
おかげさまです。
家づくりは「一生に一度」と言われますが、実際は「人生を何度も左右する選択」でもあります。
お客様からよくいただく相談の中には、間取りや設備の話だけでなく——
「親に口を出されたくないけど、無視もできない」
「息子夫婦が勝手に進めていて、心配だけど何も言えない」
といった、人間関係にまつわる話も多く含まれます。
家を建てるのは“個人”の選択のようでいて、実は“家族”という小さな社会の価値観が色濃く反映される場面でもあるのです。
今回は、そんな“世代を超えて、ちょっと賢く家をつくる”ためのヒントを、仁藤流にまとめてみます。
■ 家づくりは「家族会議」から始める時代です
家づくりの相談に来られる方の多くが、住宅展示場やInstagramなどをきっかけに動き出す方少なくないです。
それ自体は悪くありません。ですが、設計図よりも先に決めるべきものがあります。
それは、「家族として、これからどう生きたいか?」という方向性です。
ここを省略して「かっこいい家」「コスパがいい家」だけを追い求めると、
完成後に“ちょっとした後悔”が大きな不満へと育っていくことがあります。
■ 親世代の意見は「過去の知恵」ではなく「未来の指針」かもしれない
あるお施主様の話です。
「親にだけは口を出されたくない」と言っていたご夫婦がいました。
しかし、実際に住み始めてから——
「夏がこんなに暑いとは思わなかった」
「洗濯動線を甘く見てた」
「子どもが生まれて親ともっと連携しておけばよかった」
と、親が最初に懸念していたことを“あとから実感”されていたのです。
もちろん、親世代の意見には「昭和的」な部分もあります。
でも、経験に裏打ちされた“知恵”や“予測”には、今の若い世代が見落としがちな視点も多く含まれているのです。
■ 家づくりで避けるべき「6つのワナ」
仁藤流として、ちょっと賢く家を建てたい方に、私は、こんなアドバイスをしています。
1. 焦らない
「今ならキャンペーンで○○がつく!」という言葉に惑わされないこと。家は急いで決めるほど、後悔の種が増えるものです。
2. 営業マンに惚れない
営業担当が親切でも、家が適切とは限りません。営業マンと結婚するわけではないのですから(笑)、冷静な判断が必要です。
3. 直感だけで決めない
「なんとなく良さそう」は、設計上の欠点を見逃すサインかもしれません。理性と感性のバランスを大切に。
4. お得感を追いすぎない
住宅ローン控除や補助金も大切ですが、それで本当に“いい家”になるかは別問題です。
5. 見た目に惑わされない
モデルハウスのような「映え」を求めると、実際の生活ではストレスになることも。
6. 目先のコストだけ見ない
数十年住む家です。10万円の差にこだわって、100万円分の快適性を失うこともあるのです。
■ 仁藤流・ちょっと賢い三段階の家づくり
仁藤がオススメするのは、以下の三段階で考える方法です。
【ステップ1】 まずは“家族会議”を開こう
両親と同居する予定がなくても、今後の育児サポートや介護支援、帰省のしやすさなど、意外と親世代の暮らしも関係してきます。
ここを無視すると、のちのち“言いづらい不満”が発生します。
【ステップ2】 “価値観”に基づく設計図をつくる
間取りは、生活の価値観の表現です。「片付けしやすい家にしたい」「夫婦の会話を増やしたい」など、目に見えない願いを設計に落とし込みます。
【ステップ3】 その価値観をカタチにできる工務店と組む
いくらいい設計でも、つくり手の理解と技術がなければ意味がありません。性能も、思想も、技術も——あなたの“本当の希望”を汲み取れる工務店を選びましょう。
■ まとめ:あなたの家は、誰の未来のためのものか?
家は建てた瞬間から、未来へと向かって「老いていく」存在です。
だからこそ、若い勢いだけではなく、年長者の知恵や経験も“ひとつの材料”として取り入れるのが、ちょっと賢い家づくりです。
「親に口を出されたくない」という気持ちも、「子どものために何かしてあげたい」という親心も、
その根底にあるのは“家族の幸せを願う気持ち”のはずです。
その気持ちを、家というカタチに昇華させるために、私たちがいます。
家づくりは、「営業トーク」ではなく、「家族会議」から始めてみませんか?
ご相談は、いつでもお気軽にどうぞ。
“性能”と“思想”の両輪で、あなたの未来を支える家づくりをサポートいたしますので、よろしければ。
ご縁を大切に唯一無二の家造り
おかげさまでありがとうございます。