
みなさん、おかげさまです。。
明工建設、一級建築士の仁藤衛です。
今日は、いつもの断熱・気密・正圧・太陽光・蓄電池の話ではなく、少し毛色を変えて、**織田信長と「お金」**の話をしてみたいと思います。
織田信長と聞けば、多くの方は何を思い浮かべるでしょうか。
桶狭間。
長篠の戦い。
鉄砲。
楽市楽座。
比叡山焼き討ち。
そして本能寺の変。
どうしても「戦国武将・信長」という見方になります。
ところが、今回いただいた資料を経済というレンズで眺めてみると、まったく違う信長が見えてきます。
私はこう感じました。
信長が本当に強かったのは、刀でも鉄砲でもない。
「人・物・お金を、必要なところへ必要な時に動かす仕組み」を理解していたことではないか。
現代風に言えば、サプライチェーンです。
そして、この考え方。
実は私たちが今やっている家づくりにも、ものすごく通じるんです。
■そもそも「お金」って何でしょう?
いきなりですが、質問です。
一万円札には、一万円分の価値があるのでしょうか。
紙として見れば、そんなことはありません。
銀行口座の100万円だって、金庫の中に100万円分の紙幣が自分専用で置いてあるわけではない。
数字として記録されています。
ここから見えてくるのが、今回の資料で大きな軸となっている信用貨幣論です。
つまり貨幣とは、単なる金属や紙そのものではなく、
「誰が誰に、どれだけ支払う義務を負っているかという信用関係」
として捉える考え方です。
これは面白いですよね。
私たちはつい、
「金には価値がある」
「紙幣には価値がある」
と思います。
でも本質は、そのモノそのものより、
「みんながそれを受け取ると信じていること」
にある。
ここが重要です。
■ロビンソン・クルーソーが一人なら、お金はいらない
例えば無人島に一人で暮らしていたとします。
魚を捕る。
木の実を採る。
水を汲む。
そこに百万円持っていたとしても、ほとんど意味がありません。
なぜでしょう。
交換相手がいないからです。
つまりお金とは、
人と人との関係の中で初めて意味を持つもの
なんです。
これを私は住宅に置き換えて考えました。
家も同じです。
高性能な断熱材。
高性能な窓。
高性能な換気設備。
高性能なエアコン。
それぞれ単体で置いてあっても、本当の性能は出ません。
全部がつながって初めて「家」になる。
お金も、
家も、
単体のモノではなく、関係性で価値が生まれる。
ここが面白いところです。
■なぜ昔のお金は金・銀・銅だったのか
資料では、金・銀・銅が貨幣として使われた理由について、いくつかの特徴が挙げられています。
腐りにくい。
加工しやすい。
長期間保存できる。
そして、とりわけ金や銀は、日常の農具や武器として大量消費されにくい。
つまり、
「保存して、持ち運び、交換の基準にする」
という役割に向いていたわけです。
ここで大事なのは、
金そのものが神秘的だから貨幣になったわけではない。
人間社会の都合に合っていたから使われた。
ということです。
住宅でも似た話があります。
「昔から使っている材料だから良い」
ではありません。
今の暮らし。
今の気候。
今のエネルギー事情。
今の災害リスク。
そこに合っているかどうかを見る。
私は家づくりでも、
“昔からそうだから”という理由だけで採用しない
ことを大切にしています。
■和同開珎は「お金を作った」だけでは意味がなかった
日本の貨幣史で有名なのが、708年の和同開珎です。
でも貨幣というものは、
作れば流通するわけではありません。
ここがポイントです。
政府が貨幣を発行する。
公共工事や物資の購入で支払う。
そして税などの制度を通じて、その貨幣を使う必要をつくる。
こうした循環がなければ、お金は回りません。
つまり、
貨幣の価値とは、発行した瞬間ではなく「使われ続ける仕組み」によって生まれる。
これも、家づくりと似ていると思いませんか。
例えば太陽光発電。
載せただけでは意味がない。
発電した電気を、
昼間に使う。
エコキュートへ回す。
乾燥機へ使う。
蓄電池へ貯める。
EVへ充電する。
必要な時に取り出す。
そこまで設計して初めて、
「発電設備」から「暮らしのエネルギーシステム」になる。
私はここに、経済と住宅の共通点を感じます。
■お金が市場から消えたら、経済はどうなるのか
今回の資料の中で非常に面白いのが、
貨幣を貯め込むことによって、市場から貨幣が消えていく
という視点です。
誰かが使ったお金は、別の誰かの所得になります。
大工さんへ払ったお金は、大工さんの所得になる。
大工さんが飲食店で使えば、飲食店の売上になる。
飲食店が設備投資すれば、設備会社の仕事になる。
つまり、
誰かの支出は、別の誰かの所得。
ところが全員が、
「怖いから使わない」
「将来が不安だから貯める」
となればどうでしょう。
お金が動かない。
需要が減る。
仕事が減る。
所得が減る。
そしてさらに不安になってお金を使わなくなる。
こうして経済は縮んでいく。
今回の資料では、こうした貨幣循環の重要性と、信長の政策を重ねて考えています。
もちろん、現代マクロ経済と戦国時代の貨幣経済をそのまま同一視することはできません。
しかし、
「経済は、お金の量だけではなく、お金がどう回るかで決まる」
という視点は非常に面白いと思います。
■信長は「流れを止めるもの」を嫌った
そして、ここで信長が出てきます。
楽市楽座。
関所の整理・撤廃。
商業都市の保護。
街道。
港。
こうした政策をバラバラに見ると、
「商売を盛んにした人」
で終わります。
でも経済の流れとして見ると、一本につながります。
信長は、
人・物・お金の移動を邪魔するものを減らそうとした。
と見ることができます。
言い換えれば、
「流れ」を良くした。
私は建築屋ですから、ここでまた空気を思い出してしまいます(笑)。
住宅でも同じです。
空気がどこから入るのか。
どこを通るのか。
どこから出すのか。
温度はどう流れるのか。
湿気はどう移動するのか。
電気はどこでつくり、どこへ貯め、いつ使うのか。
良いシステムというのは、流れが設計されています。
信長が経済の流れを見ていたとすれば、それは非常に現代的です。
■鉄砲が強かったのではない。鉄砲を“使い続けられる仕組み”が強かった
信長というと鉄砲です。
でも本当に大事なのは、
鉄砲を持っていたことではない
と私は思います。
鉄砲には火薬が必要です。
弾丸が必要です。
鉄が必要です。
硝石が必要です。
運ぶ人が必要です。
食料が必要です。
職人も必要です。
お金も必要です。
一回撃って終わりなら、誰でもできます。
でも何百丁、何千丁もの武器を、
必要な場所で、
必要な時に、
継続的に運用する。
これには経済力と物流が必要です。
つまり、
戦場で見える強さの後ろには、戦場では見えない経済がある。
これです。
■家も同じ。「エアコン1台で冷えます」だけを見てはいけない
明工建設のモデルハウスでも、
「6畳用エアコン1台で家中が快適」
という話をすると、
どうしてもエアコンへ注目されます。
でも私は何度も言っています。
6畳用エアコンがすごいのではありません。
高断熱。
高気密。
日射遮蔽。
窓。
換気。
正圧。
湿度管理。
輻射。
間取り。
これらの見えない部分が整っている。
だから小さな設備で済むんです。
鉄砲と同じです。
鉄砲だけ見たら、本質を見失う。
エアコンだけ見ても、本質を見失う。
目に見える結果の後ろに、どんな仕組みがあるのか。
私はそこを見るようにしています。
■宋銭が日本へ流れ込んだ意味
日本では律令国家の貨幣発行が衰えた後、やがて宋銭などの渡来銭が広く使われるようになります。
今回の資料では、南宋で紙幣利用が進んだことや、日本との交易を通じた銭の流入、さらに硫黄などの交易品との関係から、中世の経済ネットワークを読み解いています。
ここで面白いのが、
日本国内だけを見ていては日本経済を説明できない
ということです。
中国。
朝鮮半島。
東南アジア。
世界との交易。
戦国時代ですら、経済はすでに国際的につながっていました。
これも今と同じですね。
住宅価格が上がる。
木材が上がる。
断熱材が上がる。
設備機器が上がる。
その原因は、地元の住宅会社だけを見ていても分かりません。
原油。
為替。
海外工場。
国際物流。
資源。
地政学。
全部つながっています。
だから今の家づくりも、
「家だけを見ていては、家は分からない」
んです。
■「切符」という信用の仕組み
資料に登場する「切符」という話も興味深いですね。
大量の米や物資を、毎回現物で運ぶのは大変です。
そこで、
「この証文を持っていけば、別の場所で米を受け取れる」
というような仕組みが生まれる。
紙自体には、ほとんど価値はありません。
しかし、
その紙を持っていけば受け取れるという信用
がある。
するとその紙自体が取引に使われるようになる。
これは現代の手形や決済にも通じる発想です。
つまり人類はずっと、
「どうすれば重いモノを動かさずに、価値だけを動かせるか」
を考えてきた。
これが経済の進化なんだと思います。
■信長が本当に戦っていた相手は「非効率」だったのかもしれない
私は今回の資料を読みながら、そんなことを考えました。
信長の敵は、
武田信玄。
上杉謙信。
本願寺。
浅井・朝倉。
もちろんそうです。
でも、もっと大きな意味で言えば、
信長が戦っていたのは「古い仕組みによる非効率」だったのではないか。
関所で止まる。
既得権益で止まる。
土地に人が縛られる。
物が動かない。
お金が動かない。
情報が遅い。
そこへ、
「もっと速く動かせるだろう」
と考えた。
だから強かった。
■これからの住宅会社も「非効率」と戦わなければならない
住宅にも、まだまだ昔の常識が残っています。
夏暑ければ大きなエアコン。
冬寒ければ大きな暖房。
電気が高ければ節約。
停電したら我慢。
洗濯物は毎日干す。
部屋ごとにエアコン。
電気は電力会社から買う。
私は、その一つ一つを疑っています。
本当にそれしか方法がないのでしょうか。
断熱性能を高めれば、小さなエアコンで済む。
気密を高めれば、意図しない空気流入を減らせる。
正圧で空気の入口を管理する。
太陽光で電気をつくる。
蓄電池に貯める。
HEMSで管理する。
EVまでエネルギーシステムに組み込む。
乾燥機で家事時間を減らす。
昔の前提を一度外して考える。
これは、私が信長から学びたいところです。
■高性能住宅とは「設備がすごい家」ではない
信長を、
「鉄砲をたくさん持っていたから強かった」
だけで説明したら、本質を見失います。
住宅も同じです。
太陽光10kWだからすごい。
蓄電池13kWhだからすごい。
UA値が小さいからすごい。
C値が0.3だからすごい。
それだけではありません。
重要なのは、
それらがどう連携し、お客様の暮らしをどう守るか。
です。
つまり、
点ではなく、仕組み。
設備ではなく、システム。
私はこれをずっと大切にしています。
■仁藤流の結論。見えない「流れ」を設計する人が最後に強い
歴史を見る時、
誰が勝った。
誰が負けた。
誰が裏切った。
そんな物語は確かに面白い。
でも、その一段下を見ると、
お金。
物流。
食料。
資源。
技術。
信用。
情報。
人。
そういう見えないものが動いている。
私は住宅もまったく同じだと思っています。
完成した家を見れば、
きれいなキッチン。
格好いい外観。
大きな窓。
無垢の床。
それが見える。
でも、本当の住み心地を支えているのは、
目には見えないものです。
熱の流れ。
空気の流れ。
湿気の流れ。
電気の流れ。
そして、お金の流れ。
ここまで考えて初めて、私は「家を設計した」と言えると思っています。
信長が戦場だけではなく、その背後にある経済と物流を見ていたのだとすれば、
私たち住宅会社も、家の形だけではなく、
その家で30年、40年暮らす家族の未来まで見なければならない。
電気代が上がるかもしれない。
気候がさらに厳しくなるかもしれない。
災害が起こるかもしれない。
家族構成も変わる。
だからこそ、
問題が起きてから設備を足すのではなく、
最初から「困りにくい仕組み」を家の中へ入れておく。
これが、私の考える家づくりです。
信長は、鉄砲という「モノ」で天下を変えたのではなく、
そのモノを動かす経済の仕組みで時代を変えた。
そして明工建設も、
高性能な設備を売る会社ではなく、
空気・熱・電気・暮らしを一つにつなげる会社でありたい。
歴史を経済から見ると、
今まで知っていた信長が少し違って見えてきます。
そして不思議なことに、
歴史を深く見れば見るほど、
未来の家づくりまで見えてくる。
これだから、歴史は面白いんですよね。
ご縁を大切に唯一無二の家造り。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
明工建設が選ばれる理由とは?
第1位 住む人の幸せを考え抜いた高性能住宅

明工建設の家は強い方が売れる、省エネだから売れる・・・
そんな安っぽい理由で、住宅を高性能にしているわけではありません。
高性能な家に住んでもらった先にある『家族の幸せ』を手に入れてもらいたいから高性能にしているのです。
第2位 圧倒的省エネ住宅で1,000万円以上の節約に

明工建設の考える住宅は、住むだけでお金が貯まります。
光熱費が0円以下にすることが出来る、圧倒的省エネ住宅であなたの家計を守ります。
第3位 売ることが仕事じゃない!お客様のありがとうを考えるご提案

明工建設は住宅を売ることを仕事だと考えていません。
お客様の幸せをとことん考え、その結果『ありがとう』を頂くことを仕事にしています。
その対価としてお金を頂く。これが明工建設のポリシーです。
第4位 最新の技術提供なのに、圧倒的なコスパを実現

M-THE BESTに代表されるように、明工建設の家は常に最新の技術を提供します。
それなのに誰もが納得、いやそれ以上のコスパの良さで皆様に選ばれています。
それを実現出来るのは、圧倒的な仕入れ力と無駄なお金を使わない工事力があるからです。




