■間違った温度設定は体を悪くします・・・
7月になりましたが、もう梅雨明けですね^^;
全国で30℃越え、40℃越えなんてニュースが聞こえてきます。
そんな中、電力不足が騒がれ7年ぶりに節電要請が出ています。
そうなるとエアコンなどを節約しようとする動きが出てきますが、その際に間違った温度設定をして節電どころかむしろ電気の無駄使いをしてしまう方がいらっしゃいます。
そんな意識をなく無駄使いしている方の多くに、『エアコンの温度設定は28℃に』って言葉通りに28℃の設定でエアコンを動かしている人がいます。
実はこれ大きな間違いなんです^^;
間違った温度設定では、体に悪いですし、最悪死の危険すらありえます。
今回はその間違った温度設定の理由と、正しいエアコンの使い方をお話致します。
■28℃のスタートは『クールビズ』から
まず、そもそも推奨の温度が28℃になった理由です。
そのスタートは『クールビズ』からだと言われています(所説あり)
クールビズを環境省推奨していますが、その適切な温度設定を28℃としたことが始まりと言われています。
この28℃という数字は環境衛生や労働衛生の法律で定められた、18℃~28℃が適温だという法的な取り決めの温度から適応されています。
暑い夏場は、ネクタイやジャケットを脱いでも良くして、適正な室温で暮らしていこうねって考えです。
しかし、それが色々な勘違いやなどで、温度だけが28℃として定着してきているのが現状のようです。
*ちなみに環境省はこのように発表しています。
(環境省のHPから抜粋)
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/coolbiz/
環境省はあくまでも28℃は目安であり、各々の状況に合わせて変えていくものだと言っています。
また、28℃は冷房の設定温度ではないとも言っており、目安ではありますが、室温を28℃にすることを勧めています。
エアコンの温度設定が28℃なのではなく、室温の設定が28℃が正解です。
エアコンの温度設定が28℃なのではなく、室温の設定が28℃が正解です。
大事なことなので2回言いました。
■間違った温度設定は大幅な電力量UPに繋がる・・・
さて、次はエアコンの間違った温度設定についてです。
この使い方を間違えると大幅な電力量UPに繋がります。
ですので、ここからは間違ったエアコンの使い方と正しい使い方をお話したいと思います。
エアコンの使い方をしっかりとするだけで、多い方は月に数千円以上の経済効果がありますし、電力不足の解消にも役立ちます。
ですので、ここでしっかりとした使い方を覚えていって下さい。
1、こまめなON、OFFは逆効果
皆さんの中には節電の基本として、電化製品のこまめなON、OFFを心掛けている人も多いでしょう。
誰もいない部屋の照明器具、見ていないTV、ゲーム機やPC等々の機械など、無駄な電力の節約はかなりの効果があると言えます。
使う時だけスイッチをON、使わないときはスイッチをOFFする。
家庭によっては10%以上の節電効果もあると聞いたことがあります。
なので、エアコンも同じようにこまめにON、OFFをする癖がついている方が多いのではないでしょうか?
しかし、これは大きな間違え。
エアコンに自動モードがある方は体感したことがあると思いますが、自動モードのエアコンは動き始めて設定温度になるまでは、うるさい位の高出力で冷房をします。
それから、涼しくなったなーって思うころには、動いているのも忘れているくらい静かに動いています。
これは、最初に一気に空気を冷やし、あとはその温度をキープする方が節電になるからそういった冷やし方をするのです。
今のエアコンのAIは本当に頭が良いですから、任せるだけでかなりの節電になるんです。
また、一回冷えてしまった室温なら、1時間で電気代が1円で運転が出来ると言ったことを売り文句にしているエアコンもあるくらいで、そのことからも少しでも早めに温度を冷やすことはメリットであると言えます。
これがこまめにON、OFFをすると、こんな問題が起こります。
①まず、大量の電気を使い部屋を冷やす。
②冷えたからエアコンを止めて、暑く感じるまでエアコンを止めておく。
③熱く感じてきたので、また大量の電気を使い部屋を冷やす。
④ ①~③の繰り返し・・・
この繰り返しだとエアコンを常にフルに動かすことになるので、かなりの電力量が必要になります。
この時の電力量は部屋の状況や機器の性能などにより一概に言えませんが、各エアコンメーカーの研究や、個人や当社のような会社での調べによると、自動運転のような使い方に比べて、電力量が多くなる確率が高いと出ています。
なので、諸条件ありにはなりますが、基本はエアコンは出来ればつけっぱなしが最も効率が良いと言えます。
2、とは言えつけっぱなしもダメな時もある
つけっぱなしが良いと言い切った後でいきなり反対のことを言いますが、つけっぱなしが絶対に良いのかと言うとそうでない場合もあります。
① 外気温と室温がほとんど同じ場合。
この場合エアコンを動かしてもそうでなくても、室温は変わらないので、止めても体感的に大丈夫な温度なら止めたほうが節電になります。
② 断熱性が悪く、隙間風がひどい家(気密性が低い家)の場合。
この状況化では、冷やしても冷やしても外気の熱の影響で、室温がどんどん熱くなるので、エアコンは常に稼働しています。
こうなると、冷え切った後の少ない電力での運転がいつまで経っても見込めないため、必要時だけ使う方がお得になります。
③ 長時間、長期間部屋や家を離れる時は、さすがに無駄が多いので、止めた方が良い。
ただ、これに関しては、高温多湿な空間は部屋の傷みや劣化を早めることもあるので、電気代だけで考えて良いのかは一度考えなくてはいけないことかなって思います。
④ 昔のエアコンを使用している場合。
最近の電化製品は品質が良いので、15年経ってもまだまだ使えるエアコンが沢山あります。
しかし、メーカーの調べでは15年前のエアコンに比べ今の物は、年間の期間電力使用量で1000kwh以上節電が出来ると言ったデータが出ています。
金額ベースで言うと20,000円以上の差です。
ただ、ちょっとこのデータは極端なデータなので参考値程度に考えたいですが、それでも概ね10~15%程度の節電効果があるようです。
なので、古いエアコンを使って自動運転をしても効果はありますが、元々が高エネルギーを使う機会なので、状況によっては省エネであるとは言えない場合があります。
とは言っても、買い替えのコストまで考えると中々難しいところですが・・・
以上のように、いつもどこでも誰でもがつけっぱなしが良いわけでなく、時と場合があることもご理解下さい。
3、実際には温度計の温度ではなく、体感温度を重視すること
話がちょっと変わりますが、この時期に地中海地方や北海道の札幌などに行ったことがある方っていっらしゃいますか?
私はひと昔前に地中海沿いのスペインに夏場に行ったことがあります、また北海道、札幌は本当に好きで何度も行かせて頂いております。
共に料理が本当に美味しくて、まだ行ったことがないのならぜひおすすめしたい旅行先です。
さて、そんな素晴らしいスペインと札幌で、外を散策している時、外気温が30℃を超えていてさすがに暑いなーって日が何度かありました。
しかし、日陰に入ったらちょっと肌寒いって思うくらい涼しかった経験をしたことがあります。
その逆に温度が25℃程度でもジメジメするくらいに湿度が高いと、動かなくても汗が出てくるそんな経験もしたことがあります。
また、そんな状況だったから半袖で出かけたら、風が吹いてきて寒く感じたり、直射日光を浴びたらまた暑くなった・・・・なんて経験もあります。
このように実際には温度だけでは、快適な空間は実現できず、湿度や風、また日光にあたることなども考えていかなくてはいけません。
これを体感温度と言うならば、温度計の温度管理ではなく、体感温度の温度管理をすることを重視しなくてはいけませんね。
重要なのは湿度や空気環境であり、温度だけで語るものではないと覚えておきましょう。
除湿器やエアコンの除湿設定で、10%湿度が変わるだけでかなりすっきりとした部屋になりますし、扇風機やサーキュレーターなどでを使えば28℃だと寒いっていう人もいるくらい変わります。
また、サーキュレーターは部屋の空気を循環させてくれるので、空気の底冷えも解消することが出来ます。
頭は暑いけれど、足元は寒くて・・・って状況を解消出来ます^^
■まとめ
簡単でしたが、正しい28℃設定についてお話させて頂きました。
この夏は全国で電気不足が予想されています。
節電することはとても大事ですが、間違った節電は効果がないどころか逆効果で、実際には意味が無いことになってしまいます。
また、温度の本当の意味での設定方法を理解しないといけない理由もお分かりいただけたでしょうか?
今年の夏も暑そうですが、それでも家にいる時くらいは快適で暮らして頂ければと思います。