掛川M-SMART2030で体感できます。高齢期でも安心して暮らす家!!
平均寿命が延び、高齢化社会が進む中、

ご自身の老後の住まいについて

考えてみたことがありますか?

高齢化社会になり、

高齢者の住まいは多様化していますが、

できることなら住みなれた自宅で

過ごしたいと願う人は多いと思います。

老後といっても60代から80代、90代と

その幅は広く、

どのような住まいがよいかは

心身の状態や経済状態によって

異なってきます。

心身の状態に注目すると大きくは

以下の3ステージに分けられます。
(年齢は目安です) 

●高齢期の3ステージ

①まだまだ自立した生活ができる(60才~)

②見守りや支援が必要(75才~)

③介護が必要(88才~)

①や②に該当する時は、

比較的自立した生活が送れる状態で、

自宅はもちろん子どもとの

同居、近居も可能です。

この時期、元気なうちに

施設や高齢者住宅への住み替えを

しておくということも考えられます。

③に該当するようになると、

常時介護を受けるために

グループホームや介護型有料老人ホーム、

特別養護老人ホームなどへの入所が

必要になってくるかもしれません。

しかし、どのステージにいようとも、

「できるだけ長く、

住みなれた我が家で暮らしたい」

と願う人は多いのです。 

◆高齢になって一番きついのは「階段」
 

「今の住まいが体にきつくなってきた」

と嘆く高齢の方のお話をよく聞きます。

「2階に上がるのがとても大変だ」

とおっしゃるのです。

階段を上るのが苦になってきたら

「1階に生活拠点を移す」

という方法もあります。

生活する上で必要な設備である

キッチン、浴室、トイレ、

そしてそれらの水回りの近くに

高齢者用の個室が用意できれば可能です。

しかし、

もともと水回りが2階に設けてあり

1階に給排水設備がない場合、

新設するとそれなりの手間や

工事費がかかります。

または、ホームエレベータを

増築する方法も考えられますが、

いずれも大がかりなリフォームとなり、

高齢になって取りかかるには、

実際にはとても大変なことだと思います。

◆最初から取り入れておきたいこと

高齢の方から

「家を建てる時に

高齢になった時の事なんて考えなかったし、

だれも教えてくれなかった」

と言われると、

例え自分たちが、設計したわけでなくても、

家づくりに携わる人間として

とても申し訳ない気持ちになります。

そこで今回は、

高齢になっても住み続けるために、

家づくり当初から

取り入れておくべきことを

いくつかお伝えします。 

 
◆水回りは1階に

先ほどの例からも、

高齢になった時のことを考えると、

日常生活に必要な主な水回りは

1階に設けておくと良いでしょう。

しかし足腰の丈夫なうちは

日当たりのよい2階に

リビング・ダイニング・キッチンを

設けたいと考える場合は、

1階のどこかに将来的に

ミニキッチンを設けられるよう

あらかじめ給排水管を配しておくのも

一つの方法です。 

◆水回りの位置、寝室の位置も想定して

将来的なリフォームで対応する方針で、

1階にあらかじめ給排水管を設けておく場合は、

水回りの位置と寝室の位置も

充分考慮して想定しておきましょう。

例えば、高齢になると

自室で過ごす時間が増えます。

自室の広さはベッド、机を置いて、

車イスで回転するためには

最低6畳程度の広さが必要です。

浴室、トイレの広さは

介助者の分も見込んで

広めにとることが望ましいのですが、

その際ドアではなく引き戸にすると

スペースの有効活用ができます。

またそこで、長い時間を過ごすため、

高齢者の部屋は日当たりのよい

快適な場所がおススメです。

そしてトイレは

部屋のすぐそばに設けられるように

計画してください。 

◆3階建てならホームエレベーターも検討する

最近では木造で3階建ての家も

珍しくなくなってきましたが、

3階建てで3階部分に主な居室を設ける場合は、

ホームエレベーターの設置を検討しましょう。

車イスが入れる大きさの

ホームエレベーターがあれば、

ずっとそのまま3階で生活することも可能です。

ホームエレベーターを

後からつけるのはとても大変なことなので、

ぜひ設計段階で検討してください。

◆手すり下地を入れておく

廊下など水平移動する場所に

手すりを設けておくと、

高齢者が自力で歩く助けになります。

しかし、若いころには水平移動のための

手すりは不要なので、

廊下の壁仕上げ材の裏側に、

手すり取り付け用の補強下地材を

あらかじめ組み込んでおきましょう。

そうすることで、手すりの設置が容易になり、

見栄えもそこないません。

また、玄関の上り框や階段、

その他床に段差のある部分などには、

縦手すりがあると事故防止につながります。

これは高齢者だけでなく子どもや大人でも、

上下の動きを介助する、

または転倒・転落を防止するという意味で、

役に立つ手すりになります。

ですので、

最初から取り付けておくことをお勧めします。 

◆手すりの設置は、その人にあった寸法で

手すりの取り付け位置は

床から○センチ~○センチと

一応マニュアルもありますが、

実際に使う人が使いやすい位置に

取り付けるのが理想的です。

バリアフリー対応とは、

けしてマニュアル通りでは

満足できるものではないのです。

◆床段差は最初からなくす

高齢になると、

歩行中に少しの床段差でもあれば

つまづきやすくなり、

転倒の原因となります。

また万が一、車イスの生活になった時も、

段差はやはり極力ない方がよいのです。

床段差を後からリフォームで解消するのは

とても大変な作業となるため、

家づくり当初からなるべく

床段差は解消しておくことが

望ましいと言えます。

家の前の道路から自宅玄関までは、

どうしても段差が生じると思いますが、

後々スロープを増設できるスペースを

想定しておくとよいと思います。 

◆車いすが走行するための有効幅員は?

廊下や出入り口の幅も、

のちのち手すりをつけたり

車イスで走行する可能性を考えると、

最初から広めにしておいた方がよいでしょう。

壁の位置を変更するリフォームは

大がかりなリフォームと

なってしまうからです。

参考までに、

一般的な木造住宅の廊下有効幅員は

80センチ程度ですが、

車イスで走行するために必要な最低幅は

有効で85センチ程度です。

「玄関から高齢者が主に使う居室まで」

「高齢者の居室からトイレまで」など

日常的によく使うと想定される廊下について、

最初から取り入れておきましょう。 

◆高齢者が安心な住まいは自立を支える

高齢になっても

安心・安全に住める家であることは、

自分のことは自分でするという

高齢者の自立を支えることになります。

歩けるうちは自分の足で歩いてもらうことで、

その健康状態をなるべく長く維持することに

つながります。

バリアフリーの意味はそこにもあります。

介護の問題などはありますが、

それでも多くの方が、

いくつになっても住みなれた自宅で

余生を過ごしたいと願っていると思います。

自宅で過ごしたいのに、

住まいの構造に問題があってそれができず、

仕方なく自宅を出ている方も多いでしょう。

家を建てる30代~40代の頃

まだ若くて自分の老後の姿など

なかなか想像できないものです。

家づくりをする時に、高齢になっても

住みやすく暮らししたいのであれば、

後から変更しにくい部分を

家づくり当初から

検討することをおススメします。

それでは、また!!