
ちょっと待って。本当に床暖房は必要ですか?
先日あるサイトで、『業界人に聞いた!自分の家には取り入れない機具は?』みたいな記事で、なんと床暖房が1位になっていました。
お客様からは結構人気がある機械でしたので、この差はおもしろいなと思います。
特にそれをメインにして売っている会社が、今では日本一の着工数を誇る会社って言うのも、なんだか面白いポイントです。
と言うことで、今日はその床暖房を専門家の目から見て、やめた方が良いよって記事を書いていきたいと思います。
では、ゆっくりと読んでいって下さい。
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冬になると「足元から温めてくれるから床暖房がいい」と言う声を多く聞きます。
住宅展示場やカタログでも「快適さ」の象徴として紹介されることが多い床暖房ですが、業界のプロから見ると「ちょっと待って」と言いたくなることが少なくありません。
実は、床暖房は使い方や家の性能によっては不要だったり、むしろ不利になるケースすらあるのです。
今回は、床暖房の“知られざる側面”を冷静に掘り下げていきます。
床暖房=快適の象徴? それ、半分は誤解です
まず、床暖房には大きく分けて「電気式」と「温水式」の2種類があります。
どちらも床の下にヒーターやパイプを仕込み、床材を通して輻射熱で室内を温める仕組みですが、暖まるまでに時間がかかる、ランニングコストが高い、修理が困難といった弱点があります。
さらに言えば、高性能住宅(高断熱・高気密)が当たり前になりつつある今、そもそも床暖房がなくても家全体が暖かく保てる設計が可能なのです。
これまでの家づくりとは頭を切り替えなくてはいけない
皆さんは冬場は足元が寒いと言うのは当り前だと思っていませんか?
これまでの家づくりではそれが当たり前だったので、そこをどう解決しようかとして、床暖房が取り上げられてきました。
足元が寒いなら、根本を暖めたらいい。
確かに理に適っています。
しかし、今の家はしっかりと作れば、そもそも足元が寒くない家が出来上がります。
それは当社の展示場でも実現出来ており、壁も床も天井も同じ温度の空間になるので、足元が寒く感じないのです。
そういった本当の意味での根本的な解決が出来る今、床暖房の必要性はどんどん失われています。
床暖房を取り入れたときのデメリットはこんなにある
1. 光熱費、設置費用が想像以上にかかる
特に電気式床暖房は、床全面に熱を通すためにかなりの電力を消費します。
「エアコンより安い」と思われがちですが、実際には床面積×長時間稼働になるため、1日中つけっぱなしにすると1ヶ月あたり3万円以上の電気代がかかるケースもあります。
一方、温水式は電気やガス、灯油を使って温水をつくりますが、そもそも水を一度暖めるといった、効率の悪いことをすることで、熱効率は悪いですし、給湯機器の保守点検や燃料代がかかり、導入後も決して安くはありません。
また、設置費用が高いこともデメリットの一つです。
エアコンなどの家電で出来る暖房器具は高くても数十万円程度ですが、家全体を床暖房するとなると、安くても100万円以上、高ければ数百万円も掛かる設備です。
なので、多くの家ではLDKだけとか、寝室だけとか言った部分的な設置に留めてしまいます。
これでは結局はエアコンなどを利用しないといけないので、あまり意味がありません。
唯一あるメリットとしたら、床に寝たら暖かいくらいでしょうか^^;
ただ、その場合は低温やけどの危険があるので、基本的にはおススメいたしません。
2. メンテナンス・修理が難しい
床暖房の大きなリスクのひとつが、「壊れたときの対応の難しさ」です。
床下に配線やパイプが埋め込まれているため、故障した場合には床を剥がす可能性がある上、補修コストも高額になりがちです。
それを簡単にしたと言う会社もありますが、素人で出来ない時点で簡単も何もないと言うのが、専門家の意見です。
エアコンなら家電屋さんや電気屋さんならどこでもメンテ修理が可能です。
床暖の場合は専門家が必要なので、その分費用も割高になります。
また、メーカーによっては10〜15年で部品供給が終了し、修理不能となることも。
最悪の場合、使わなくなった床暖房が“埋設されたままの不要設備”として残ってしまいます。
3. 暖かさにムラが出やすい
「床全体がほんのり暖かい」というイメージがある床暖房ですが、実際は熱源の位置によってムラが出やすいです。
重い家具の下やラグマットの上などは熱がこもりすぎてしまう一方、通路や壁際は暖まりにくいこともあります。
また、床暖房を長時間稼働させると、室内の空気が乾燥しやすく、加湿器との併用が前提になります。
この問題は多くの人が上げているのですが、売っているメーカーはそこまでではないと言っています。
売っている側と使っている側の意見が大きく変わっている不思議な減少が起きていますが、実際には使っている人の意見の方が正しいのでしょう。
4. 快適さは“設計”で解決できる
住宅の断熱性・気密性をしっかり確保し、高性能エアコンや全館空調を導入すれば、床暖房なしでも室内全体を快適な温度に保つことは十分可能です。
むしろ断熱設計が不十分なまま「寒いから床暖房をつける」という発想は、本質的な解決になっていません。
これは先程も言いましたが、「寒さ対策に床暖房」ではなく、「寒くない家を最初からつくる」という視点が重要なのです。
5. 実は“使っていない”という声も多い
初めて床暖房を導入した人の中には、「最初は感動したけど、数年で使わなくなった」という声も少なくありません。
理由は、電気代、操作の煩雑さ、室温管理の難しさなど。
特に室温調整の難しさは昔から言われており、暑くなりすぎて窓を開けたなんて本末転倒なことを経験している人が多いと言います。
せっかく高額な費用をかけて導入しても、ライフスタイルに合わず使われなくなるのは非常にもったいない話です。
まとめ:それ、本当に必要ですか?
床暖房は決して悪い設備ではありません。
ですが、「床暖房=快適」「寒さ対策には床暖房」といった固定観念で選んでしまうと、あとから後悔する可能性も高いオプションでもあります。
大切なのは、「なぜそれが必要なのか?」を考えること。
そして、家の設計そのものが寒くない、快適な空間になっているかを見極めることです。
目に見える快適さに惑わされず、10年、20年先を見据えた住まい選びをしていきたいですね。
ちなみに明工の家なら、床暖なんて無くても寒くないですよ^^
しかもエアコン1台で家中どこでも寒くない!
こういった家が出来るのだから、もう床暖は要らない!・・・
のかもしれませんね^^;