「返済比率」ってなに?──住宅ローンを組む前に絶対に知っておきたい数字
導入:金利?返済方法?…その前に「返済比率」って知ってますか?
これまで「金利の種類」や「返済方法」について学んできましたが、実は住宅ローンを考えるうえで、もっと根本的に重要な数字があります。それが「返済比率」。今回はその意味と、暮らしに与える影響を深掘りしていきます。

店長、前回の返済方法の話、すごく勉強になりました!でもまた新しい言葉を聞いちゃって…「返済比率」って何ですか?

うん、それは絶対に知っておくべき数字だね。ざっくり言うと、年収のうちどれだけをローン返済に充ててるか、ってことなんだ。

それって…「月収の中のローンが占める割合」みたいな感じですか?

そうそう。住宅ローン審査のときにも必ずチェックされるんだよ。収入に対してどれだけローンを背負ってるかで「貸していいか」判断される。
第2章:返済比率が高すぎるとどうなる?──家計への影響
返済比率が高いと、日常生活に目に見えない“圧力”がかかってきます。特に家族持ちの場合、その影響は家計全体に波及します。

「生活に影響が出る」って、具体的にどういう場面でですか?

たとえば子どもの習い事を減らしたり、車検を後回しにしたり。旅行も我慢する。そういう“ガマン”が積み重なると、暮らしに余裕がなくなるんだ。

なるほど…。支出が固定される分、自由に使えるお金が減るわけですね。

そうそう。“将来のため”に家を買ったのに、“今の生活”が削られるようじゃ意味がないんだよ。
第3章:銀行はなぜ返済比率を重視するのか
銀行が返済比率にこだわるのは、「貸し倒れのリスク」を減らすため。でも実は、単に比率だけで通るわけではありません。
金融機関が返済比率を厳しく見ているのは、貸したお金がちゃんと返ってくるかを確認するため。リスク管理のための指標なのです。

銀行って、そんなに細かくチェックするんですね。ちょっと怖いです。

でも逆に言えば、それだけ返済比率って信用の指標にもなるってこと。ちゃんと見てる人は金融機関からも信頼されやすいよ。
第4章:実例で見る!年収別・無理ない返済比率とは?
では実際に、どれくらいの返済比率が“ちょうどいい”のか。年収別に考えてみましょう。

例えば年収500万円の人だったら、返済比率はどれくらいが理想ですか?

うーん、理想は25%以内かな。年間返済額が125万円以内。月でいうと10万円ちょっとが無理のないラインだね。

それ以上になると、貯金も厳しくなってきますもんね。

そう。だからこそ、数字だけじゃなくて「生活していけるか」を基準に判断するのが大事なんだ。
第5章:まとめ──「通るか」より「返せるか」を大切に
返済比率はローンの審査だけでなく、あなたの暮らし全体に影響する数字です。「借りられる金額」ではなく「安心して返せる金額」を見極める目を持ちましょう。

今まで、ローンって“いくら借りられるか”ばかり見てましたけど…大事なのは“返していけるか”ですね。

そう、それに気づけただけで十分前進だよ。無理のない返済計画こそ、幸せな暮らしの第一歩なんだ。
返済比率とは、「年間返済額 ÷ 年収 × 100」で計算されます。つまり、あなたの年収のうち、どれくらいが住宅ローンに消えていくかという指標です。

じゃあ、例えば年収400万円で、年間の返済が100万円だとしたら、返済比率は25%ってことですか?

その通り!金融機関によって基準は違うけど、その数字の上限は30〜35%くらいが目安だね。それ以上だと審査に通らないこともある。

なるほど…ということは、ローンをいくら借りられるかは、収入でほぼ決まっちゃうんですね。

そうだね。でも「借りられる金額=返せる金額」じゃないってことが、落とし穴なんだよ。