本日は6/8。
緊急で記事をかいております。
ですので、意味が分からない内容だったり、誤字脱字が多いかもしれませんがご了承下さい。
あ、今回も店長がお送りいたします。
板橋区のマンション家賃問題について
ここ数日、ネットやTVである板橋区のマンションの家賃について、色々と情報が出回っています。
内容としては、今まで7万円ほどだった家賃を、19万円に値上げすると言った通知が大家さんから届いたという内容です。
詳しくはネットニュースやTVニュースで確認して欲しいですが、かなり驚愕的な内容ですね^^;
7万から19万ですから大体2.5倍くらい・・・・
元が数千円だったらまああり得るでしょうが、7万円からの19万円はかなりの上昇です。
ニュースを見るとどこまでが本当なのか分かりませんが、中国籍の方がオーナーになったとか、民泊で使わてるとか、嫌がらせのようにエレベーターが止められたとか、様々な情報が出ています。
ただ、この問題は実際には借主側が応じないと言った判断が法的に認められており、最終的には借主、貸主の双方の合意が無いといけないと言った条件がつくので、大きな問題とはならないでしょうが、かなりショッキングな情報です。
では家賃は上げることが出来ないのか?
そういったことなら、今回の物件以外でも値上げに関しては、合意しなかったら上がらなくて済むの?となりそうですが、実際にはそう言ったことにはならないケースが多いです。
ちなみに家賃を上げる時には、その正当性を大家さんが提示する義務があるのですが、下記のようなことがその理由として認められます。
・近隣の家賃相場の上昇
・物価の上昇などで管理費が上昇した場合
・修繕費用の捻出や維持管理費の捻出のため
その他の理由もありますが、こういった理由がある時にしっかりとした手続きに則れば、家賃を上げることは認められます。
この正当性が認められる場合は、借主が拒否をしても裁判などになれば負けてしまうこともあります。
このように今回のケースのような事例は問題になりますが、一般的に家賃の上昇は普通に考えられることです。
家賃上昇の正統的理由が揃い始めている
そして、こういった『正当的理由 』ですが、近年揃い始めています。
皆さんも感じているように物価高の影響で、物の値段が上がっています。
大家さんはアパートやマンションを維持管理する義務がありますが、その費用の上昇が始まっています。
また、近年のアパートの家賃は上昇しています。
特に新しいアパートが顕著で、それまでの近隣の相場よりも、1.5倍以上の家賃で貸し出しをするところも増えています。
そして、そういった物件がどんどん増えています。
理由は簡単で、物価の上昇で建てる費用が上がってしまったから。
その元を取るには家賃をあげるしかないのです。
さらに、今までのアパートやマンションの老朽化が進んでおり、修繕や最悪建て替えなどしないといけない物件が増えています。
追い打ちでいうと、共用部分の電気代や管理代も上がっており、大家さんとしては値上げをしないと、事業として成り立たない。
そんな状況になっています。
法律では借主を守るように、借主にとって有利な条件が多いですが、貸主もボランティアでやっているわけではないので、事業が続けられないなどの状況になるなら、値上をしてもいいと言った判断もされます。
このようなことや状況を考えると、家賃の上昇は他人の問題ではなく、もう自分の問題になっているのです。
持ち家VS賃貸の定義が大きく変わってしまった
ここで話を変えて、住宅業界の往年の問題。
『持ち家VS賃貸』問題の話をします。
これまではこの話をした時、答えが出ないケースが多かったです。
と言うのも、どちらの言い分もあり、更にどちらの言い分も正しい状況で、どちらにもメリット、デメリットがあった。
その結果、どちらも正しいし、どちらも間違いだよねって答えになってしまっていたからです。
これについては色々な意見があるので、『いや!絶対に持ち家だ!』『いいや、賃貸だ!』って意見があると思いますが、客観的に見たら、双方の言い分も正しいよね?が、一般的な見解だと思います。
さて、この状況が近年の情勢により、大きく傾きかけています。
それはこういった状況です。
家賃があがるのは計算に無かった
この問題の定義に、『家賃はいつまでも変わらない、むしろ下がっていく』といった定義がありました。
30年以上続いた経済の状況で、日本の物価はこの30年間ほとんど変わりませんでしたし、ある分野では値下げが進行した状態でした。
なので、持ち家VS賃貸の問題になったとき、賃貸の家賃は上昇しないとされていたケースが多かったです。
それどころか、同じアパートに住んでいれば、建物の老朽化に合わせ家賃の減少が見込めるや、生活が苦しかったら家賃が少ないところに引っ越せばいい。
そんな定義が当たり前とされて議論をされていました。
しかし、先ほどいったようにこの定義は大きく変えなくてはいけません。
今後は家賃は上がるものだし、近隣の家賃相場で家賃を決めることが出来るので、家賃が少ないところに引っ越すことが難しくなっていきます。
そうなると、今までしていた計算に、家賃の上昇分を足さなくてはいけません。
これを前提とすると、今までの議論が全く変わった物になります。
そもそも引っ越しをしたくない
とは言っても、家賃が低いところはあるので引っ越せばいい、この議論は正当です。
今後もそうすれば、家賃の維持は可能です。
しかし、今回の板橋の件でそれも難しいことが分かってきました。
今回の問題のニュースなどを見てもらうと分かるのですが、今回の住民の意見でこんなものがありました。
『この歳になって引っ越せと言われても、住みなれた場所から離れることは出来ない。新しい環境に馴れたり生活の基盤を変えることは、この歳になったら不可能だ』
こんな意見がありました。
これは至極真っ当な考え方で、意見にあるこの歳がいくつを指すのか分かりませんが、ある程度高齢になってから引っ越しをするのはかなり大変です。
住民の意見の通り、新しい環境に馴れたりするのはとても大変です。
掛かりつけのお医者さんだって変えなくてはいけなくなるかもしれませんし、新しいコミュニティーに入り、1から人間関係を築くのもかなりの労力です。
『だったら近くに引っ越せばいいじゃん?はい論破』
なんて言われそうですが、先ほどの値上げの際に、近隣の相場に合わせて家賃の上昇が出来ると言ったことを忘れましたか?
今住んでいるところの家賃が上がるのなら、近隣の家賃も上がっていると想定しないといけないですよね?
『なら今よりも部屋数を減らすとか、少し人気のないエリアにするとかすればいいですよね。再度、論破』
これも難しい人が多いです。だって今現在は1Kなどのアパートに住んでいる人はどうしたら良いのですか?
1Rキッチン、お風呂無しなんて物件に引っ越せばいいですか?
それこそ今までの暮らしから大きく環境を変えなくてはいけませんよね?
確かに理論的には出来るのでしょうが、それを行うのは生身の人間で、欲も希望も生活もあります。
さて、こんなことうを言っている私ですが、実は私もどちらかと言うと、論破をしているような人達の考えに近い考えをしている人間です。
だから、理論的にはそうなんだからそれをすればいい。
出来ないなんてただのわがままだ。
なんて、冷たく思える考えを持っています。
だってそれが自分達が出した答えなんだから、そうなってもいい、そう思ったからそういった選択肢を選んだんでしょ?
そんなことは考えていなかった、それが普通だと思っていた、なんて話はただの自己責任の転嫁です。
だって、そこまで考えて生きている人の方も多いんだから。
このような考えを私自身は持っていますが、ただ現実は違うことも理解しています。
そんな理想論ばかりでは現実は動いていません。
今だって、そんな風に借主さん達は思い、そしてその正当性を主張している。
これが結局の現実なんです。
だったら、『持ち家VS賃貸』にもその現実を盛り込まなければいけない。
それが私の出した答えです。
持ち家の値上りもあるが・・・・
さて、次は逆の見方をしてみます。
持ち家の状況もまた変わっています。
一番変わっているのが、『持ち家の値上り』です。
これは単純に家が高くなったこともありますし、ローンの金利上昇も値上げの一つと言えます。
そして、それはこれからも続いていくので、持ち家の状況だって悪い方向に動いています。
この結果、どちらの主張も痛み分け!
と言いたいのですが、持ち家には一つ大きな違いがあります。
買ってしまえば値段が確定する
それは持ち家は買ってしまえば、値段が確定することです。
持ち家の値段は年々上がりますが、一度買ってしまえばそこで値段が確定し、それ以上上がることがありません。
しかし、家賃は確定することは一生ありません。
それは今回の値上り問題が証明しています。
つまり、この点で持ち家にメリットが発生したことになります。
というか元々あったメリットなのですが、これまでは家賃は変わらないことが前提だったので、議論の前提に上がりづからったといった方が正確かもしれません。
そして、このメリットが今後の状況を考えると、とても大きなメリットとなるのです。
例えば物価が1.5倍になったら・・・?
例えば物価が今後10年で1.5倍になったとしましょう。
持ち家は今なら2000万円の住宅ローンが7万円、家賃は7万円で比較をするとします。
家賃は物価と綺麗に揃って上がるとは思えませんが、1.5倍になったとしたら、今7万円の家賃の人は10年後は10.5万円を払うことになります。
ただ、持ち家の場合、10年後の3000万円ではなく、今の価格2000万円で買っているので、支払い金額は10年後も20年後も変わりません。
とくに固定金利でローンを組んだ場合は、支払いは変わっていきません。
家賃と違い7万円のローンで始めた場合、10年後も7万円ですので、家賃と比べかなり割安になることが分かります。
もし家賃が1.5倍になったとしたら、その差は毎月3.5万円、年間で42万円、10年で420万円。
これだけの支払いの差が出ることになります。
この議論でよく出てくる『持ち家の修繕、税金問題』なども、この位の支払いの差があれば、回収出来るどころか、持ち家の方の支払いの方が少ないなんて状態です。
さらにこの物価上昇がローンの終わる35年間続いた場合、その差は開く一方ですし、下手すればその差は家一軒買えるくらいの差になります。
このように、家の値段を確定できる持ち家がかなり有利になる計算が成り立つようになります。
物価上昇が1.5倍何てあるわけない?
さて、先ほどさらっと物価が1.5倍になったらと言いましたが、そんなことあるわけない!って思いませんでしたか?
確かに今までの日本ではありえない数字だし、今後もなさそうに見えます。
しかし、実際にこの10年で物価、正確には最低賃金が約1.5倍になった国があります。
また、そう言うこと言う時って、どこかの新興国なんかだと思いませんでしたか?
答えはNo、その1.5倍になった国とは『ドイツ』なんです。
ドイツは近年GDPで日本を抜き世界3位になった経済大国。
新興国ではなく、かなりの先進国です。
このドイツが1.5倍になったことは特段変わったことではなく、EUでいうとフランスやオランダ、イタリアなどもほとんど同じような状況です。
ただ、これは喜ばしいばかりではなく、やはり企業も庶民も困ってはいるところで、日々のようにあがる物価に対応するにたいへんだといった記事も見ました。
このように1.5倍程度ならある意味普通な上昇率で、日本もこの上昇率になる可能性があります。
と言うか、こうならないと、10年後には日本はもう、お金の強さだけで言えば後進国の仲間入りです。
昔は日本は物価が高いとして、海外から出稼ぎの方も多くいましたが、そのような状況では日本人が海外に出稼ぎに行かないといけなくなります。
現実的に今もそうなってしまっていますし、それが問題にもなっています。
また、家電の価格を見たらこの状況がどんなに危険なのかが分かります。
携帯電話のアイフォンの値段は昔は7万円も出せば買えましたが、今では15万円以上します。
日本人からすると高くてありえない数字ですが、海外の物価が高いエリアの人から見たら、まあまあそんなもんでしょ?くらいの値段です。
その理由は物価の差。
今のアメリカと日本では、物価の差が3~4倍程度あると言われています。
つまり日本で1000円で買える物は、アメリカでは3000~4000円出さないと買えません。
しかし、逆を言えば、アメリカ人は日本人の3~4倍程度のお金を払っても普通に生活が出来ると言うこと。
世界的に一般的な人の給料の価値は変わらないと言われていて、日本人が400万円くらいあれば1年間普通に過ごせるなら、物価が3~4倍高いアメリカ人は1200から1600万円程度のお金で暮らせていけます。
これだけ聞くとアメリカ人はお金持ちのように思えますが、アメリアの物価が3~4倍なので、この位もらってようやく普通の給料なんです。
生活水準で言えば、日本で400万円の給料の人と同じ水準の生活になります。
先程のアイフォンですが、日本人は15万円高!ってなっていますが、アメリカでは3~4倍価値が変わることにもなるので、アメリカ人がアイフォンを買う時は、同じ15万円でも、日本人が5万円程度の買い物をする感覚でアイフォンを買います。
同じようにゲーム機のPS5も10万円以上して、日本ではもうゲーム機の価格ではないとか言われていますが、アメリカ人からしたら、3~4万円程度の感覚なので、まあそんなもんでしょ?って値段なんです。
今でも、もうすでにこんなに差があります。
それなのに、日本の物価があがらないとなれば、近い将来何も買えなくなります。
例えば、日本の物価が今後10年で1.1倍にしかならなくて、アメリカが1.5倍程度になったとしたら、アイフォンは20万円以上お金を出さないと買えないのに、日本人の給料はほぼ同じなので、買えない人ばかりになります。
これは家電だけではなく、お肉も、小麦も、バターも、ガソリンも・・・・
日本が海外から輸入するものの全てが高額となり、日本人は変えなくなります。
当然、そんな国に輸出をしても海外は儲からないので、日本には物を売らなくなります。
そして日本は経済だけではなく、物不足も合わさった後進国の仲間入りとなります。
今日本はODAと言って、後進国の方々の技術支援や金銭の支援を行っていますが、今の状況が続けば、近い将来日本がODAで支援される側に回るでしょう。
私はそんな未来を見たくはありません・・・・
大げさに書きましたがありえるシナリオです
さて、ちょっと大げさに書いてしまいましたが、実際に起こるシナリオだと言うことは事実です。
当然そうならないように、政府や偉い人が皆で頑張っていますが、その方々だけでは限界があります。
私達庶民も頑張らないといけません。
そのためには、今回の記事のような意識改革が必要ですね^^
今回の『持ち家VS賃貸』の問題も、これまでと同じ考えではもうダメです。
新しい情報や状況を自分でも考え、そして少しでも良い状況になるようにしていきたいです。
決着の結果は?
さて、最後になりますが、今回の問題の決着の結果発表です。
結果は・・・・
『物価が上昇すると思うなら、1日でも早い持ち家検討を!物価が上昇しないと思うなら、どっちでも好きな方を。ただ、物価の上昇を望むことは暗い未来しかないけれどね・・・』
です。
長い文になってしまいましたが、これが正解だと今は思います。
今回はここまで。
皆さんもこの問題については考えてみてくださいね^^