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オーガニックで豊かな暮らしの家づくりの基礎知識 「壁と 床に接する巾木」

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オーガニックで豊かな暮らしの家づくりの基礎知識 「壁と 床に接する巾木」
オーガニックで豊かな暮らしの家づくりの基礎知識 「壁と 床に接する巾木」
牧之原市細江の家、天然木の立派な軒天施工中です。
床と壁に接する巾木は、「はばき」と読みます。

また、幅木と書くこともあります。


最近では部屋をすっきり見せるデザインや

接合部をきれいに見せたりするデザインが

流行っているため、巾木について、

必要なのかという疑問は増えています。


本当に巾木をなくしてもかまわないのでしょうか。


◆巾木の必要性

建築コストを下げたいので

床と壁に接する巾木をなくしたい考えています。


なくすことでどんな問題がおきますか?


最近、このような質問が多いです。


しかし、巾木には様々なメリットがあります


床と壁をつくる際、施工上、

隙間が出来るのでそれを隠すために

巾木を設けます。


隙間が出来ることで

床と壁が多少動いたとしても

力を逃してくれる役割もあります。


「すっきり見せたいので巾木を無くしたい」

ということですが、

巾木がないと隙間から冷暖房の熱が逃げたり、

あるいはゴミや湿気などが

壁の中に入っていく原因にもなります。


掃除機などが当たった際に、

壁を保護してくれるという役割もあります。


もし部屋をどうしてもすっきり見せたいのであれば

巾木の色を壁と同じ色にする、

巾木の高さを4~5センチ程度におさえることでも

随分と見え方は違ってきます。


また、

巾木は壁と床との緩衝材という役割を持っています。


代表的なものとして

「出巾木」と「入り巾木」があります。


床面をすっきり見せたいのなら

「入り巾木」にすることも出来ます。


ただし床と壁の隙間部分は

弱くなってしまうので注意は必要です。

◆建築では「縁を切る」考え方がとても大切


巾木だけでなく、建築において、

仕上げ材が異なる部分に接するところには、

接合部をきれいに見せるため

「見切り縁」(みきりぶち)を設けています。


つまり「縁を切る」という考え方です。


たとえば床と排水管の縁が切られていないと、

排水時の振動が床に伝わってしまいます。


また、タイルについても

目地(めじ・継ぎ目のこと)を切ることで

タイル裏面への水の侵入を防ぎ、

さらには目地を設けることで

焼き物タイルの微妙な寸法の誤差を

調整してくれるのです。


カーポートなどのコンクリートにも目地を入れます。


これは温度差や湿度の変化によって

コンクリートにひび割れ等が

発生する場合があるためです。


目地で縁を切って

ひび割れを拡大させないように

防止する役割を担っています。


つまり振動や音、熱などが伝わるのを

防止する役割をするのです。


「家族の縁を切る」となれば

これは大事になりますが、

建築では「縁を切る」という考え方が

とても大切であり、

住まいの性能を向上させる

もっとも重要なポイントなのです。


こうした理由もあり、

巾木を設けない時は

壁の下地に補強材を入れますが、

それでも床と壁の継ぎ目は

巾木を設けた場合に比べて強くなりません。


掃除機をかける時も注意が必要ですし、

フローリングにワックスをかける際に巾木がないと、

そのワックスを壁紙が吸い込んで

長い間のうちに下部がシミになることも考えられます。


また、仮にコストを下げたいという理由で

巾木を入れるのをやめても、

巾木は、建築コストの約1%ですので、

大きなコストメリットにはなりません。


むしろコストよりも

すっきり見せたいとインテリアにこだわるなら、

そのこだわるスペースのみ巾木をなくすことです。


他のスペースはできるだけ巾木を設けておいた方が

メンテナンスも手間もかからないということです。


このように、様々なメリットを考えると、

巾木の必要性は非常に高いのです。


それでは!また!!