掛川市で健康に配慮した家づくりを考える皆さんへ。正圧換気と抗酸化漆喰を採用したお施主様の実例から、住宅の性能だけでは見落としやすい、家具と室内空気の関係を考えます。
おかげさまです。明工建設の仁藤です。
皆さんは、家を建てるときに、何を一番大切にしたいと思いますか。
デザインでしょうか。
間取りでしょうか。
耐震性能でしょうか。
それとも、毎月の光熱費でしょうか。
もちろん、どれも大切なことです。
でも、家づくりのご相談を受けていると、何よりも切実な思いを持って来られるご家族がいらっしゃいます。
「子どもの健康のために、少しでも良い住環境をつくってあげたい」
そんな願いです。
今日は、ちょうど一年前にお引き渡しをした、あるお施主様のお話をしたいと思います。
このご家族は、お子様のアレルギーをとても気にされていました。
何社もの住宅会社を回り、いろいろな家づくりを調べた末に、明工建設へたどり着いてくださいました。
そして、正圧換気や抗酸化漆喰を取り入れた家を建てられました。
ところが、お引っ越し後、しばらくしていただいたご報告は、私にとっても考えさせられるものでした。
「子どものアレルギーが、まだ改善しないんです」
なぜだろう。
私も気になっていました。
その後、お施主様ご自身が調べられたことで、あることがわかってきたのです。
このお話には、これから健康に配慮した家づくりを考える方に、ぜひ知っていただきたいことがあります。
1.何社も住宅会社を回ったご家族が、明工建設にたどり着いた理由
このお施主様は、最初から明工建設に決めていたわけではありません。
お子様のアレルギーを心配され、住まいの環境を少しでも良くしたいという思いから、何社もの住宅会社を見て回られたそうです。
断熱性能の高い家。
自然素材を使った家。
換気に力を入れた家。
住宅会社によって、説明も考え方も違います。
その中で、明工建設の家づくりに可能性を感じていただきました。
そして、当社のモデルハウスにお越しになったのです。
モデルハウスでは、カタログや数字だけではわからない、実際の室内環境を体感していただきました。
お施主様は、その空気感に、これまで見てきた住宅との違いを感じられたそうです。
もちろん、空気の感じ方には個人差があります。
短時間の体感だけで、空気中のすべての物質や健康への影響がわかるわけでもありません。
それでも、実際にその空間に身を置いてみることは、住まいを選ぶ大切な判断材料になると思います。
ご家族は、十分に検討されたうえで、明工建設に家づくりをご依頼くださいました。
私にとっても、そのお気持ちに応えたいという思いの強い家づくりでした。
2.正圧の家と、壁・天井まで使った抗酸化漆喰
今回のお住まいでは、室内の空気環境を考え、正圧換気の仕組みを取り入れました。
正圧とは、室内の気圧が屋外よりわずかに高い状態のことです。
建物の気密性能と給排気のバランスを適切に整えることで、想定していない隙間から外気が入り込むことを抑えやすくする考え方です。
ただし、正圧換気を採用したからといって、外からの汚れた空気が完全に入らなくなるわけではありません。
また、正圧の状態は、屋外の風や換気扇の運転などによっても変化します。
明工建設では、換気設備だけでなく、気密、断熱、空調、空気の通り道を含めて考えることを大切にしています。
そして、今回のお施主様の家では、壁だけでなく、天井まで抗酸化漆喰を使って仕上げました。
お施主様が室内環境を大切に考えていらっしゃったこともあり、素材についても検討を重ねた家づくりでした。
ここで、一つ大切なことをお伝えしておきます。
抗酸化漆喰という名称だけで、アレルギーの改善や病気の予防が保証されるわけではありません。
内装材の特性や室内空気への影響は、製品の仕様、施工条件、換気、家具など、さまざまな要素によって変わります。
私は、どんなに良いと思う材料であっても、それだけですべてが解決すると考えてはいけないと思っています。
そして、そのことを改めて考えるきっかけになったのが、今回のお施主様からのご報告でした。
3.お引っ越し後にいただいた、気になるご報告
無事に家が完成し、お引き渡しをしました。
新しい住まいで、ご家族の暮らしが始まりました。
私としても、お子様が少しでも快適に過ごせるようになってくれたら、という思いがありました。
ところが、引っ越されてしばらくたった頃、お施主様からご連絡をいただきました。
「子どものアレルギーが、まだ改善していないんです」
私は、そのお話を聞いて、どうしてだろうと思いました。
ご家族は、住環境を大切に考え、時間をかけて住宅会社を選び、家づくりを進めてこられました。
正圧換気も取り入れ、壁や天井の仕上げ材にもこだわりました。
それでも、期待されていた変化が見られなかったのです。
住宅会社としては、こうしたお話を聞くと、いろいろなことを考えます。
換気は適切に機能しているだろうか。
室内の空気環境に、ほかの要因があるのだろうか。
そもそも、アレルギーの症状には、住まい以外のさまざまな要因も関係します。
私は、家を建てたからといって、必ず症状が改善するとは考えていません。
それでも、ご家族が心配されていることは、私にとっても気になることでした。
そして後日、お施主様から再びご連絡をいただいたのです。
4.原因を探していたお施主様が、ある家具に注目された
実は、このお施主様は、住まいの環境について非常に勉強熱心な方でした。
電磁波や空気中の成分なども、ご自身で測定されるほど、室内環境に関心を持っていらっしゃいました。
そのお施主様が、引っ越し後の室内環境を測定器で調べられたところ、気になる結果が出たそうです。
それが、新居への引っ越しに合わせて新しく購入された家具でした。
お施主様からは、測定結果などを踏まえ、その家具が室内環境に影響しているのではないかと考えた、というお話をいただきました。
そこで、その家具を処分されたのです。
さらに、新しく購入する家具についても、素材や製品の選び方に気を配り、買い替えをされたそうです。
そして、その後、お施主様からうれしいご報告をいただきました。
「子どものアレルギーが改善してきました」
ご家族が当初願っていた暮らしに近づき、現在は不自由なく生活されていると伺っています。
私にとっても、本当にうれしいご報告でした。
ただし、ここは正確にお伝えしたいところです。
お施主様の測定結果や、家具の処分・買い替え後に症状が改善したという経過は、大切な実体験です。
一方で、その家具に含まれるどの成分が症状に関係していたのか、医学的に原因が確定したということではありません。
アレルギーにはさまざまな要因があり、症状の変化にも複数の条件が関係する可能性があります。
それでも、今回の出来事は、私に大切なことを教えてくれました。
5.家の空気は、建物だけで決まるわけではありません
今回のお話から、皆さんに一番お伝えしたいことがあります。
それは、家の空気環境は、建物の性能だけでは決まらないということです。
例えば、どんなに断熱や気密、換気に配慮した住宅でも、そこに置く家具や日用品によって、室内の空気環境が変わることがあります。
家具の材料。
接着剤。
塗料。
表面の仕上げ材。
新しく購入した家具などから、揮発性有機化合物、いわゆるVOCが放散される場合があります。
もちろん、すべての家具が健康に悪いという意味ではありません。
また、価格の高い家具なら必ず安心、安い家具なら危険、という話でもありません。
大切なのは、どのような材料が使われ、どのような特性があるのかを知ることです。
建物の壁や天井の材料を気にされる方は多いと思います。
でも、引っ越しのときに購入するソファやベッド、収納家具については、意外と見落としやすいのではないでしょうか。
家を建てるときには、建物の仕様を細かく検討します。
一方、家具は、デザインや価格、使いやすさを中心に選ぶことも多いでしょう。
もちろん、それも大切なことです。
ただ、室内の空気環境を気にされるご家庭なら、家具についても少し目を向けていただきたいのです。
家づくりは、建物が完成したところで終わりではありません。
そこに家具が入り、家族が暮らし始めて、初めて本当の住環境ができあがるのだと思います。
6.「自然素材だから安心」と決めつけないことも大切です
健康に配慮した家づくりでは、自然素材に関心を持つ方も多いと思います。
無垢材。
漆喰。
自然塗料。
こうした材料には、それぞれ魅力があります。
私も、材料の特性を理解して、適切に使うことは大切だと思っています。
ただし、自然素材であれば必ず安全というわけではありません。
逆に、工業製品だからすべて健康に悪いということでもありません。
大切なのは、材料の名前やイメージだけで判断しないことです。
どのような成分が使われているのか。
どのような条件で使用するのか。
換気は十分にできるのか。
家族の中に、特定の物質に敏感な方がいらっしゃるのか。
そうしたことを、できる範囲で確認する必要があります。
特に、アレルギーのあるお子様がいらっしゃる場合には、症状の原因や対策について医療機関に相談しながら、住環境を考えることも大切です。
私は、住宅会社だけで健康に関するすべての答えを出せるとは思っていません。
だからこそ、できることと、できないことを分けて考えたいのです。
7.換気の役割は、住み始めてからも続きます
今回の事例は、換気について考えるうえでも参考になります。
住宅の換気設備は、完成したときだけ働けばよいものではありません。
家族が暮らし始めてからも、継続して室内の空気を入れ替える役割があります。
家具や日用品などから室内へ放散される物質についても、適切な換気は濃度を低減するための基本的な対策の一つです。
ただし、換気をしていれば、どのような物質でも完全に除去できるわけではありません。
発生源そのものへの対策が必要になる場合もあります。
今回のお施主様も、室内環境を調べる中で、家具に着目されました。
私は、このことが大切だと思っています。
換気は、空気を管理するための手段。
そして、室内に持ち込むものを選ぶことも、空気環境を考えるための大切な手段なのです。
どちらか一方だけではなく、両方を考える。
これは、これからの家づくりでも、もっと意識していただきたいことだと思います。
8.健康に配慮した家を考えるなら、温度と湿度も忘れないでください
家の空気というと、花粉や化学物質を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも、住環境を考えるときには、温度と湿度も大切です。
冬の寒い寝室。
冷え込んだ脱衣所。
夏の暑い二階。
結露しやすい窓。
湿気がこもりやすい収納。
こうしたことも、毎日の暮らしに関係します。
例えば、冬にリビングだけが暖かく、廊下や脱衣所が極端に寒い家では、移動するときに大きな温度差を感じます。
また、湿度が高い環境では、カビやダニが増えやすくなる場合があります。
だからこそ、明工建設では、換気だけでなく、断熱、気密、空調、日射遮蔽を一体として考えています。
住宅の性能を示す数字も大切です。
しかし、その数字は、あくまでも暮らしを良くするための手段です。
数値は手段、住み心地が目的。
私は、この考え方をこれからも大切にしたいと思っています。
9.これから家を建てる方に、家具選びまで考えていただきたい理由
今回のお施主様の経験を踏まえて、これから家づくりをされる方に、ぜひおすすめしたいことがあります。
それは、新居に持ち込む家具や日用品についても、家づくりの一部として考えることです。
例えば、住宅会社を選ぶときには、次のようなことを確認されるとよいと思います。
「換気設備は、どのような仕組みになっていますか?」
「室内の空気は、どこから入って、どこから出ていきますか?」
「壁や天井、床には、どのような材料を使っていますか?」
「新しく購入する家具について、気をつけることはありますか?」
「入居後に空気環境が気になった場合、どのような確認ができますか?」
「フィルターの掃除や交換は、どのように行いますか?」
そして、家具を購入するときには、材料や塗装、接着剤などについて、メーカーの情報を確認することも一つの方法です。
新しい家具に強いにおいを感じる場合などには、適切な換気を行い、気になる症状がある場合は医療機関にも相談してください。
すべてを完璧にすることは難しいと思います。
でも、知らずに選ぶことと、知ったうえで選ぶことは違います。
私は、家づくりでも家具選びでも、その違いが大切だと思っています。
10.お引き渡しは終わりではなく、お付き合いの始まりです
今回のお施主様との出来事で、もう一つ大切に感じたことがあります。
それは、お引き渡し後も、ご家族が住まいについて相談してくださったことです。
家が完成して、鍵をお渡しする。
住宅会社の仕事は、そこで一区切りになります。
でも、ご家族の暮らしは、そこから始まります。
住んでみて初めてわかることもあります。
思っていたとおりにいかないこともあります。
設備の使い方で迷うこともあるでしょう。
今回のように、室内環境について気になることが出てくる場合もあります。
私は、そういうときに連絡をいただける関係でありたいと思っています。
そして、良いご報告だけでなく、気になることや困っていることも、遠慮なくお話しいただきたいのです。
今回、お子様のアレルギーが改善していないと伺ったときは、私も気になりました。
その後、お施主様がご自身で調べ、家具を見直し、お子様の症状が改善してきたとご報告くださったことは、本当にうれしい出来事でした。
もちろん、住宅会社として、すべての健康上の問題を解決できるわけではありません。
でも、ご家族が安心して暮らしていくために、住まいの側から考えられることはあります。
そして、そのためのお付き合いは、家が完成した後も続いていくのです。
11.私が考える「健康を守る家づくり」とは
私は以前から、健康に配慮した住まいについてお話ししてきました。
「病院が不要になる住まいの極意」という動画も、その思いから生まれたものです。
ただ、誤解していただきたくないことがあります。
家を建てれば病気が治る。
正圧換気を採用すればアレルギーがなくなる。
抗酸化漆喰を使えば、健康が保証される。
私は、そういうことをお伝えしたいのではありません。
毎日過ごす家の環境を整えることで、家族が感じる不快さや、住環境に由来する負担をできるだけ減らしたい。
そのために、住宅会社としてできることを考え続けたいのです。
そして今回のお施主様の経験から、改めて学びました。
家の空気を考えるなら、建物だけでは足りません。
家具も、日用品も、暮らし方も関係します。
家族の体質や健康状態によっても、必要な配慮は違います。
だからこそ、住宅会社が一方的に答えを決めるのではなく、お客様と一緒に考えていくことが大切なのだと思います。
まとめ|家づくりの本当の目的は、家族が安心して暮らすこと
今回のお施主様は、お子様のアレルギーを心配され、何社もの住宅会社を回った末に、明工建設へたどり着いてくださいました。
モデルハウスの空気感を体感され、正圧換気や抗酸化漆喰を取り入れた家づくりをご依頼くださいました。
しかし、入居後すぐに、期待していた症状の改善が見られたわけではありませんでした。
その後、お施主様ご自身が室内環境を調べ、新しく購入した家具に着目されました。
家具を処分し、選び直した後、お子様のアレルギーが改善してきたというご報告をいただきました。
そして現在、ご家族は不自由なく暮らしていらっしゃると伺っています。
私は、このお話を、単純な成功事例としてお伝えしたいわけではありません。
むしろ、家づくりには、建物だけでは解決できないこともあると教えていただいた事例だと思っています。
だからこそ、これから家を建てる皆さんには、住宅の性能だけでなく、住み始めてからの生活まで考えていただきたいのです。
どんな家具を置くのか。
どんな空気の中で眠るのか。
冬の朝は寒くないか。
夏の夜は快適か。
そして、何か困ったときに相談できる相手がいるか。
そうした一つひとつが、家族の暮らしを支えていきます。
明工建設では、掛川市を中心に、正圧換気、断熱、気密、空調、素材の選び方など、住環境を総合的に考えた家づくりに取り組んでいます。
もちろん、家を建てることだけが答えではありません。
今のお住まいの換気を見直すこと。
結露や湿気の原因を調べること。
家具や日用品の選び方を考えること。
そうしたことから始めてもいいと思います。
そして、もしこれから家づくりを考える機会があれば、設備の名前や性能の数字だけでなく、実際の空間を体感し、ご家族に合うかどうかを確かめていただきたいと思います。
私は、家を売ることよりも、そこで暮らすご家族の人生を大切にしたい。
今回のお施主様からいただいたご報告は、その思いを改めて強くしてくれました。
これからも、お客様と一緒に学びながら、より良い住まいづくりを続けていきたいと思います。
ご縁を大切に唯一無二の家造り。
住んでからがお付き合いの始まり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
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