来年度GX補助金の内容と注意点──店長と明子がわかりやすく解説

明子： 店長、11月末にニュースで「来年度のGX補助金」が発表されていましたよね。家づくりを検討している方にとって重要そうですが、内容が複雑で…私もちゃんと理解できていなくて。

店長： そうだね。GX補助金は「高性能な省エネ住宅を増やすための補助金」。仕組み自体はシンプルだけれど、条件が多いから分かりにくいんだ。今日はポイントを整理して話していこう。

1. GX補助金とは？基本のポイント

GX補助金は、温暖化対策やエネルギー利用の最適化を進めるために、一定以上の省エネ性能を満たした住宅に対して補助が出る制度です。

明子： この辺りは今年と同じくらいですね。今年の準備がばっちりだった当社なら、何の問題もなさそうです。

2. 補助を受けるために押さえるべきこと

① 性能の条件を満たすことが必須

補助金を受けるには、断熱性と省エネ性のどちらも基準を満たす必要があります。 とくに「等級6」は、ZEHレベルよりも一段階高い断熱性能です。

② HEMSなどの“管理ツール”も必要

省エネ住宅を活かすためのエネルギーマネジメント機器が求められます。 これが抜けてしまうと対象外になるので注意が必要です。

③ 補助金は“予算枠”がある

GX補助金は予算枠があるため、申し込みが集中した場合は早めに受付が締め切られる可能性があります。特に今回の補助金は額が大きく、省エネ住宅であることだけが制限となるため、多くの人が狙っていきます。そのため、枠が無くなってしまうことを想定しておかないといけません。

3. 申請の流れとタイミング

GX補助金は、国の予算案が成立した後に正式な申請スケジュールが公開されます。 過去の傾向からすると、春〜初夏ごろに申請受付が開始される見通しです。

申請は多くの場合、施工会社が代理で行います。 ただし申請に必要な書類（性能証明、設計図、設備仕様など）は“契約前”から準備が始まるため、早めに動くことが重要です。

店長： 毎年起こるんだけど、予定していたのにもらえないって人が一定数出てくる。タイミング的にしょうがないって人もいれば、こういったことをずるずる先延ばしてもらえないって人も多い。一生に一回のことだから、焦って動くのはNGだけど、きちんと動くことってそれだけでもメリットなんだね。

4. よくある注意点

① 「補助金を使える前提」で間取りや仕様を決めてしまう

性能を上げるための断熱材や窓、給湯器を決める前に、 補助金の要件を確認しておかないと“該当しない仕様”になり、補助が受けられなくなることがあります。

② スケジュールがタイトになりがち

補助金の申請は 設計 → 性能計算 → 契約 → 着工 → 申請 という流れで進むため、準備が遅れると申請期限に間に合わないことがあります。

③ 性能を上げるほど建築費も上がる

補助金は“性能を上げるための支援”です。 そのため、標準仕様では満たせない会社の場合、追加費用が必要になることがあります。

④ 今後追加で条件だたされる場合も・・・

今年度の補助金の話が出たのが、去年の年末。それから施行されるまでに、条件が変わっていった経緯があります。今はまだ閣議決定されただけで、法案が通ったわけではありません。今後しっかりと施行されるまでは、情報を集めていく必要があります。

5. GX補助金を上手に使うためのコツ

• 早めに住宅会社へ相談し、対応可否を確認する
• 間取り・仕様と性能要件をセットで考える
• 申請期限と工程をあらかじめ確認しておく
• 性能の向上が“暮らしにどう影響するか”を理解する

店長： 補助金は基本後払い。家が完成してからもらえるから、それをあてにした資金計画はNG.あくまでのプラスアルファと考えるのがベターだね。家を建てた後の外構工事などにあてると相性がいいかもね。

明子： 補助金は魅力的ですが、ちゃんと理解しておかないと逆に失敗につながることもあるんですね。

店長： そうなんだよ。大切なのは「補助金のために家を建てる」のではなく、「良い家を建てるうえで補助金を上手に活かす」こと。そこを間違えなければ、とても助かる制度だと思うよ。