません。
耐震だけでも終わりません。
太陽光だけでも終わりません。
建築。
空気。
電気。
水。
防災。
それらを一つにつなげて考えます。
それが、
仁藤流スマートオフグリッドハウス
です。
これから家づくりをされるあなたへ。
間取りを決める前に、一度だけ想像してみてください。
外では猛烈な雨が降っています。
道路は冠水しています。
地域は停電しています。
水道も止まっています。
そんな夜、
あなたは家族に何と言いたいですか。
「どうしよう」
でしょうか。
それとも、
「この家なら大丈夫。今日はここで過ごそう」
でしょうか。
その一言を言える住まいを、私たちはつくりたい。
目に見えるデザインも大切に。
目に見えない空気も大切に。
普段の快適さも。
万一の日の安心も。
そして、建てた後の何十年という暮らしまで。
ご縁を大切に。
住んでからがお付き合いの始まり。
唯一無二の家づくり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
明工建設が選ばれる理由とは?
第1位 住む人の幸せを考え抜いた高性能住宅

明工建設の家は強い方が売れる、省エネだから売れる・・・
そんな安っぽい理由で、住宅を高性能にしているわけではありません。
高性能な家に住んでもらった先にある『家族の幸せ』を手に入れてもらいたいから高性能にしているのです。
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