
おかげさまです。明工建設の仁藤です。
今日は、いつもの断熱、気密、正圧、太陽光、蓄電池の話から少し離れてみようと思います。
テーマは、豊臣秀吉です。
大河ドラマをきっかけに戦国時代へ興味を持った方も多いと思いますが、秀吉という人は本当に面白い。
農民に近い身分から天下人まで駆け上がった。
人の心をつかむのがうまかった。
信長にかわいがられた。
運が良かった。
もちろん、そういう面もあったでしょう。
でも私は、今回の資料を読んでいて別のことを感じました。
秀吉の本当の強さは、
「戦うこと」そのものではなく、“戦わなくても勝てる仕組み”をつくる能力だったのではないか。
これです。
そして、これは不思議なくらい、今の経営や家づくりにも通じる話なんです。
信長は「常識を疑った人」だった
秀吉の話をする前に、まず織田信長を考えなければなりません。
戦国時代というと、
「強い武将が領地を奪い合った時代」
というイメージがあります。
でも経済という視点から見ると、信長がやろうとしていたことはもっと大きかった。
既得権益を壊す。
人と物が動きやすくなるようにする。
関所など流通の障害を減らす。
商業を活性化させる。
そして武士を土地へ固定するのではなく、能力に応じて配置していく。
つまり信長は、
「昔からこうだから」という仕組みそのものを疑った。
私はここに、ものづくりにとって大切な姿勢があると思います。
住宅業界にも、
「昔からこうしているから」
「普通はこうだから」
「みんなこの設備を使っていますから」
という言葉がたくさんあります。
でも、
その常識は、本当に今のお客様の暮らしにとって正しいのでしょうか?
私はいつも、そこから考えるようにしています。
秀吉のすごさは「信長の真似」をしなかったこと
信長が天才なら、秀吉は信長のやり方をそのまま真似すればよかった。
でも、それだけでは天下は取れなかったでしょう。
秀吉には、信長とは違う強みがありました。
私は、
信長が「革命の設計者」なら、秀吉は「現場で完成させる人」だった
と見ると面白いと思っています。
信長が、
「世の中はこう変えるべきだ」
と大きな方向を示した。
秀吉は、
「では、それを実現するには、人をどう動かし、物をどう運び、金をどう使えばいいのか」
まで考えた。
これ、会社経営でもまったく同じなんです。
素晴らしい理念だけでは会社は動きません。
素晴らしい設計図だけでも家は建ちません。
最後は、
現場で実現できる仕組み
が必要なんです。
秀吉は「強い侍」ではなく「強いシステム」をつくった
戦国武将というと、
馬に乗って、
刀を振り、
槍を構え、
「かかれー!」
という姿を想像しますよね。
ところが秀吉の代表的な戦いを見ると、少し違います。
三木城の兵糧攻め。
鳥取城の兵糧攻め。
備中高松城の水攻め。
小田原征伐。
そこに共通しているのは、
敵より勇敢に戦うのではなく、敵が戦えなくなる状況を先につくる
という発想です。
これが面白い。
刀だけではない。
土木。
建築。
食料。
道路。
輸送。
情報。
人員配置。
つまり、ロジスティクスです。
秀吉は「戦場」だけを見ていなかった。
戦場の後ろ側にある仕組みまで見ていた。
備中高松城の水攻めは、巨大な「建設プロジェクト」だった
私は建築屋なので、特に興味をひかれるのが備中高松城の水攻めです。
細かな工期や規模には史料による議論がありますが、低湿地にあった城の周囲へ堤を築き、水を利用して城を孤立させたという発想そのものがすごい。
普通なら、
「どう攻め落とすか?」
を考えます。
秀吉は違った。
「城そのものを攻めなくても、城が機能できなくなればいい」
と考えた。
そのために必要なのは、刀よりも土木技術です。
土を運ぶ人。
堤をつくる技術者。
資材。
食料。
工程管理。
測量。
そして大量の人間を一つの目的へ動かす指揮能力。
現代風に言えば、
巨大インフラ工事のプロジェクトマネジメント
に近いわけです。
だから私は、秀吉を単なる戦上手とは思えないんです。
むしろ、
戦国時代最大級の「現場監督」だったのではないか。
建築屋としては、そんな見方をすると急に親近感が湧いてきます(笑)。
本当に強い人は「問題が起きてから頑張る人」ではない
ここから、少し家づくりの話をします。
例えば夏暑い家があります。
そこで、
「大きなエアコンを付けましょう」
と考える。
電気代が高くなったら、
「省エネエアコンへ交換しましょう」
停電したら、
「発電機を用意しましょう」
湿気が多ければ、
「除湿機を置きましょう」
これも一つの解決方法です。
でも、秀吉的に考えたらどうでしょう。
問題が発生してから力で解決するのではなく、問題が起こりにくい仕組みを先につくる。
家の断熱性能を上げる。
気密性能を高める。
日射を遮る。
湿度を管理する。
換気を計画する。
太陽光で電気をつくる。
蓄電池へ貯める。
EVやV2Hまで将来を見据えて考える。
すると、猛暑や電気料金上昇、停電などに対して、家そのものが強くなっていく。
私はここに、秀吉の戦い方との共通点を感じるんです。
大きな力で問題をねじ伏せるのではなく、問題に負けにくい仕組みをつくる。
21万人の兵より「21万人を食べさせる力」が怖い
資料の中で、もう一つ非常に面白いのが小田原征伐です。
秀吉は全国規模の大軍を動員しました。
ここで注目したいのは、
「何万人集めたか」
だけではありません。
人間は、集めただけでは戦えません。
食べます。
水を飲みます。
馬にも餌が必要です。
武器も必要。
修理も必要。
病人も出る。
それを長期間維持する。
つまり本当に恐ろしいのは、
大軍そのものより、大軍を動かし続けられる供給能力
なんです。
敵から見たら、
「この人とは長期戦をしても勝てない」
となる。
これは経営にも家づくりにも通じます。
家も「瞬間最大性能」より、暮らし続けられることが大事
モデルハウスへ行く。
真冬なのに暖かい。
「すごい家ですね!」
それだけなら簡単なんです。
エアコンを強く運転すればいい。
でも私は、
その暖かさを、どれくらいのエネルギーで維持できるのか
の方が重要だと思っています。
夏も同じです。
一瞬だけ涼しい家では意味がない。
10年。
20年。
30年。
エネルギー価格が変わっても、設備が古くなっても、家族構成が変わっても暮らし続けられる。
だから明工建設では、
瞬間最大風速の性能より「暮らしを維持できる仕組み」
を考えます。
これは、ある意味で住宅のロジスティクスなんです。
太閤検地から学べるのは「測らなければ管理できない」ということ
天下統一後の秀吉を象徴する政策の一つが、太閤検地です。
土地を調べる。
面積や生産力を把握する。
石高という共通尺度で把握していく。
もちろん、現代のGDP統計そのものと同一視することはできません。
ただ、ここで重要なのは、
国家が土地と生産力を共通の基準で把握しようとした
ことです。
私はここにも、ものづくりの本質があると思います。
測らないものは、改善できない。
だから明工建設でも、
「たぶん気密が良いと思います」
では終わらせない。
気密測定をする。
「たぶん快適でしょう」
ではなく、
温度を見る。
湿度を見る。
CO2を見る。
床下を見る。
電力消費を見る。
太陽光発電量を見る。
感覚と数字、両方を見る。
私はこれが大切だと思っています。
「刀狩り」を武器の回収だけで考えると、本質を見失う
秀吉の刀狩りも有名ですよね。
単純化すれば、
「農民から武器を取り上げた」
となります。
でも大きな歴史の流れで見ると、兵農分離や身分秩序の形成とも結びつき、
武力によって自分の生活を守る社会から、統治する側が秩序を維持する社会へ移っていく
一つの転換点として見ることもできます。
ここで私は「安心」という言葉を考えます。
安心とは、
何かが起きた時に自分で必死に戦うことではない。
そもそも戦わなくてもいい環境が整っていること。
家もそうあるべきだと思うんです。
災害が起きてから家族が頑張る家でいいのか
大地震が来た。
停電した。
猛暑なのにエアコンが止まった。
スマートフォンの充電がない。
冷蔵庫も止まった。
そこで家族全員が必死になって対応する。
もちろん非常時には助け合いが必要です。
でも住宅会社としては、
「頑張ってください」ではいけない
と思っています。
耐震等級3。
制振。
高断熱。
高気密。
正圧換気。
太陽光。
蓄電池。
HEMS。
EV。
V2H。
一つ一つは設備や技術です。
でも目的は一つです。
何かが起きても、家族ができるだけ戦わなくて済む家をつくること。
これが、私たちのスマートオフグリッドハウスの根っこにあります。
秀吉の豪華な城は「浪費」だったのか?
秀吉というと、黄金の茶室、大坂城、聚楽第など、豪華絢爛なイメージがあります。
「成金趣味だ」
と片付けることもできます。
でも経済という視点を入れると、別の景色も見えてきます。
巨大な建築を行えば、
木材が必要になる。
石が必要になる。
大工が必要になる。
左官職人が必要になる。
運搬する人も必要になる。
食事を提供する人も必要になる。
つまり、お金が動きます。
仕事が生まれます。
所得が生まれます。
もちろん秀吉の建設事業をそのまま現代のケインズ政策と呼ぶのは慎重であるべきですが、巨大建築が経済活動と権力の可視化を同時に生み出したことは、とても興味深いところです。
建築というものは昔から、
単に建物をつくるだけではなく、
人・物・お金を動かす力
を持っているんです。
ここで、住宅会社として考えさせられる
私たちは一棟の家を建てています。
でも、その一棟には、
大工さん。
基礎屋さん。
左官屋さん。
電気屋さん。
水道屋さん。
屋根屋さん。
板金屋さん。
建材メーカー。
運送会社。
設計者。
現場監督。
本当にたくさんの人が関わります。
だから私は、
家づくりは地域経済そのもの
だと思っています。
安ければ何でもいい。
海外から買えばいい。
数字だけ合えばいい。
それを続けた先に、地域の技術者がいなくなってしまったらどうでしょう。
30年後、その家を誰が直すのでしょう。
私は「家を建てる」という仕事には、地域の技術を次の世代へ残す責任もあると思っています。
秀吉から私が一番学ぶのは「未来から逆算する力」
秀吉が本当に経済の天才だったのか。
本能寺の変の原因が経済構造の衝突だったのか。
刀狩りが現代日本の治安へどこまで直接つながっているのか。
歴史ですから、当然いろいろな解釈があります。
一つの説だけで断定してしまうのは危険です。
でも、経済という違うレンズから歴史を見ると、面白いことに気づきます。
秀吉の強さを、
「人たらしだったから」
「運が良かったから」
だけで説明しなくてよくなる。
土木。
物流。
食料。
貨幣。
土地。
情報。
人材。
そして制度。
全部をつなげて、一つの目的を達成する。
私はそこに、秀吉という人物の別の姿が見えてくると思います。
そして家づくりも、全部つながっている
断熱だけ良くてもダメ。
気密だけでもダメ。
換気設備だけ高級でもダメ。
太陽光だけ載せてもダメ。
蓄電池だけ大きくしてもダメ。
耐震だけでもダメ。
すべてを、
「この家族が30年後も安心して暮らせるか」
という一つの目的へ向けて組み合わせる。
これが私の考える家づくりです。
秀吉が刀一本の強さではなく、
人、技術、情報、物流、土木、経済を組み合わせて巨大な力に変えたように、
住宅も、
一つ一つの高性能設備を“点”で入れるのではなく、“線”でつなぎ、最後は一つの暮らしにする。
そこに設計者、工務店の本当の仕事があると思います。
仁藤流の結論。「強い家」とは、家族が頑張らなくてもいい家
今回、少し毛色を変えて秀吉の話をしてみました。
でも最後は、やっぱり家づくりへ戻ってきました(笑)。
歴史を学ぶ面白さは、
「昔こんなことがありました」
と覚えることだけではありません。
昔の人が、何を恐れ、何を変え、どんな仕組みをつくったのか。
そこから今を見ることだと思います。
私は、強い家とは巨大な設備をたくさん付けた家ではないと思っています。
猛暑になっても、家が頑張ってくれる。
寒波が来ても、家が守ってくれる。
電気代が上がっても、少ないエネルギーで暮らせる。
停電しても、太陽光や蓄電池が支えてくれる。
地震が来ても、まず建物が家族を守る。
そして普段は、その性能を意識することすらなく、
家族が笑って暮らしている。
「戦わなくてもいい状況を、先につくっておく。」
戦国史を読みながら、私は改めて、
これこそ明工建設が目指す家づくりなのかもしれないと思いました。
家を建てることは、今の暮らしをつくることではありません。
まだ見えていない未来に、家族が困らない仕組みを残すこと。
秀吉が戦場の先を見て、道路、食料、土木、情報まで考えたように。
私たちも建物の引き渡しの先を見て、30年、40年後の暮らしまで考える。
そんな仕事を続けていきたいと思います。
次回は、この秀吉が天下統一後に直面した「海の向こうからやってきた世界」と、日本が初めて本格的に向き合った時代についても、仁藤流で考えてみたいですね。
歴史を知ると、未来の見え方が変わる。
そして未来の見え方が変われば、
家づくりの答えも変わります。
ご縁を大切に唯一無二の家造り
住んでからがお付き合いの始まり。
おかげさまでありがとうございます。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容に少しでも共感いただけたなら、
こちらもきっとお役に立てると思います。
明工建設が選ばれる理由とは?
第1位 住む人の幸せを考え抜いた高性能住宅

明工建設の家は強い方が売れる、省エネだから売れる・・・
そんな安っぽい理由で、住宅を高性能にしているわけではありません。
高性能な家に住んでもらった先にある『家族の幸せ』を手に入れてもらいたいから高性能にしているのです。
第2位 圧倒的省エネ住宅で1,000万円以上の節約に

明工建設の考える住宅は、住むだけでお金が貯まります。
光熱費が0円以下にすることが出来る、圧倒的省エネ住宅であなたの家計を守ります。
第3位 売ることが仕事じゃない!お客様のありがとうを考えるご提案

明工建設は住宅を売ることを仕事だと考えていません。
お客様の幸せをとことん考え、その結果『ありがとう』を頂くことを仕事にしています。
その対価としてお金を頂く。これが明工建設のポリシーです。
第4位 最新の技術提供なのに、圧倒的なコスパを実現

M-THE BESTに代表されるように、明工建設の家は常に最新の技術を提供します。
それなのに誰もが納得、いやそれ以上のコスパの良さで皆様に選ばれています。
それを実現出来るのは、圧倒的な仕入れ力と無駄なお金を使わない工事力があるからです。




