電気自動車は本当に経済的なのか。仕事で毎日使えるのか。災害時には役立つのか。掛川市で家づくりに携わる私が、トヨタbZ4Xを5か月間使い続けて感じたことをお伝えします。
おかげさまです。明工建設の仁藤です。
皆さんは、電気自動車、いわゆるEVについて、どんな印象をお持ちでしょうか。
「充電が面倒なのでは?」
「高速道路を走ると、電気がすぐになくなるのでは?」
「夏はエアコンを使うから、電費が悪くなるでしょう?」
「結局、ガソリン車の方が安心なのでは?」
そんな声を聞くことがあります。
私も、実際に乗るまでは、わからないことがたくさんありました。
だからこそ、自分で使ってみることにしたのです。
私が乗っているのは、トヨタの電気自動車、bZ4Xです。
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納車から、ちょうど5か月。
走行距離は、すでに1万kmを超えました。
平日は社用車として使い、掛川市周辺を走ることもあれば、高速道路で長距離を移動することもあります。
そして、この5か月間には、今年の厳しい夏もありました。
暑いからといって、エアコンを我慢するような使い方はしていません。
仕事で使う車ですから、快適さも大切です。
そんな使い方を続けてきた現在、車のメーターに表示されている通算平均電費は、
8.2km/kWh。
納車から約1か月、2,111kmを走った時点では、8.3km/kWhでした。
それから走行距離を重ね、真夏を越えても、表示上の平均電費はわずか0.1km/kWhの低下にとどまっています。
私は、この結果を見て、改めて思いました。
車の本当の価値は、カタログを眺めているだけではわからない。
そして、住宅も車も、実際に使い続けて初めて見えてくる価値があるのです。
1.1か月の好成績ではなく、5か月の実績として考えてみる
以前、納車から約1か月の段階で、bZ4Xの電費についてお伝えしました。
そのときの数字は、8.3km/kWh。
私自身、良い結果だと感じていました。
ただ、1か月の数字だけでは、まだわからないことがあります。
気温が変わったらどうなるのか。
高速道路をたくさん走ったらどうなるのか。
エアコンを使う真夏はどうなるのか。
そんなことも、気になっていました。
そして5か月がたちました。
走行距離は1万kmを超えています。
この間、仕事で日常的に使い続けてきました。
それでも、通算平均電費は8.2km/kWh。
私は、この数字に満足しています。
ただし、ここで正確にお伝えしておきたいことがあります。
これは、私のbZ4Xの車載メーターに表示された平均電費です。
充電設備から購入した電力量を積算した数字とは異なります。
実際には、充電時の損失などもありますから、家庭の電気メーターで見た消費電力量は、これより多くなる場合があります。
また、私の運転条件で得られた結果であって、すべてのbZ4Xが同じ電費になるわけでもありません。
それでも、仕事で使い続けた一台の実績として、十分に意味のある数字だと考えています。
2.電費8.2km/kWhとは、どのくらいの経済性なのか
ここで、少し計算してみましょう。
電気自動車の電費は、一般に「1kWhの電気で何km走れるか」で表します。
私のbZ4Xの場合、車載表示では1kWh当たり8.2km走っていることになります。
仮に1万kmを走ったとして、必要な電力量を単純計算すると、
10,000km ÷ 8.2km/kWh ≒ 1,220kWh
です。
電気の単価を仮に31円/kWhとすると、
1,220kWh × 31円 ≒ 37,800円。
1万km走って、車載表示の電費を基準にした電力量相当額は、約3万8,000円になります。
もちろん、これは充電ロスや充電サービスの料金体系を含まない概算です。
実際の支払額は、家庭で充電するのか、急速充電を利用するのか、電気料金はいくらなのかによって変わります。
では、ガソリン車ならどうでしょう。
例えば、燃費が11km/LのSUVで1万km走り、ガソリン価格が170円/Lだったと仮定します。
必要なガソリンは約909L。
燃料代は約15万4,500円です。
単純計算では、差額は約11万7,000円になります。
ただし、これは同じ走行条件で実車比較した結果ではありません。
あくまでも、仮定した燃費とエネルギー単価による比較です。
それでも、年間走行距離の多い方にとって、エネルギー費用の差が大きな判断材料になることは、おわかりいただけると思います。
私は、ここに電気自動車の魅力を感じています。
3.電気自動車の経済性は、走る距離によって変わる
例えば、年間3,000kmしか走らない方と、年間2万km走る方。
同じ電気自動車を購入しても、エネルギー費用の差によるメリットは違います。
私は、仕事で車を使う機会が多くあります。
現場へ行く。
お客様との打ち合わせに向かう。
会社と現場を行き来する。
ときには遠方まで移動する。
車は、単なる趣味の道具ではありません。
仕事を支える大切な設備です。
だからこそ、走行に必要なエネルギー費用を小さくできることには意味があります。
ただし、車の経済性を考えるなら、電気代だけでは不十分です。
購入価格。
補助金。
保険料。
タイヤの交換費用。
車検や整備費用。
将来の修理費用。
そして、売却する場合の価値。
これらを含めて考える必要があります。
私は、住宅でいう生涯住宅費と同じように、車についても所有している間の総費用を考えたいと思っています。
4.猛暑を越えて感じた、bZ4Xの使いやすさ
今年の夏も、暑い日が続きました。
車に乗るとき、エアコンを使わずに我慢するという選択は、私にはありません。
仕事で移動する以上、車内が快適であることは大切です。
暑さで疲れてしまっては、仕事にも影響しますからね。
それでも、5か月を通算した平均電費は8.2km/kWhでした。
この結果から、私の使い方では、夏のエアコン使用を含めても良好な電費を維持できたと感じています。
ここで注目したいのが、電気自動車の熱管理です。
電気自動車では、車内の冷暖房だけでなく、駆動用バッテリーの温度管理も重要になります。
バッテリーは、温度によって性能や充電条件が変わります。
そのため、メーカーは冷却や加温、空調などを組み合わせた熱マネジメントを行っています。
トヨタも、bZ4Xの改良を重ねる中で、バッテリーの温度管理や充電性能の向上に取り組んでいます。
ただし、今回の8.2km/kWhという数字だけで、熱管理システムがどの程度電費に貢献したかを証明することはできません。
運転速度や道路状況、外気温、タイヤ、車両仕様なども関係するからです。
それでも私は、実際に使ってみて、快適さと効率を両立できていることに価値を感じています。
5.他社EVと比べて、bZ4Xは本当に優れているのか
ここは、少し冷静に考えたいところです。
電気自動車には、いろいろな選択肢があります。
日産アリア。
BYDの車。
欧州メーカーの電気自動車。
それぞれに特徴があります。
電費が良い車もあれば、室内空間に魅力のある車もあります。
充電性能を重視した車もあります。
私は、自分のbZ4Xをとても気に入っています。
でも、だからといって、他社の車が劣っていると決めつけたいわけではありません。
車の電費を正しく比較するには、同じような気温、速度、道路条件、乗車人数などで測定する必要があります。
異なるオーナーの数字を並べただけでは、公平な比較にならないことがあります。
私が自信を持って言えるのは、私の仕事と暮らしの条件では、bZ4Xが非常に良い結果を出しているということです。
そして、その結果は、5か月・1万km以上という使用実績に裏付けられています。
私は、そこを大切にしたいと思っています。
6.内装の豪華さよりも、毎日使って感じる価値
車を選ぶときには、内装の質感やデザインも気になります。
高級感のある素材。
大きなディスプレイ。
華やかな装飾。
もちろん、そうした魅力も大切です。
でも、私は、仕事で毎日使う車には、別の価値も求めています。
運転しやすいこと。
必要な操作がわかりやすいこと。
長距離移動でも疲れにくいこと。
そして、毎日安心して使えること。
bZ4Xについては、内装がシンプルだという評価もあります。
ただ、私にとって、そのシンプルさは必ずしも欠点ではありません。
私は、車を眺める時間より、運転している時間の方がずっと長いからです。
家づくりでも、似たことがあります。
見学会で目を引く豪華な設備。
写真映えするデザイン。
もちろん、それも住まいの魅力です。
でも、実際に暮らし始めると、毎日の使いやすさや快適さが大切になってきます。
私は、住宅も車も、見せるための価値と、使い続ける価値を分けて考えたいと思っています。
7.電気自動車は、走るためだけのものではありません
ここからは、住宅会社として特に注目している話です。
電気自動車には、大きなバッテリーが搭載されています。
そして、その電気を走行以外にも活用できる場合があります。
例えば、V2Hという仕組みです。
V2Hは、Vehicle to Homeの略です。
車に蓄えた電気を、専用の機器を通じて住宅へ供給する仕組みです。
bZ4Xにも、対応するV2H機器を使って住宅へ給電できる仕様があります。
私は、この仕組みに大きな可能性を感じています。
なぜなら、車が単なる移動手段ではなく、住宅のエネルギー設備の一部にもなり得るからです。
例えば、太陽光発電でつくった電気を、条件に応じて車へ充電する。
必要なときには、車の電気を住宅で使う。
こうした使い方ができれば、住宅と車のエネルギーを一緒に考えることができます。
ただし、V2H機器の設置には費用がかかります。
車両と機器の適合確認も必要です。
また、充放電には損失があり、充放電によるバッテリーへの影響や、車を使いたいときの残量管理も考えなければなりません。
私は、便利そうだから導入するのではなく、暮らしの中で本当に必要かどうかを考えるべきだと思っています。
8.災害時に、車が家族や会社を支える可能性
掛川市で暮らす私たちにとって、地震や台風への備えは大切です。
もし、大きな災害で停電したらどうでしょうか。
照明が使えない。
冷蔵庫が止まる。
スマートフォンを充電できない。
夏なら、エアコンが使えないことも心配です。
そんなとき、電気自動車に蓄えた電気を活用できれば、暮らしを支える手段が一つ増えます。
例えば、V2Hを使って、必要な回路に電気を供給する。
あるいは、車両が対応する外部給電機能を使う。
ただし、実際にどの機器が使えるかは、車両の仕様や接続する設備によって違います。
また、バッテリー容量のすべてを家庭で使えるわけではありません。
車の走行に必要な電力を残すことも大切です。
私は、電気自動車があれば災害対策は万全だとは思っていません。
でも、非常時に使える選択肢が増えることには意味があります。
住宅の断熱性能を高めること。
太陽光発電を活用すること。
必要に応じて蓄電池を設置すること。
そして、電気自動車の電力を使えるようにすること。
こうした仕組みを組み合わせることで、災害に備えた住まいづくりの幅が広がります。
9.住宅と車のエネルギーを、別々に考えない時代へ
私は、これからの家づくりでは、住宅と車を別々に考える必要がなくなっていくと思っています。
例えば、昼間に太陽光発電で電気をつくる。
その電気を住宅で使う。
余裕があれば、車の充電にも使う。
夜間や停電時には、条件に応じて車の電気を住宅へ戻す。
こうしたエネルギーの使い方ができる時代になっています。
もちろん、すべてのご家庭にV2Hが必要だとは思いません。
昼間は車で外出しているご家庭なら、太陽光発電の電気を車に直接充電する時間が限られる場合もあります。
また、V2Hの設備費用を考えると、経済的なメリットが十分に出ない場合もあります。
だからこそ、私は住宅会社として、家族の生活時間や車の使い方まで含めて考えることが大切だと思っています。
住宅と車のエネルギーを一緒に考える。
これは、これからの住まいづくりにおける、大きなテーマの一つになると感じています。
10.リセールバリューよりも、使っている間の価値を考えたい
車を購入するとき、リセールバリューを気にする方は多いと思います。
数年後に、いくらで売れるのか。
もちろん、大切なことです。
売却価格は、車の総所有コストに大きく関係します。
ただ、私は、それだけで車の価値を決めたくありません。
例えば、仕事で毎日使い、年間2万km走る車。
移動時間を快適に過ごせる。
走行に必要なエネルギー費用を抑えられる。
必要なときには、非常用電源としても活用できる。
こうした価値は、売却するときの価格だけでは測れません。
私は、車を購入した後に、どれだけ役立ってくれるのかを大切にしたいのです。
住宅も同じです。
建てたときの価格だけでは、家の本当の価値はわかりません。
住んでからの光熱費。
メンテナンス費用。
日々の快適さ。
災害時の安心。
そして、家族がどのように暮らせるか。
私は、こうしたことを含めて、生涯住宅費を考えています。
車も、同じように考えていいのではないでしょうか。
買うときの値段だけでなく、使い続ける間に、どれだけ価値を生み出してくれるか。
私は、そこに本当の合理性があると思っています。
11.bZ4Xは、誰にとっても最適な車なのか
ここまで読んでいただくと、私がbZ4Xを気に入っていることは、十分伝わったと思います。
でも、すべての方にbZ4Xをおすすめするつもりはありません。
例えば、自宅に充電設備を設置できない方。
長距離移動が多く、充電時間を確保しにくい方。
購入価格をできるだけ抑えたい方。
こうした条件では、ハイブリッド車やガソリン車の方が合理的な場合もあります。
また、電気自動車は、冬の寒さや高速道路での速度、エアコンの使用状況などによって航続距離が変わります。
急速充電も、充電器の出力やバッテリーの温度、残量によって時間が変わります。
だから、カタログの航続距離や充電時間だけで判断しないことも大切です。
私は、今回の5か月・1万kmという経験から、自分の使い方にはbZ4Xがよく合っていると感じています。
でも、車の最適解は、使う人によって違います。
それは、住宅会社選びと同じです。
家族構成も違えば、生活時間も違います。
大切にしたいことも違います。
だからこそ、他人の評価だけでなく、自分の暮らしに合うかどうかを考えていただきたいのです。
12.私がbZ4Xを選んで、改めて感じたこと
私は、住宅会社として、日々いろいろな数字を見ています。
断熱性能を示すUA値。
気密性能を示すC値。
太陽光発電の発電量。
毎月の電気代。
設備の効率。
どれも大切な数字です。
でも、数字だけではわからないことがあります。
実際に住んでみて、どう感じるのか。
毎日使って、どうなのか。
そして、何年も使い続けたときに、どんな価値があるのか。
今回、bZ4Xを5か月間、1万km以上使ってみて、そのことを改めて感じました。
平均電費8.2km/kWhという数字は、私にとってうれしい結果です。
でも、私が本当に評価しているのは、数字そのものだけではありません。
仕事で使い続けられること。
夏も快適に移動できること。
エネルギー費用を抑えられる可能性があること。
そして、住宅のエネルギー設備とつながる将来性があること。
そうした価値を含めて、私はbZ4Xを選んで良かったと感じています。
まとめ|車も家も、選ぶときより、使い続ける時間の方が長い
納車から5か月。
走行距離は1万kmを超えました。
そして、通算平均電費は8.2km/kWh。
この数字は、私自身が仕事で使い続けてきた結果です。
もちろん、これから冬を迎えれば、電費が変化する可能性もあります。
今後も走行距離を重ねれば、また違う発見があるでしょう。
だからこそ、私は、これからも実際のデータを見ていきたいと思っています。
そして、良いことだけでなく、気になったことや不便に感じたことも、皆さんにお伝えしたいと思います。
電気自動車は、まだまだ新しい選択肢です。
充電環境や購入費用など、考えるべきこともあります。
でも、実際に使ってみると、世間のイメージだけではわからない価値が見えてきます。
私は、車も住宅も、最初の印象だけで判断するのではなく、長く使うことを考えて選びたいと思っています。
家づくりでも、いつもお伝えしていることがあります。
数値は手段、住み心地が目的。
車についても、同じです。
電費は手段。
目的は、仕事や暮らしを、より快適に、より合理的に支えてくれることです。
そして、これからの時代には、住宅と車がエネルギーを通じてつながっていく可能性があります。
私は、住宅会社としても、一人の電気自動車ユーザーとしても、その変化を楽しみにしています。
今回のbZ4Xの経験が、皆さんにとって、車の選び方だけでなく、これからの家づくりやエネルギーの使い方を考えるきっかけになればうれしいです。
ご縁を大切に。
住んでからがお付き合いの始まり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
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こちらもきっとお役に立てると思います。
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