こんにちは
一級建築士の仁藤です。
今回は分譲住宅の安さの秘密の一部をお伝えします。
掛川近辺でのローコスト分譲住宅メーカーが販売している物件の価格はだいたい2000万円代です。
ハウスメーカーが分譲住宅は4000万円ぐらいですので、その差は1000万~1500万円ぐらいになります。
もちろん価格の差が、性能の差だったりもしますがそれでもかなりの差があります。
なぜその金額設定ができるかですが?
まずは土地の大きさが小さくなっています。40坪~45坪(120m2~150m2)が多いかもしれません。
逆に一般的な土地分譲では60坪~70坪が多いですので土地の価格差だけでも300万円以上になるかもしれません。
もちろん土地が小さければ、建物もコンパクトに仕上げて、小屋裏収納などを設けるプランになったりします。
土地が小さいメリットは、外構工事の量も減りますので、ここもコスト削減になります。
では建物について考えますと、まず一棟だけ建てるのではなく、複数等同時に建築することがコスト削減の肝となります。
要するに施工手間を安くするやり方として2棟同時施工だから安くしてということをお願いできることになります。
さらに注文住宅と違って、パターン化された仕様やおさまりにより職人さんたちが設計図面を見なくても仕事ができる
様に内容もパターン化してあることです。
それが一邸一邸違う場合は、図面とにらめっこしている時間も生じます。結果的に手が止っていることになり作業効率が下がってしまうということです。
複数等同時に施工して、さらにつくり方がパターン化されていれば、多少間取りが違っても職人さんはスムーズに仕事ができるかもしれません。
その次は、使う資材も統一化することです。年間どれだけの棟数分を購入するという契約のもとで、設備商品や、床、ドア、窓などもメーカーが得値をだせます。
お施主様の使いたい材料ではありませんが、コスト第一で考えた場合は年間契約で仕入れコスト減を実行できます。
手間の削減・資材調達費の削減に続いて
これは余り良い話ではないかもしれませんが、現場への配送費を削減することです。
もちろんこれが資材の値段にも関係しますが、現場への納入回数を極端に減らすということです。
お施主様のついた注文住宅では、難しいですが、まだお施主様がいない分譲住宅では、現場搬入を一回ですますことも多いそうです。
このデメリットは、現場内に物が溢れて足の踏み場もない状態で職人さんが仕事をするようになります。
ある配送業者から聞いた話ですが、とてもお客様にはみせれないとも言っていました。
とにかく一棟あたりの手間賃はきめられているので、手が遊ばないようにガンガン取り付けているようです。
丁寧に扱うというイメージではないそうです。仕上がってしまえば見えないかもしれまんが?
私的な見解ですが、土地を小さく購入することはある意味賛成です。
都市部では120m2ぐらいの土地でも広いぐらいです。
車3台駐車を考える場合は、間口8mは必要かもしれません。一台は軽自動車になるかもしれません。
変形土地や間口の狭い土地などは比較的安価に購入できるかもしれません。
土地購入に住宅資金の大半を持っていかれて、家にお金をかけれないことはお薦めしたくないです。
家づくりをしっかりと計画して、残りを土地に廻す考え方お薦めです。
なによりもバランスが大事だと考えます。
1000万円の土地でしたら、建物は2500万円~3500万円
500万円の土地でしたら、建物は2000万円から2500万円
1500万円の土地でしたら、建物は3000万円から4000万円
こんな目安でいかがでしょうか?
掛川下垂木モデルハウスの近隣の状況でお伝えしますと、
1、ローコスト分譲住宅メーカーは、土地建物で2600万円ぐらいで販売しています。
土地は小さめで、LPガス使用の家です。屋根はカラーベスト、サッシはアルミ製ですので、冬場の換気は重要です。屋根も塗り替え予算を積み立ててください。
2,ハウスメーカーの場合は、注文住宅で土地と建物で5000万円~ぐらいです。ちなみに分譲住宅も販売していましたが、土地建物で3800万円だったそうです。
この家も先日カラーベストの屋根に、TVアンテナ工事をしていましたので入居者が無事決まったようです。
LPガス使用の分譲住宅でしたので、冬場の換気は、しっかりと対応していただきたいですね。
3,地元工務店の場合は、土地と建物で3600万円~ぐらいと思います。近隣のお施主様からお聞きした情報です。
当社モデルハウスの隣にセキスイハイムさんで家を建てるお施主様がおります。
もちろん価格はお聞きしておりませんが、私の予想ですが、土地と建物で5000万円以上でご夫婦ローンで進めるのかなと思います。
ご縁を大切に唯一無二の家造り
お陰様でありがとうございます。
追伸・・・当社でもインカム住宅(収入住宅)として2棟同時に建築してコストを2割カットできるスキームもあります。
事前の工事段取りと監督さんの工程管理が肝になります。
現場監督だった私が一番得意分野でもあります。