なぜ“今”家を建てたほうが良いのか──店長がロジックで解説する住宅市場の現実
なぜ“今”家を建てたほうが良いのか──店長がロジックで解説する住宅市場の現実

なぜ“今”家を建てたほうが良いのか──店長がロジック(論理)で語る住宅市場の真実

明子
明子: 店長、最近お客様から「今は家を建てるタイミングじゃないですよね?」ってよく聞かれるんです。正直に言うと、私も“なんとなく”そういう空気を感じてしまって…。どう説明したらいいんでしょうか?
店長
店長: まずひとつ聞きたいんだけど、明子さんは「今は建てない方がいいかも」と感じた理由は何だと思う?お客様がそう言う背景に、何があると思った?
明子
明子: えっと…物価が上がってるとか、建築費が高いとか、金利も上昇しているし、SNSでも“今は買い時じゃない”って言われていたり…。そういう情報が多いから、お客様も不安になるのかなって思いました。また私も実はそう思ってしまっています・・・
店長
店長: なるほど。確かに情報としてはそう見える場面が多いよね。でもね、今日はそこを“感情”じゃなくて“ロジック”で整理していこう。実はね──データで見ると『今は建てない方が損をしやすい』時期なんだ。
明子
明子: え!これだけネガティブな情報があるのに、逆なんですか?!それは詳しく聞きたいです!
家づくりは雰囲気ではなく経済構造人口動態で判断すべきテーマです。 表面上は「今はやめた方がよい」という空気が強いものの、実際には“今がもっともリスクの低いタイミング”であることがデータ上は読み解けます。今回は、なぜ今家を建てた方が良いのかを読み解いていきます。

1. 建築費は“下がらない構造”に突入している

要因背景影響
人手不足 建設技能者の高齢化と若手不足 人件費が上昇し続け、建築費へ直結
資材の世界的インフレ 木材・鉄・設備の値上がり 値下がりする環境にない
物流コスト増 燃料費上昇+2024年問題 材料調達コストがさらに増大
円安の定着 住宅設備の多くが輸入依存 円高に戻らない限り価格は下がらない
結論: 建築費は“景気”ではなく構造の問題で上がっているため、 値下がりを期待するのはロジック上成立しない。
コロナ前、失われた30年間と言われていた時期は、デフレと言ってどんどん物の価値が下がっていく時代でした。 そのタイミングでは、急いで物を買うよりも、後から買った方がメリットが大きかったのです。 しかし、今はその逆のインフレ。 物の値段はどんどん上がり、しかもこの流れは止まる気配がありません。 となると、昔みたいに、待てば値段が下がると言うロジックはもう通用しないのです。
店長
店長: 特に資材は世界市場で動くから、国内の事情とは無関係なんだ。だから「そのうち安くなる」は今の時代には当てはまらないよ。

2. 金利が上がれば“支払総額が爆発的に増える”

金利1%の差で、総支払額が数百万円〜1000万円以上変わるのが住宅ローンです。

金利月返済(35年)総支払額
0.7%約97,000円約4,060万円
1.7%約111,000円約4,655万円
2.7%約126,000円約5,290万円
店長のロジック: 住宅価格が200万円下がる可能性より、金利上昇で1000万円増えるリスクの方が遥かに大きい。
明子
明子: 店長から以前インフレの時には、金利が高かったと聞きました。あと、今の金利は空前絶後の低金利だとも聞いています。これからインフレになったら、きっと金利は上がる。だから金利が上がらないことを期待するのは無理だってことですね・・・

3. 賃貸が“安全”という時代は終わった

じつは賃貸も今後は値下がりしにくい構造になっています。

要因背景家賃への影響
修繕費の高騰 外壁・屋根・給湯器などが高騰 家主が家賃へ転嫁
管理コストの増加 人件費・委託料の上昇 家賃上昇につながる
空室率対策 人口減少で収益確保が難化 むしろ高めに設定されやすい
結論: 賃貸は「とりあえず」が最もリスクの高い選択肢になりつつある。
店長
店長: これまでは空き家が増えるから~とかの理由で家賃は下がる、もしくは家賃は上がらないって言われていたんだ。だけど、こういった値上がりの影響で、もう家賃を上げたい大家さんばかりなんだ。これって借りる人からみたら、相当のリスクなんだよね

4. “今建てる=未来の住居費を固定化できる”という最大の価値

持ち家の本当の価値は資産ではなく、

✔ 将来の住居費を確定させ、家計リスクを下げること

にあります。

項目賃貸持ち家
家賃の変動上昇リスク大ほぼ固定
老後の負担家賃が続く完済後は0円
修繕の主導権なし自分でコントロール

5. 生涯のコストを減らすことが出来る

色々あるが、結局最大のメリットは、生涯に掛けるコストが減らせること

✔結局の最大のメリットは、生涯に掛けるコストを減らせること

コロナ前に比べ、様々な理由があり住宅のコストは約1.2~1.5倍になりました。その上金利の上昇、賃料の上昇なども重なり、この状態をそのままにしておくと、コストが増えることが明確です。つまり、今の時点から住宅取得が1日でも遅くなると、生涯に掛けるコストが雪だるま式に増えていきます。このリスクはかなりの額になる。だから、今建てることに大きなメリットがあるのです。

明子
明子: 過去と比べて、表面の価格だけ見ると“今じゃない”に感じますが、構造で見るとむしろ逆なんですね。
店長
店長: そう。誠実な営業は「急いで建てましょう」とは言わない。でも“待つリスク”だけは正確に伝えないと、お客様の未来を守れない。そこに気が付けたのが、今回の最大のメリットだったね。
まとめ:
・建築費は構造的に下がる要因がない。
・金利上昇は総支払額を大きく押し上げる。
・賃貸は修繕・管理コスト増でこれからも上がりやすい。
・家を建てる最大の価値は“住居費の固定化”。

感情ではなくロジックで考えれば、「今建てる」という選択が最も合理的だと言える。

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