【仁藤流】リビングに大きなソファは必要ですか?「床座」と「椅子座」から考える、これからの家族のくつろぎ方

掛川市で注文住宅を考えている皆さんへ。日本人がソファを背もたれにして床に座る理由と、家族それぞれが心地よく過ごせるリビングのつくり方。

LDKは何畳必要?広さより先に考えたい「座り方」|静岡・掛川の注文住宅 - YouTube

注文住宅のリビングに、大きなソファは本当に必要でしょうか。床座と椅子座の文化から、家族それぞれが心地よく過ごせるリビングのつくり方を、明工建設の仁藤衛がお話し…

おかげさまです。明工建設の仁藤です。

皆さんのご自宅のリビングには、大きなソファがありますか?

そして、そのソファには普段、誰がどのように座っていますか?

こんなことを聞くと、

「もちろん、家族みんなで座っていますよ」

という方もいらっしゃるでしょう。

でも、中にはこんなご家庭もあるのではないでしょうか。

テレビを見るとき、なぜかソファの上ではなく、ソファを背もたれにして床に座っている。

子どもたちは床に寝転がっている。

ソファの上には、クッションや脱いだ服、バッグが置いてある。

せっかく大きなソファを買ったのに、思っていた使い方とは少し違っている。

実は、こうした暮らし方には、日本人が長く親しんできた「床座」という文化が関係しているようです。

先日、「床座と椅子座」について書かれた興味深い記事を読みました。

その内容が、これからのリビングづくりを考えるうえで、とても参考になると感じたのです。

今日は、その記事の考え方をご紹介しながら、私なりに家づくりとの関係を考えてみたいと思います。

そして最後に、私が最近おすすめしたいと思っている、新しいリビングの座り方についてもお話しします。

1.ソファがあるのに、なぜ床に座るのでしょう?

私が最初に興味を持ったのは、ある調査についての話でした。

新築住宅で暮らし始めたご家庭を対象とした調査で、ソファセットを所有している家庭の約30%が、**「ソファを背もたれにして床に座ることが多い」**と回答したというのです。

※紹介されていた調査結果です。調査時期や対象者数などの詳細は、元の調査資料での確認が必要です。

この数字を見て、皆さんはどう思われますか?

私は、なんとなく納得してしまいました(笑)。

考えてみれば、不思議なことです。

ソファというのは、本来、座るための家具です。

ところが、そのソファを背もたれとして使い、自分は床に座っている。

高価なソファを購入しても、実際には床の方が落ち着くということなのでしょうか。

この行動の背景には、日本人の住まい方の歴史があるようです。

2.日本人には、昔から「床座」の文化があります

日本の住宅には、玄関で靴を脱いで室内に上がる習慣があります。

いわゆる「上足の文化」です。

外で履いていた靴を脱ぐことで、室内の床を比較的清潔に保ちやすくなります。

だから、床に直接座ったり、寝転がったりすることにも、それほど抵抗がありません。

例えば、昔ながらの和室を思い浮かべてみてください。

畳の上に座布団を敷く。

ちゃぶ台を囲んで食事をする。

冬にはこたつに入る。

食事が終われば、ちゃぶ台を片付けて、同じ部屋を別の用途に使う。

夜には布団を敷いて寝る。

一つの部屋を、食事にも、くつろぎにも、就寝にも使っていたわけです。

これには、限られた空間を有効に使うという合理性があります。

大きな家具を置かなくても、人数や目的に応じて部屋の使い方を変えられます。

記事では、畳や正座などの生活習慣も、日本人の床座文化に関係していると紹介されていました。

もちろん、現代の日本人全員が床座を好むわけではありません。

それでも、靴を脱いで暮らす住まいの中では、床そのものが一つの居場所になっている。

この点は、今の住宅を考えるうえでも大切だと思います。

3.床座の魅力は、自由に居場所をつくれること

床座の良さは、どこにあるのでしょう。

私は、座る場所が決められていないことが、大きな魅力の一つだと思います。

例えば、小さなお子様がいるご家庭。

お父さんが床に座ってテレビを見ていると、子どもが隣に来ておもちゃを広げる。

お母さんも座って、自然と会話が始まる。

誰かが横になっても、座る場所を少しずらせばいい。

来客があれば、座布団やクッションを追加することもできます。

つまり、床座には、家具の数にとらわれず、自由に居場所をつくれる良さがあります。

また、床に近いところで暮らすと、視線の高さも変わります。

窓から見える庭。

家具の見え方。

天井までの広がり。

同じ部屋でも、椅子に座っているときとは違った印象になることがあります。

こうした感覚も、日本人が床座に親しんできた理由の一つかもしれません。

ただし、床座には注意点もあります。

長時間床に座ることで、腰や膝に負担を感じる方もいらっしゃいます。

特に、年齢を重ねると、床から立ち上がる動作が大変になることもあります。

ですから、床座が良いからといって、すべてを床中心の暮らしにする必要はありません。

大切なのは、良いところを理解して、今の暮らしに合う形で取り入れることだと思います。

4.椅子座には、床座とは違う良さがあります

一方、椅子に座る暮らしには、どのような魅力があるのでしょう。

椅子は、座面の高さがあるため、床から立ち上がるよりも動作が楽になる場合があります。

背もたれや肘掛けがあれば、体を支えながらくつろぐこともできます。

食事や読書、パソコン作業などでは、テーブルとの高さが合っていることも大切です。

今では、ダイニングテーブルと椅子のある暮らしは、ごく一般的になりました。

しかし、リビングでの椅子の使い方については、まだ工夫の余地があるのかもしれません。

記事の中でも、日本人はリビングにおける椅子座のあり方を、まだ十分に見いだせていないのではないか、という問題提起がありました。

この指摘は、なかなか興味深いと思いました。

食事をするためのダイニングチェアは、用途がはっきりしています。

でも、リビングのソファはどうでしょう。

テレビを見るためでしょうか。

読書をするためでしょうか。

家族で会話をするためでしょうか。

昼寝をするためでしょうか。

実際には、いろいろな用途を一つの家具に求めていることが多いように思います。

だからこそ、リビングの座り方をもう一度考えてみる価値があるのではないでしょうか。

5.今の家族は、同じリビングでも違うことをしています

ひと昔前のリビングを思い浮かべてみてください。

テレビが一台あって、その正面に大きなソファが置いてある。

家族が並んで座り、同じ番組を見る。

そんな光景が、一般的だったように思います。

でも、今は少し違いますよね。

お父さんはテレビでスポーツを見ている。

お母さんは本を読んでいる。

子どもはタブレットで動画を見ている。

もう一人は、床で遊んでいる。

同じリビングにいても、それぞれが違うことをしている。

私は、こうした暮らし方が増えているのではないかと感じています。

家族全員が、いつも同じ方向を向いて座る必要はありません。

それぞれが好きなことをしながら、同じ空間で過ごす。

話したくなったら、自然と会話が始まる。

私は、そんな家族の距離感も良いと思っています。

では、そうした暮らし方に、大きなソファを中心とした家具配置が必ずしも合っているのでしょうか。

ここは、これからのリビングを考えるうえで、一度立ち止まってみたいところです。

6.リビングの広さは、畳数だけでは決まりません

掛川市で注文住宅を考えているお客様から、よくこんなご希望をいただきます。

「LDKは20畳くらい欲しいです」

「できるだけ広いリビングにしたいです」

「家族みんながゆったり過ごせる空間にしたいです」

もちろん、広いリビングには魅力があります。

でも、私はいつも、広さの数字だけで考えないようにしています。

例えば、同じ18畳のLDKでも、大きなソファとローテーブル、テレビボードなどを置けば、使える床面積は小さくなります。

反対に、家具の数や大きさを工夫すれば、同じ18畳でも広く感じられることがあります。

また、吹き抜けや窓の配置、天井の高さ、庭への視線の抜け方によっても、空間の印象は変わります。

明工建設では、建物を必要以上に大きくするのではなく、限られた面積を気持ちよく使うことも大切にしています。

なぜなら、家を大きくすれば、その分だけ建築費や維持管理費が増える場合もあるからです。

家の広さを増やす前に、家具の置き方を考える。

これだけでも、間取りの可能性は広がります。

7.リビングは、窓からの景色を楽しむ場所でもあります

私は、リビングを考えるときに、窓から見える景色も大切にしたいと思っています。

例えば、庭に一本の木があるとします。

春には新しい葉が出る。

夏には緑が濃くなる。

秋には葉の色が変わる。

冬には枝の形がよく見える。

毎日同じ庭を見ていても、季節によって違う表情があります。

そんな景色を、家の中から楽しめたらいいですよね。

ところが、テレビを中心に家具を配置すると、せっかくの窓や庭に背を向けて座ることになる場合もあります。

もちろん、テレビを楽しむ時間も大切です。

でも、テレビを見る以外の時間には、窓の外を眺めたり、自然光の入る場所で読書をしたりするのも良いと思います。

ただし、夏の強い日差しは室温を上げる原因になります。

明工建設では、外付けブラインドなどの日射遮蔽も含めて、住まいの快適性を考えています。

冬には日差しを取り入れ、夏には必要に応じて遮る。

そのうえで、家具の向きを変えられれば、季節に合わせたくつろぎ方も楽しめます。

こうしたことも、住み心地の一つではないでしょうか。

8.家具は、家族の成長に合わせて変わっていい

家は、何十年も使うものです。

でも、家族の暮らし方は変わります。

小さなお子様がいる時期には、床で遊べる広い場所が必要かもしれません。

小学生になれば、リビングで宿題をするようになるかもしれません。

中学生、高校生になれば、それぞれの時間を大切にするようになるでしょう。

そして、お子様が独立すれば、ご夫婦二人の暮らしになります。

そのときも、最初に買った大きなソファが、ずっと最適な家具であり続けるとは限りません。

私は、間取りを考えるときに、家具の配置を固定しすぎないことも大切だと思っています。

コンセントの位置。

照明の位置。

窓の位置。

テレビや通信設備の配線。

こうしたものを、将来の模様替えまで考えて計画しておく。

そうすれば、家族の成長に合わせて、リビングの使い方を変えやすくなります。

家具は買い替えることができます。

でも、壁や窓の位置を変えるのは簡単ではありません。

だからこそ、家を建てる段階で、少し先の暮らしまで考えておきたいですね。

9.ここからは仁藤流。私が最近考える「これからのリビングの座り方」

さて、ここまで床座と椅子座の文化や、現代のリビングの使い方についてお話ししてきました。

ここからは、私自身の個人的な見解です。

すべてのご家庭に当てはまるとは思っていませんが、これから家づくりをされる方には、一度考えてみていただきたいことがあります。

それは、

「リビングには、大きな長いソファを置くのが当たり前」という考え方を、見直してもいいのではないか。

ということです。

昔は、リビングといえば、3人掛けくらいの長いソファを置くのが当たり前のように考えられていました。

家族が2人、3人と並んで座る。

そんなイメージです。

でも、最近の暮らしを見ていると、そのような使い方は少なくなってきているのではないかと感じています。

実際には、一人がゴロンと寝転がってソファを占領してしまう。

ほかの家族は、結局床に座っている。

あるいは、ソファの上に脱いだ服やバッグが置かれ、いつの間にか物置のようになっている。

そんなご家庭もあるのではないでしょうか(笑)。

もちろん、長いソファが大好きで、家族みんなで快適に使っている方もいらっしゃるでしょう。

それはそれで、とても良いと思います。

ただ、何となく「リビングにはソファが必要だから」と購入するのは、少し考えてみてもいいのではないでしょうか。

大きなソファは、意外と動かせません

長いソファには、もう一つ気になる点があります。

それは、大きくて重いことです。

掃除をするときに動かしにくい。

模様替えをしたくても、一人ではなかなか移動できない。

家具の位置が決まってしまい、リビングの使い方が固定されやすい。

せっかく広いリビングをつくっても、大きなソファを置くことで、自由に使える場所が少なくなる場合があります。

私は、そこが少しもったいないと思うのです。

私がおすすめしたいのは、一人ひとりの「マイチェア」

そこで、私が最近いいなと思っているのが、家族それぞれが、自分の椅子を持つ暮らしです。

例えば、ご夫婦なら大人用のマイチェアを2脚。

背もたれの角度を変えられるリクライニングチェアなら、テレビを見るときには少し起こして座る。

読書をするときには、楽な角度にする。

疲れたときには、背もたれを倒して、ゆったりと寝るような姿勢も取れます。

足を伸ばしたければ、オットマンを組み合わせてもいいでしょう。

そして、私が特に魅力を感じるのは、比較的簡単に移動できることです。

もちろん、リクライニングチェアにも重い製品がありますから、実際には動かしやすさを確認して選ぶことが大切です。

でも、軽くて動かしやすい椅子なら、リビングの使い方が大きく変わります。

テレビを見るときには、テレビの方へ。

読書をするときには、明るい窓際へ。

庭の緑を眺めたいときには、窓の方へ。

冬の晴れた日には、心地よい日差しが入る場所へ。

夏には、直射日光を避けられる場所へ。

椅子の向きを変えるだけで、同じリビングにいくつもの居場所が生まれます。

私は、これがとてもいいと思っています。

大人はマイチェア2脚。子どもにはビーズクッションもいい

ご家族の構成にもよりますが、例えば大人用には、こだわりのマイチェアを2脚用意する。

そして、お子様には、ヨギボーのような体にフィットするビーズクッションを置く。

そんな組み合わせもいいのではないでしょうか。

大人はそれぞれ、自分の好きな姿勢でくつろぐ。

子どもは床に近いところで、自由な姿勢で過ごす。

使わないときには、家具を移動して空間を広く使う。

これなら、家族それぞれが好きなことをしながら、同じリビングで過ごせます。

もちろん、小さなお子様が使う場合には、製品の対象年齢や安全上の注意を確認する必要があります。

また、立ち上がりやすさなども考えて、ご家族に合ったものを選びたいですね。

ソファをなくすと、リビングの可能性が広がるかもしれません

例えば、今まで大きなソファを置く予定だった場所に、マイチェアを2脚置いてみる。

必要に応じて椅子を動かす。

そうすると、リビングの中央に、思った以上の空間が残るかもしれません。

お子様が遊ぶ場所にもなります。

ストレッチをする場所にもなります。

来客時には椅子を寄せて、会話を楽しむこともできます。

そして、将来ご夫婦二人の暮らしになっても、椅子の配置を変えるだけで、空間を使い続けられます。

私は、これからの家づくりでは、こうした家具を固定しすぎない自由なリビングが、もっと注目されてもいいのではないかと思っています。

まとめ|リビングは「何を置くか」より「どう過ごすか」

床に座る暮らし。

椅子に座る暮らし。

大きなソファでくつろぐ暮らし。

一人ひとりのマイチェアで、自由に過ごす暮らし。

どれが正解ということではありません。

大切なのは、その家族にとって、どのような座り方が自然で、心地よいのかということです。

私は、住宅の設計も家具の選び方も、同じだと思っています。

一般的だから選ぶ。

流行しているから選ぶ。

住宅展示場に置いてあったから選ぶ。

それだけでは、少しもったいない。

家族が実際にどんな姿勢で、どんな時間を過ごすのか。

そこから考えると、本当に必要なものが見えてきます。

これから掛川市で家づくりをされる方には、ぜひ間取りを決める前に、ご家族のくつろぎ方を話し合っていただきたいと思います。

大きなソファを置くことが夢なら、それも素敵です。

でも、もしまだ決めていないなら、マイチェア2脚と、子ども用の自由な居場所。

そんなリビングも、一度想像してみてください。

家族みんなが同じ場所に座ることよりも、家族それぞれに心地よい居場所があり、自然と同じ空間に集まれること。

私は、これからのリビングには、そんな考え方が合っているのではないかと思っています。

明工建設では、掛川市を中心に、間取りや設備だけでなく、家具の配置や家族の過ごし方まで考えた家づくりを大切にしています。

リビングの広さで迷っている方も、ソファを置くかどうか悩んでいる方も、ぜひお気軽にご相談ください。

「何畳のリビングが欲しいか」ではなく、「そこでどんな時間を過ごしたいか」。

そんなお話から、一緒に家づくりを始められたらうれしいですね。

ご縁を大切に唯一無二の家造り。

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おかげさまでありがとうございます。

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