家を建てるなら今?待つ?客観的なデータから考える「早めに家づくりを始めたい」6つの理由 #店長流

更新日:2026年10月9日

家を建てるなら今?待つ?客観的なデータから考える「早めに家づくりを始めたい」6つの理由

「家は欲しい。でも、今建てるべきなのか、あと2〜3年待った方がいいのか分からない。」

家づくりを考え始めた方から、よく聞く悩みです。

金利が下がるかもしれない。建築費が安くなるかもしれない。もっと良い土地が出るかもしれない。

確かに、将来そうなる可能性はあります。

ただし、反対に金利が上がる可能性も、建築費が下がらない可能性もあります。

そこで今回は、「今が絶対に一番安い」と断言するのではなく、現在分かっている客観的な事実だけを並べて、家づくりを先延ばしすることにどんな影響があるのかを考えてみます。

結論から言えば、予算や家族計画など家を建てる条件がある程度整っているのであれば、何年も様子を見るより、早めに家づくりを具体化するメリットはあります。

1. まず結論:「今が底値」だから建てる、という話ではありません

明子
明子:

店長、「家を建てるなら今」と言われても、ちょっと警戒してしまいます。

住宅会社だから早く契約してほしいだけなんじゃないの?って思う人もいますよね。

店長
店長:

そこは大事なところだね。

「来年は絶対高くなる」 「今が一番安い」 なんて未来のことは誰にも分からない。

だから、そういう話ではなくて、 今分かっている数字を見て判断しよう ということなんだ。

建築費はこれまでどう動いてきたのか。 金利はいくらなのか。 待っている間に家賃はいくら払うのか。 住宅ローンの完済年齢はどう変わるのか。

そういう事実を一つずつ見れば、自分たちにとって「待つべきか、進めるべきか」が見えやすくなるよ。

この記事で考える6つの事実

  • 木造住宅の建築費は長期的に上昇してきた。
  • 「待てば建築費が下がる」とは言い切れない。
  • 住宅ローン金利も将来下がる保証はない。
  • 待っている期間にも家賃は発生する。
  • 住宅ローンを始める年齢が遅くなれば、完済年齢も遅くなる。
  • 補助制度には期限と予算上限がある。

2. 事実① 木造住宅の建築費は長期的に上昇している

まず見ておきたいのが、住宅の建築費です。

国土交通省が住宅政策に関する資料で示している木造住宅建築費指数では、東京都および近郊エリアの木造住宅1棟当たりの本体工事費は、2009年の約1,708万円から2025年には約2,393万円となっています。

年 木造住宅の建築費 2009年を100とした指数
2009年 約1,708万円 100.0
2020年 約1,968万円 115.2
2022年 約2,208万円 129.2
2024年 約2,334万円 136.6
2025年 約2,393万円 140.1

単純比較すると、2009年から2025年までに約40%上昇しています。

もちろん、この数字は東京および近郊エリアを対象としたもので、掛川市の建築価格そのものを示した数字ではありません。

ただ、国土交通省自身が資料の中で「木造住宅の建築費は、近年上昇が著しくなっている」と整理しています。

明子
明子:

じゃあ、「もう少し待てば建築費が昔みたいに安くなるかも」と考えるのは危ないですか?

店長
店長:

安くなる可能性がゼロとは言えないよ。

でも、少なくとも過去十数年の実績を見ると、 「待てば自然に安くなる」 と期待できるデータではないよね。

だから、値下がりだけを期待して何年も待つなら、その間に何が変わるのかも一緒に考えた方がいい。

3. 事実② 「建築費が下がるまで待つ」は未来予測になる

建築費が今後上がるのか、下がるのかを正確に予測することはできません。

住宅の価格は、木材だけではなく、

  • 建材
  • 設備機器
  • 人件費
  • 運送費
  • エネルギー価格

など、多くの要素で決まります。

国土交通省も建設工事費の変化を把握するため、「建設工事費デフレーター」を毎月公表しています。

つまり、建築費は固定されたものではなく、資材費や労務費などの影響を受け続けています。

「今後必ず値上がりする」とは言えません

ここで重要なのは、「だから来年必ず高くなる」ということではありません。

正確なのは、 「将来安くなることも、高くなることもあり、現在の時点では確定していない」 ということです。

そのため、将来の値下がりだけを前提に家づくりを延期する場合は、その予測が外れる可能性も考えておく必要があります。

4. 事実③ 住宅ローンも「待てば金利が下がる」とは限らない

もう一つ大きいのが住宅ローン金利です。

2026年10月のフラット35では、返済期間21年以上35年以下の最頻金利は年3.83%となっています。

明子
明子:

金利が高いなら、逆に下がるまで待った方がいいような気もします。

店長
店長:

そう考えるのも一つの判断だよ。

ただし問題は、 「何年後に何%になるのか」 を今の時点では誰も確定できないことなんだ。

金利が下がるまで待ったら、建築費が上がっていた、という可能性もある。

逆に金利が上がる可能性だってある。

だから金利を当てようとするより、 現在の金利でも無理なく返せる予算にする 方が家づくりとしては現実的なんだよ。

5. 事実④ 2年待てば、その間にも住居費はかかる

家づくりを2年間待つ場合、その2年間の住居費も考える必要があります。

例えば現在の家賃が月8万円なら、

月8万円 × 24か月

=192万円

月10万円 × 24か月

=240万円

もちろん、賃貸住宅には「その期間住む」というサービスがありますので、この家賃を単純に「無駄」と考えるのは適切ではありません。

ただし、「2年待てば得になる」と判断するときには、待っている間にも192万円、240万円といった住居費が発生することは計算に入れておく必要があります。

明子
明子:

「2年待つ」って、ただ時間が過ぎるだけではないんですね。

家賃を払いながら、その間に土地や建築費、金利も変わる可能性がある。

店長
店長:

そういうこと。

だから「待つ」という選択にも、ちゃんと費用と時間がある。

今建てる場合だけじゃなく、待つ場合も数字にして比較すると判断しやすいよ。

6. 事実⑤ 住宅ローンは、始める年齢が遅ければ完済も遅くなる

もう一つ、意外と見落とされやすいのが年齢です。

例えば35年返済の住宅ローンを組む場合、

借入開始年齢 35年後の年齢
30歳 65歳
35歳 70歳
40歳 75歳
45歳 80歳

単純な話ですが、2年待てば完済予定年齢も基本的には2年後ろにずれます。

完済年齢を変えたくない場合は、その分返済期間を短くする必要があり、毎月の返済額が大きくなる場合があります。

明子
明子:

私だったら、「もう少し貯金してから」と思って2〜3年待ちたくなります。

でも、その分ローン開始も2〜3年遅くなるんですね。

店長
店長:

そう。

もちろん、その2〜3年間でしっかり自己資金を増やせるなら、待つ意味はある。

大事なのは、 「何となく不安だから待つ」 じゃなくて、 待つことで何を改善するのかを明確にすること なんだよ。

7. 事実⑥ 補助金は「いつでもある」とは限らない

住宅取得には、国の補助制度が設けられることがあります。

2026年には「みらいエコ住宅2026事業」が実施されており、一定の要件を満たすGX志向型住宅には、地域区分に応じて1戸あたり110万円または125万円の補助が設定されています。

一方で、補助制度には予算があります。

2026年10月8日時点で、GX志向型住宅分は予算に対する申請額が63%まで進んでいます。

また、注文住宅のZEH水準住宅については、2026年9月30日で交付申請受付が終了しています。

補助金を理由に急いで契約するのはおすすめしません

補助制度には住宅性能、着工時期、事業者、立地などさまざまな条件があります。

「補助金がなくなるから、とにかく契約する」のではなく、対象になるかを確認したうえで利用することが大切です。

ただし、補助金には期限と予算上限があり、いつでも同じ条件で利用できるものではないことは知っておきましょう。

8. 土地についても「待てば必ず安くなる」とは言えない

土地についてはどうでしょうか。

2026年の静岡県地価公示では、県内住宅地の平均変動率は前年から0.0%で、2年連続の横ばいでした。

一方、2026年の静岡県地価調査では住宅地全体の平均は前年比0.1%下落しています。

つまり、静岡県の住宅地全体が一律に大幅上昇しているわけではありません。

ただし県は、住環境や利便性の良い地域では地価が上昇していると説明しています。

明子
明子:

これは意外です。

「土地は全部どんどん高くなっている」というわけではないんですね。

店長
店長:

そう。

だからこそ「土地が上がるから急いで買う」という話でもないんだ。

地域によって違うし、同じ掛川でも道路、学校、駅、買い物、土地の形で価値は変わる。

大事なのは、良い土地が出てきたときに判断できるよう、 先に予算と希望条件を決めておくこと だね。

9. 「待つ方が良い人」もいます

ここまで読むと、 「じゃあ全員すぐ建てた方がいいの?」 と思うかもしれません。

もちろん、そうではありません。

今すぐ建てずに、一度整理した方がいいケース

  • 転勤や転職の可能性が高い。
  • 夫婦で住む地域について合意できていない。
  • 毎月の家計が赤字になっている。
  • 住宅購入後の生活防衛資金がほとんど残らない。
  • 数年以内に家族構成が大きく変わる可能性がある。
  • 住宅ローン以外に大きな借入がある。
明子
明子:

「今建てるのがお得だから、誰でも建てましょう」ではないんですね。

店長
店長:

もちろん。

家づくりは何千万円という買い物だから、無理に急ぐものではない。

ただ、 「建てたい」 「勤務地も決まっている」 「子どもの学校も考えたい」 「予算もある程度見えている」 という状態なのに、

「何となく来年の方が安そう」 という理由だけで何年も止めてしまうのは、一度数字で比較した方がいいと思うよ。

10. 例えば「2年待つ」を数字にするとどうなる?

仮に現在35歳で、月8万円の賃貸住宅に住んでいる家庭が、家づくりを2年間待つとします。

項目 今始める場合 2年待つ場合
住宅ローン開始年齢 35歳 37歳
35年返済の完済年齢 70歳 72歳
待機中の家賃 ― 約192万円
2年後の建築費 現在の価格で判断可能 上がるか下がるか不明
2年後の住宅ローン金利 現在の条件で判断可能 上がるか下がるか不明

もちろん、2年間で200万円、300万円と自己資金を増やせるなら、待つ価値がある場合もあります。

大切なのは、 「待つ=安全」と考えないこと です。

待つ場合にもメリットとデメリットがあります。

11. だから「契約を急ぐ」のではなく「検討を早く始める」

明子
明子:

ここまで聞くと、「今すぐ契約しなきゃ」と焦ってしまいそうです。

店長
店長:

そこは違うよ。

早くした方がいいのは、 契約じゃなくて「検討」 なんだ。

家づくりって、土地を探して、住宅会社を比較して、住宅ローンを調べて、間取りを考えて……と意外と時間がかかる。

今日相談したから来月完成するわけじゃない。

だから「2年後くらいに家が欲しい」と思っている人こそ、今から情報整理を始めても早すぎないんだよ。

今やっておきたいこと

  • 無理なく払える住宅予算を確認する。
  • 住宅ローンの現在の金利を確認する。
  • 希望する土地の相場を調べる。
  • 学校区や通勤条件を整理する。
  • 住宅会社を2〜3社比較する。
  • 補助制度の対象になる住宅性能を確認する。
  • 「今建てる場合」と「2年待つ場合」を数字で比較する。

12. まとめ:家を建てたい条件が整っているなら、「いつか」より「早めに動く」

家づくりに、誰にとっても共通する「絶対の買い時」はありません。

来年金利が下がるかもしれません。

建築費が落ち着く可能性もあります。

反対に、上がる可能性もあります。

将来の価格を正確に当てることはできません。

ただし、現在分かっている事実はあります。

現在分かっていること

  • 木造住宅の建築費は、長期的には大きく上昇してきた。
  • 将来建築費が下がる保証はない。
  • 住宅ローン金利が将来下がる保証もない。
  • 待っている間にも家賃などの住居費は発生する。
  • 住宅ローン開始が遅くなれば、完済時期も遅くなる。
  • 補助金には期限と予算上限がある。
  • 静岡県の土地価格は地域によって動きが異なる。
明子
明子:

「今建てた方がいい」と言われると営業トークに聞こえますけど、

「今建てる場合」と「待つ場合」を両方数字にしてみると、考え方が変わりますね。

私だったら、まず自分たちの予算と土地の相場を調べてみたいです。

店長
店長:

それでいいんだよ。

「今すぐ契約しましょう」ではなくて、 「今から判断材料を集めましょう」 なんだ。

その結果、「今建てる」が正解になる人もいれば、「あと1年準備する」が正解になる人もいる。

でも、何も調べずに2年、3年と時間だけが過ぎるのはもったいない。

家を建てたい気持ちがあるなら、まず予算、土地、住宅ローンを具体的にしてみる。

それが、後悔しない家づくりの最初の一歩だと思うよ。

「今建てるのと、2年待つのはどちらがいい?」
掛川での土地・建物・住宅ローンを一緒に数字で整理してみませんか。

参考資料

・国土交通省「建設コストの動向/木造住宅建築費指数の推移」

・国土交通省「建設工事費デフレーター」

・住宅金融支援機構「フラット35 金利情報」

・静岡県「令和8年地価公示結果」

・静岡県「令和8年静岡県地価調査結果」

・国土交通省・環境省「みらいエコ住宅2026事業」

※本記事は「今後必ず住宅価格や金利が上昇する」と予測するものではありません。

※土地価格、建築価格、住宅ローン金利、補助制度は時期や条件によって変わります。実際の家づくり時には最新情報をご確認ください。

※住宅ローンの適正額は、収入だけでなく生活費、教育費、貯蓄、家族構成等によって異なります。

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