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金利上昇時代に備える、住宅ローンの新しい考え方

2025年10月23日 2025年10月20日 meiko

前回は、2025年の金利動向と、2026年それ以降の金利の推測としてみました。

今回は今後の金利上昇時代に備える方法を、Aさんと店長で話し合いをしていきます。

第1章｜金利上昇“そのもの”より怖いのは何か？

店長、最近は「金利上昇に備えましょう」ってどこでも聞きますけど、実際、金利が上がると何が一番怖いんですか？

実は“金利上昇そのもの”より怖いのは「家計の変化に対応できないこと」なんだよ。金利が1％上がっても、対策を取っていれば耐えられる。問題は、何もしないまま迎えることだね。

たしかに…。住宅ローンって「借りたら終わり」じゃないんですね。

そう。これからは“金利変動と共存する時代”。だからこそ、ローンの「借り方」より「備え方」を学ぶことが大事なんだ。

第2章｜固定か変動か──その二択に縛られない発想

住宅ローンって、どうしても「固定 or 変動」って二択で考えちゃいますよね。

そこが落とし穴なんだ。最近は「ミックスローン」とか「短期固定＋変動」の組み合わせもある。一つの金利に全部を賭けない。これが“リスク分散”の基本だね。

なるほど…！確かに1本で借りるより安心感がありますね。でも、それって手続きが大変じゃないんですか？

金融機関によっては1本の契約で組み合わせできるところもあるよ。最近は「リスクを抑えたい人」向けの商品が増えてる。つまり、“上がることを前提に設計する”のが新常識になってるんだ。

上がること前提って・・・なんだか嫌な響きですね。

そうだね(笑)でも金利が上がるってことは景気が良くなっている証拠にもなる。そうなれば給料も増えていくでしょ？そうなったら、物価もあがり、また給料も上がるって良い循環になる。そうなると、今借りたローン相対的な価値が下がるから、必然的にローンが軽くなっていくんだよ。だから絶対に駄目ってわけでもないんだ。

ローンの相対的価値・・・なんだか難しいワードですね。でも確かに景気が良くなれば給料が上がる、そしたらローンも返しやすくなるので、金利が上がることは完全に悪いことだとは言えないってことは分かりました。

第3章｜返済期間の考え方を変える

そういえば、ローン期間も見直しポイントなんですよね？「短くすれば利息が減る」って聞きますけど、それだけじゃない？

そう。金利上昇時代は「長期ローンで余裕を持つ」ことも戦略なんだ。月々を抑えて、浮いた分を貯蓄や繰り上げ返済に回せば、トータルでは安心できる。確かに金利が上がるので、さっさと返した方が支払いは減るけれど、その為に家計を圧迫したのでは本末転倒だよね。

へぇ…期間を長くするって“逃げ”じゃないんですね。戦略的に使うことで、金利上昇にも対応できるんだ。

そのとおり！でも場合によっては繰り上げや期間を短くした方がメリットがある時もあるから、一概に全部がそうとも言えないけれどね。

第4章｜“繰り上げ返済”よりも大事なこと

昔は「ボーナスで繰り上げ返済」が定番だったけど、今は考え方が変わってきてる。金利よりも、資金の“自由度”を確保することが大事なんだ。

つまり、返すことより“手元に残すこと”が重要なんですね。

その通り。いざというときに手元資金がないと、金利より先に“生活の不安”が来る。「安心のために返す」より、「安心のために残す」って発想に切り替えよう。

でも、手元に残しても金利がそれ以上になったら、逆に不安になりませんか？

鋭い目線だね！確かに金利上昇が大きくなると、支払いが増えるので、さっさと無くす方がメリットだと言う考えもある。ただ、手元に残ったお金を上手に運用をしてみたらどうだろう？金利が上がっていると言うことは景気が良い。つまり、運用利益も増えるんだ。その利益を上手に使えば、金利上昇以上の価値を生むことも出来る。当然、運用にはリスクを伴うから全員におススメはしないけれど、手元にお金があればそういったことにもチャレンジできる。そういった意味で、安心することも大事なんだよ。