おかげさまです。明工建設の仁藤です。
皆さんは、これから家を建てるとしたら、ガスとオール電化のどちらを選びますか。
料理はガスの方がおいしくできそう。
オール電化は電気代が高そう。
停電したら何も使えなくなるのでは。
そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
実際、家づくりのご相談でも、エネルギーの選び方について質問をいただくことがあります。
私は、この質問に対して、今の新築住宅なら、基本的にはオール電化をおすすめしたいと考えています。
もちろん、ガスが悪いという話ではありません。
ガスにはガスの良さがあります。
それでも、これから20年、30年と暮らしていく家を考えたとき、私はオール電化に合理性を感じているのです。
今日は、その理由を、毎日の暮らしと将来のお金、そして災害への備えという視点からお話しします。
1.ガスとオール電化、そもそも何が違うのでしょうか
ガスを使う住宅では、ガスコンロやガス給湯器などを使います。
一方、オール電化住宅では、調理にはIHクッキングヒーター、給湯にはエコキュートなどの電気設備を使います。
ここで私が注目しているのは、単にエネルギーの種類が違うということではありません。
エネルギーを、どれだけ効率よく使えるか。
そして、
そのエネルギーを、自分の家でつくれるか。
ということです。
昔の住宅では、ガスと電気を併用することが当たり前でした。
しかし、住宅の断熱性能や設備の効率が向上し、太陽光発電も身近になりました。
私は、家づくりの前提そのものが変わってきていると感じています。
2.私がオール電化をすすめる一番の理由は、エコキュートです
家庭で使うエネルギーの中でも、給湯は大きな割合を占めます。
毎日のお風呂。
シャワー。
キッチンのお湯。
洗面所で使うお湯。
家族が暮らしていれば、毎日使いますね。
だからこそ、給湯の効率は大切です。
エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯をつくるヒートポンプ式の給湯器です。
電気の力だけで熱を直接つくる電気ヒーター式とは、仕組みが違います。
例えば、一定の条件では、消費した電気エネルギーの数倍に相当する熱をお湯に移すことができます。
この効率を表すのがCOPという数値です。
ただし、実際の年間効率は外気温や給湯温度、使用量などによって変わります。
また、高効率なガス給湯器にも優れた製品があります。
それでも、ヒートポンプを活用できるエコキュートは、これからの住宅で有力な選択肢だと私は考えています。
大切なのは、給湯器の購入価格だけではありません。
毎日使うお湯を、何年にもわたって、どのくらいの費用でつくれるのか。
そこまで考えたいのです。
3.太陽光発電と組み合わせると、オール電化の意味が変わります
ここが、私が特にお伝えしたいところです。
ガスは、基本的に外部から購入して使うエネルギーです。
一方、電気は、太陽光発電を設置すれば、自宅でつくることができます。
もちろん、太陽光発電にも設置費用がかかります。
天候によって発電量は変わりますし、設備の維持管理も必要です。
それでも、家で使う電気の一部を自宅でつくれることには、大きな意味があります。
例えば、昼間に太陽光発電でつくった電気を、エコキュートの沸き上げに活用する。
エアコンの冷房に使う。
洗濯乾燥機や食洗機を動かす。
こうした暮らし方ができれば、電力会社から購入する電気を減らせる可能性があります。
私は、これからの家づくりでは、単に省エネ設備を選ぶだけでなく、エネルギーをつくることと使うことを一緒に考える必要があると思っています。
ただし、太陽光発電を設置すれば必ず得をする、というわけではありません。
屋根の向きや日射条件、設置費用、電気料金、売電単価、将来の修繕費などによって、経済性は変わります。
だからこそ、住宅会社には、導入前に具体的な試算をしてもらうことをおすすめします。
4.IHとガスコンロ。健康と掃除のしやすさも考えたい
料理をするならガスが好き。
そういう方もいらっしゃると思います。
炎を見ながら火加減を調整する感覚は、ガスならではの良さですね。
一方、IHクッキングヒーターには、別の良さがあります。
それは、調理時に室内でガスを燃焼させないことです。
ガスコンロでは、燃焼によって二酸化窒素などの物質が発生することがあります。
IHでは、そうした燃焼由来の排出がありません。
ただし、IHでも、炒め物や揚げ物などの調理そのものから、油煙や微粒子、においは発生します。
ですから、IHなら換気扇を使わなくてよい、ということではありません。
また、IHは天板が平らで掃除しやすいというメリットがあります。
火を直接使わないため、衣服などへの着火リスクを減らせることも利点です。
ただし、調理後の天板は熱くなることがありますし、鍋の空だきなどにも注意が必要です。
私は、こうした特徴を知ったうえで、毎日の使いやすさから選んでいただきたいと思っています。
5.停電したら、オール電化は不便ではありませんか?
これは、よくある疑問です。
確かに、停電するとIHもエコキュートも、通常どおりには使えない場合があります。
でも、ここで考えていただきたいことがあります。
ガス給湯器も、点火や制御に電気を必要とする機種が多いのです。
ですから、ガスを使っている家なら停電しても普段どおり暮らせる、というわけではありません。
一方で、LPガスと電池式のガスコンロなどを組み合わせれば、停電時にも調理できる場合があります。
つまり、災害への強さは、ガスか電気かという二者択一だけでは決まりません。
私は、これからの家づくりでは、停電したときに何を使えるようにしておくかを具体的に考えるべきだと思っています。
例えば、冷蔵庫。
照明。
スマートフォンの充電。
必要に応じて、エアコン。
太陽光発電や蓄電池、非常用電源などを組み合わせれば、停電時にも一部の電気を確保できる場合があります。
ただし、設備の容量や配線、停電時の運転方式によって、使える機器や時間は異なります。
また、エコキュートの貯湯タンクにお湯が残っていても、停電時に通常の給湯ができるとは限りません。
非常時の取水方法も機種によって違います。
こうしたことを、設置するときに確認しておくことが大切です。
掛川市で暮らす私たちにとって、地震や台風への備えは欠かせません。
私は、設備の名前だけで安心するのではなく、停電したときの家族の生活を具体的に想像することが大切だと思っています。
6.ガスとオール電化、どちらが安いのか
さて、皆さんが一番気になるのは、やはり光熱費ではないでしょうか。
ここは、はっきりお伝えしたいと思います。
ガスとオール電化のどちらが安いかは、実際の料金と使用量を比較しなければわかりません。
例えば、都市ガスとLPガスでは料金体系が違います。
LPガスは契約先によって料金差が大きくなる場合があります。
一方、電気料金も契約プランや時間帯によって違います。
オール電化向けの料金プランであっても、必ず夜間の電気が安いとは限りません。
昼間に太陽光発電の電気を使った方が合理的な場合もあります。
また、給湯設備の効率も比較する必要があります。
エコキュート。
高効率ガス給湯器。
それぞれ、初期費用も維持費も違います。
だからこそ、私は家づくりの際に、月々の光熱費だけでなく、設備の交換費用まで考えていただきたいと思っています。
7.20年、30年の「生涯住宅費」で考える
私は、家づくりでは、建築費だけでなく、生涯住宅費を考えることが大切だとお伝えしています。
住宅ローン。
毎月の光熱費。
設備の修理や交換。
建物のメンテナンス。
こうしたものは、住み始めてから長く続きます。
例えば、エコキュートは将来交換が必要になる設備です。
ガス給湯器も同じです。
IHクッキングヒーターも、ガスコンロも、いつかは交換することになります。
そして、ガスを使う住宅では、契約条件によって基本料金が継続して発生します。
オール電化ならガスの基本料金はなくなりますが、その分、電気の契約内容や使用量を考える必要があります。
私は、こうした費用を含めて、比較することが大切だと思っています。
家を建てたときに安かったから、長い目で見ても安いとは限りません。
逆に、初期費用が高い設備でも、使用条件によっては長期的に合理的になる場合があります。
数値は手段、住み心地が目的。
そして、その住み心地を無理なく続けられること。
私は、そこまで含めて考えるのが、これからの家づくりだと思っています。
8.それでも、ガスを選ぶ方が良い場合はあります
ここまで、私がオール電化をすすめる理由をお話ししてきました。
でも、ガスにも合理性がある場合があります。
例えば、料理にガスの炎を使いたいという明確な希望がある方。
すでにガス設備が整っている住宅をリフォームする方。
地域のガス料金や設備費用を比較すると、ガスの方が経済的になる方。
停電時にLPガスを活用する計画を立てたい方。
こうした場合には、ガスを選ぶ理由があります。
私は、住宅会社の考え方だけで、すべてのお客様の答えを決めるべきではないと思っています。
ただし、新築でこれから長く暮らす家を考えるなら、オール電化と太陽光発電の組み合わせには、検討する価値が大きいと考えています。
大切なのは、どちらかを選ぶこと自体ではありません。
その選択が、ご家族の暮らしにとって合理的かどうかです。
9.明工建設が考える、これからの家のエネルギー
私は、これからの家づくりでは、エネルギーの使い方を住宅全体で考えることが必要だと思っています。
断熱性能を高める。
気密性能を整える。
適切な換気を行う。
夏の日差しを遮る。
冬の日射を上手に取り入れる。
冷暖房に必要なエネルギーを減らす。
そして、必要なエネルギーを効率よく使う。
こうしたことを積み重ねたうえで、太陽光発電などの設備を組み合わせる。
私は、この順番が大切だと思っています。
なぜなら、どれだけ効率の良い設備を付けても、家そのものが暑くて寒ければ、たくさんのエネルギーが必要になるからです。
逆に、建物の性能が良ければ、冷暖房に必要なエネルギーを小さくしやすくなります。
そして、そこで暮らすご家族の快適さにもつながります。
オール電化をすすめる理由も、単に電気設備を売りたいからではありません。
家全体のエネルギーを、できるだけ合理的に使えるようにしたいからです。
10.家づくりを始める前に、聞いてほしいこと
これから掛川市や菊川市、袋井市などで家づくりを考える方には、ぜひ住宅会社に質問していただきたいことがあります。
「なぜ、この家にはオール電化が向いているのですか?」
「ガスと比較した場合、初期費用はどのくらい違いますか?」
「毎月の光熱費は、どのような条件で試算していますか?」
「給湯器の交換費用まで含めると、20年間でどうなりますか?」
「太陽光発電を設置した場合、自家消費はどのくらい見込めますか?」
「停電したとき、何が使えますか?」
こうした質問をしてみると、その住宅会社が、設備を単体で考えているのか、暮らし全体で考えているのかが見えてくると思います。
そして、私が一番大切にしてほしい質問があります。
「その選択は、わが家にとって、どんなメリットがあるのですか?」
住宅会社のおすすめと、ご家族にとっての最適解は、必ずしも同じとは限りません。
だからこそ、納得して選んでいただきたいのです。
まとめ|私がオール電化をすすめるのは、家族の未来を考えているから
ガスとオール電化。
どちらにも良さがあります。
でも、私は、これから掛川市で新築する住宅なら、基本的にはオール電化をおすすめしたいと考えています。
理由は、ヒートポンプ式のエコキュートを活用できること。
太陽光発電と組み合わせて、自宅でつくった電気を使えること。
IHによって室内でのガス燃焼を避けられること。
そして、設備やエネルギーの使い方を住宅全体で計画しやすいことです。
もちろん、オール電化にすれば必ず電気代が安くなるわけではありません。
停電への備えも必要です。
設備の交換費用も考えなければなりません。
それでも、私は、これからの住宅のエネルギーのあり方として、オール電化には大きな可能性があると思っています。
ただ、最後に一つお伝えしたいことがあります。
家づくりの目的は、ガスか電気かを決めることではありません。
家族が、安心して、健康的に、無理のない家計で暮らし続けられること。
そのための選択肢の一つが、オール電化なのです。
家を建てることを急ぐ必要はありません。
今の暮らしで何にお金がかかっているのか。
これから家族の生活がどう変わるのか。
災害時には何を守りたいのか。
そんなことを、ご家族でゆっくり話し合ってみてください。
明工建設では、掛川市を中心に、断熱、気密、換気、空調、太陽光発電などを一体として考えた家づくりに取り組んでいます。
ご家族の暮らしに合うエネルギーの選び方についても、一緒に考えていきたいと思います。
ご縁を大切に唯一無二の家造り。
住んでからがお付き合いの始まり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
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